この間の経過を見ていると、トランプ対イランの対決という図式は見かけのものに過ぎないという感じがしてならない。
挙動を素直に読めば、それはトランプというぬいぐるみ人形の中で2つの悪が取っ組み合いの喧嘩をしているようにしか思えない。
その一つが「もうやめよう派」であることは間違いない。こちらは人情から見てわかりやすい、しかしもう一方の「いやまだまだ派」の正体が見えない。こいつがなかなか本当の姿を見せないのである。

ちらっと見える袖の下はいくつかある。

中で一番手ごわそうなのが、純軍事的に戦況を押し返そうとするグループだ。ネオコンと軍部タカ派を旗頭として、軍産複合体やNATOや英国情報部を握っている。ウクライナ戦争で言う「正義派」あるいは「好戦派」(ウォーモンガー)に゙相当する。
だいぶ足並みは乱れてきて、国務・国防・CIAなど超党派系は距離を取っているようだ。しかし戦争が続く限り彼らの財力は無限だ。

もう一つが米国の伝統的な保守反動勢力だ。この連中は水面をぴしゃぴしゃと跳ねるから目立つが、一言で言えば寄せ集めであり、どれだけの実力を持つかは未知数だ。
特徴は2つあって、財界非主流がトランプの旗のもとに集まり、かなり多様な政策幅を持ちながら動くということだ。そしてその中の何割かが研ぎ澄まされた危険な「半グレ」右翼なのだ。半グレだから倫理観ゼロである。差別意識フル搭載である。これがモサドやIPSに組織されて危険な様相を帯びている。この集団が未だに健全なのが非常にやばい。いつでもクーデターは起こすし、必要とあればテロも辞さない。

もう一つの特徴は、それが強さの反映ではなく、弱さの反映かも知れないということである。
トランプの愚政の最大の悪は、国家権力の中の法執行装置や暴力装置をめちゃめちゃにしたことである。その象徴がノーム、ヘグセス、ボンディというホワイトハウスのなんとかトリオだが、もう少し正確にいうと、FBI 捜査機構、 司法省 検察機構、 移民・関税局 保安機能の崩壊である。それが最高裁構成の保守化と合わさって建物の支柱を弱め、国家機能を内側から激しく毀損した。

だからこう言えるのかも知れない。トランプ政権は外への強さとは逆に、脆さをむき出しにし、それがモサドの揺さぶりに対してあっけないほどの弱さをさらけ出したのだと、それが「いやまだまだ派」の見かけ上の手ごわさをもたらしたのだと…
上院共和党の日和見主義が、テッド・クルーズの強引さを際立たせてるのだと…

ただ、これだけではあまりに皮相で、我ながらあまり納得がいかない。そこでエプステインあたりを持ち出すこととなる。