日本 AALA 連帯委員会ニューズに下記の記事が掲載された。大変面白い記事だがちょっと長いので、要約を紹介する。

西谷 修「第三の道とは何か」

https://www.japan-aala.org/wp/wp-content/uploads/2025/04/18401.pdf
(西谷さんは“にしたに”と読む。東京外国語大学名誉教授で専門はフランス現代思想)

1. 冷戦後、不要になったはずのNATOでアメリカに繋ぎ留められたヨーロッパは、NATO によって「前線」はウクライナ(とグルジア)だと指定される。

2. ウクライナ吸収圧力(や工作)に耐えかねたロシアが、とうとうウクライナに進攻する。国境侵犯はもちろん「国際法違反」である。

3. 欧州は「独裁国家ロシアの侵略」と大キャンペーン。ロシアを「勝たせてはいけない」とウクライナに戦争を強要し、西側挙げて物心両面で徹底。

4. ここで引いたら次はヨーロッパだ、「プーチンに勝たせるな」と、EU はとにかく戦争を続ける。2024 年秋には EU は「向こう 10 年間の支援計画」まで立てている。今では EU が戦争の当事者で、ウクライナの抗戦は口実でしかなくなっている。

5.「ちょっと待て」と言おうとすると、「ロシアの肩をもつ」とその声を圧殺。「西側にも責任がある」と言おうものなら、「ロシア寄りだ」「ロシアの肩をもつ」として言論の場から放逐される。要は、「我々の立場か、それともロシアの味方か」しかないのである。

6.「ブチャの虐殺」がぁ~!と言って人を黙らせようとする人たちもい
る。けれども、あんなことをするのは冷戦以後の「民族右派」に決まっている。
ロシア軍撤退のニュースが出始めた頃からの簡単な時系列をみれば、「虐殺事件」がどのようにフレーム・アプされたのかは素人でも分かる。この件で国連に検証を求めたのはロシアであって、その後ウクライナはこの件をあまり持ち出していない。

7.ヨーロッパは「プーチンの野心」を言う。「ヨーロッパ再征服」に乗り出しているとさえ言う。一方、ロシアは強力な経済制裁で青息吐息、社会危機にも陥っているし、プーチンも重病でもうじき死ぬと言っている。

8.ヨーロッパはなぜ無駄な戦争を続けるのか。それは要するに相対的「没
落」が怖く、グーロバル化の効果を受け入れることができないのだ。

9.アジアの日本は、米欧とは違う新たな平和と協調の秩序を目指すべきだろう。バンドン会議、ふたたび自立の道を開き始めた「第三世界」の方向である。