Geopolitical Economy
2025-03-27
なぜ米国は韓国を「民主主義のための独裁国家」にしたいのか
Why some US elites want South Korea to be a ‘dictatorship for democracy’
ByK.J. Noh
「第7008条に基づく処罰」の怪
元米国務省特命大使のモース・タン(Morse Tan)は、「ユン大統領は民主主義を守るために軍事クーデターを試みた」と語った。(韓国の集会での発言)
元米国務省特命大使のモース・タン(Morse Tan)は、「ユン大統領は民主主義を守るために軍事クーデターを試みた」と語った。(韓国の集会での発言)
「民主主義を守るため、尹大統領は英雄的に首を突き出して立ち上がり、国民に対して、厳しい世界の現実に目を覚まさせようとした」
タンは米国の国家安全保障体制、特にそのネオコン派の思惑を象徴する人物だ。特命大使はかなりの要職で、かつてはアヴェレル・ハリマン、ヘンリー・キャボット・ロッジ、リチャード・ブレマー、ロバート・ガルーチなどが務めている。
モース・タン(Morse Tan)元特命大使
タンはまたUPIへの寄稿で、韓国政府が尹氏の弾劾を支持しないよう公然と警告した。
「ユンを解任すると、米国政府から第7008条に基づく処罰を受ける可能性があり、二国間経済援助(III)、国際安全保障援助(IV)、多国間援助(V)、輸出投資援助(VI)の廃止が含まれる可能性がある」
第7008条とは、ある国が軍事クーデターを起こしたとみなされた場合、米国政府が下す制裁措置の一つ。これにより当該国への重要な援助が停止される。これは当該国家に対する究極的な措置であり、追放や破門に相当する。
現在7008条に指定されている国は、ミャンマー、ガボン、ニジェール、ブルキナファソ、スーダンなどがある。
とにかく、なにか変なのは「クーデターを起こした当人」を罷免するのが、「みなしクーデター」に相当するという論理だ。
次の文章(Xに掲載)を読むとタンがこの作り話を大真面目に論じていることがわかる。
韓国ではクーデターが起きている...国を乗っ取ろうとしているのは共産主義者だ。尹氏に対する弾劾は、国を中国共産党に引き渡そうとする野党党首、李在明氏による反乱だ。
タンの話は馬鹿げていて陰謀論のように聞こえるが、実はワシントンとCPACで綿密に調整され、磨き上げられた論点である。今ソウルで右翼のデモ隊がそっくりそのままの論調を展開している。
ドイツ国営テレビARDのウェブサイトでも同様の見解が流された。
「中国が韓国の国会選挙をハッキングして野党の民主党を政権に就かせようとしている」というものだ。
ARDはまもなくドキュメンタリー番組を削除したが、ダメージは明らかに浸透している。
外国人であるタン氏は、韓国の国内政治に直接関与することで韓国の法律に違反している。しかし国務省による否認や叱責はなかった。そのこと自体が非常に示唆に富んでいる。
半公的発言の背景
米国が韓国に求めているのは、米国にとって戦略的に最も有利なこと、すなわち、米国の言いなりとなり、中国との戦争を準備するような右翼傀儡政権である。
ユン・ソクヨルが韓国の大統領に選ばれ、もてはやされたのは、彼がこの戦争のための有力な道具だったからだ。こうして戦争準備が加速する中で、アメリカにとって最も容易かつ有利な政治システムは、軍事独裁体制である。
米国は当面、属国的な金権政治に基づく民主主義国家で妥協するだろうが、対中戦争計画に向けて、台湾 a/o 韓国がウクライナの役を果たすときには、軍事独裁政権がもとめられる。そして両国とも建国以来のほとんどの年月を軍事独裁国家として過ごしてきたことを忘れてはならない。
* 韓国には2つの重要な戦略的優位性がある
第一に、朝鮮は常に中国への侵略の入り口であり、橋頭保となってきた。中国との戦争は、朝鮮半島または台湾島から始まり、しばしば互いに連結した。
第二に、韓国は世界第3位の常備軍(予備役を含む360万人)を擁しており、これは中国とロシアの軍隊を合わせた規模を上回る。戦争になれば、米国は直ちにこれらの軍隊の作戦統制権を得る。
このスピードを確保するためには、日頃からのロジスティクスと思想的動員が必要だ。そのためにも独裁政権が望ましい。
宣誓証言によると、ユンは北朝鮮との戦争(無人機攻撃、ミサイル攻撃、砲撃、偽旗作戦による反体制派暗殺など)を引き起こすことで、戒厳令布告を正当化しようとした。しかし実行計画の拙劣さ、北朝鮮の忍耐、そして迅速な国民動員により、クーデターは果たせなかった。
(このあと記事は 「尹氏が度重なるクーデターを準備していたという証拠が明らかになった」と記載されているが、未確認のため、ここではカッコ付きで紹介しておく)
* 韓国社会の亀裂は内戦に近づいている
政府諸機関の戦争はすでに起きている。3月下旬、検察庁がユン氏の弾劾に関する令状の証拠を求めて汚職捜査局を家宅 捜索した。その数日後、今度は
汚職捜査局が汚職容疑で検察庁の立ち入り捜査に入った。
尹氏は内乱罪で起訴されたにもかかわらず、技術的な理由で釈放された。表向きは尹氏の起訴に尽力しているはずの検察(ユンは元検事総長)は、控訴すら行わなかった。共謀者たちは依然として拘留されているが、首謀者は釈放されており、判決の不合理さが浮き彫りになっている。
* ワシントンの汚い手
尹氏に対する弾劾判決の遅延は、ワシントンの圧力によるものと広く考えられている。証言が終了してから1ヶ月が経過したが、依然として判決は出ていない。
事実は明白である。尹氏が戒厳令を宣言したことは疑いようがない。憲法に反する手段、すなわち軍事力を行使したことも疑いようがない。
判決が遅れたのは、3月26日に予定されていた李在明氏の控訴審の判決を先にしたかったためと考えられている。
尹氏の弾劾により総選挙が実施された場合、野党民主党代表の李在明氏が大統領選の最有力候補となる。しかし、李在明氏が有罪判決を受けた場合、野党・民主党は最有力候補を失う。
ワシントンは李在明氏が大統領になることを望んでいない。なぜなら、李在明氏は米国に対抗して中国とバランスを取り、中国との戦争をエスカレートさせるつもりはない。
これとタン発言を突き合わせると、ユン氏を弾劾しないよう、また他の政党には李在明氏を見捨てるよう、米国ディープステートが憲法裁判所に発した警告射撃と見ることができる。
以下韓国国内の情勢については省略

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