イランの核問題と中東非核地帯構想

イランの核問題については多くの議論がありますが、究極の解決策は中東非核地帯構想以外にありません。

現在、世界には5つの非核兵器地帯条約があります。(ラテンアメリカ及びカリブ、南太平洋、東南アジア、アフリカ、中央アジア)

中東にも非核地帯の構想があります。(Middle East Nuclear-Weapon-Free Zone)

これは、中東地域において核兵器の開発、実験、保有、持ち込みを全面的に禁止し、域外の核保有国もその地域に対して核兵器を使用しないことを条約で法的に保証させる構想です。

1974年にエジプトとイランが国連総会で提唱したのが始まりです。その後非核の考えは拡大され、核兵器だけでなく、BC兵器も含めた「大量破壊兵器のない地帯」の創設が目指されています。

しかし半世紀近く議論が続いていますが、実現には至っていません。20010年には中東非核地帯に関する会議を開こうとしたが流産に終わりました。

長年の膠着状態を打破するため、2019年に「中東非核・非大量破壊兵器地帯設立に関する会議」が開催されました。しかしイスラエルや米国がボイコットしており、実質的な進展は困難です。

現在、中東には事実上の核保有国イスラエルが存在し、イランの核開発問題なども抱えています。このため、核の連鎖を防ぎ、地域の平和を守る仕組みが期待されています。



いまイランの核問題を議論する場合、「核のない中東」の構想と結びつけて議論することが大事になっています。そのためにも、米国を初めとする核保有国に非核実現を保証させ、イスラエルを交渉の場に引き出す必要があります。それとの同時並行で、イランの非核化も迫っていくことがもとめられます。