The Guardian
March 09.2025

時刻表 「トランプとプーチンの接近」
How Trump is driving US towards Russia – a timeline of the president’s moves


subtitle トランプが大統領に就任して以来、ウクライナに対するアプローチを転換し、モスクワを同盟国として扱うようになった。

Introduction

トランプがホワイトハウスに戻ってからわずか7週間で、ウクライナに対するアプローチを転換し、モスクワを敵対国としてではなく同盟国として扱うようになった。

ヨーロッパとの数十年にわたる同盟関係を投げ捨てた後、アメリカ大統領はキエフへの軍事援助と情報提供を停止し、3月7日には、ウクライナよりもロシアと協力する方が「簡単」だと述べた。

以下は、トランプ政権が新たな同盟に向けた動きを示した年表である。(よくまとまっていますが、ガーディアン紙なりのバイアスはかかっています)

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2月12日 トランプとプーチン、戦争終結に向けた交渉開始を呼びかける

トランプ大統領がプーチン大統領と直接会談し、ウクライナ戦争を終結させるための交渉を開始することで両首脳が合意したことで、モスクワ政界は歓喜に沸いた。

この90分間の通話は、プーチン大統領にとってここ数年で最も重要な外交的突破口となり、ロシア大統領を孤立させようとする西側の3年間の努力に打撃を与えた。

トランプ大統領がウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談したのは、プーチン大統領との会談の後だった。事実上、会談で合意した停戦条件をウクライナ大統領に突き付けたことになる。

ロシア政府高官は、トランプ大統領とプーチン大統領の直接会談に向けて準備が進められていると述べた。プーチンはトランプにモスクワ訪問を招待しており、これが受け入れられれば、2009年以来初めてアメリカ大統領がロシアを訪問することになる。


2月12日 ヘグセス、ウクライナのNATO加盟を否定

プーチン・トランプ会談と同じ日、ブリュッセルのサミットで演説したピート・ヘグセス米国防長官は、ウクライナのナトー加盟を否定した。

ヘグセスは、「ウクライナが2014年以前の国境線に戻ることを期待するのは非現実的」だと述べた。そして次のように主張した。
「いかなる和平合意も “有能なヨーロッパと非ヨーロッパの軍隊” によって確保されなければならない」7

ヘグセスThe Nato meeting in Brussels in February
ヘグセスThe Nato meeting in Brussels in February



2月14日 バンス、ミュンヘン演説でウクライナ戦争を無視、欧州諸国を攻撃

JDバンス米副大統領が、ミュンヘン安全保障会議のスピーチで、NATO同盟国を非難する。
バンスは、今年の会議で、ウクライナ紛争という重大な問題を取り上げると期待されていた。しかし彼はウクライナ紛争にはほとんど触れず、ワシントンの同盟国に対して激しいイデオロギー攻撃を開始した。
彼は「ヨーロッパにとっての真の脅威は、ロシアや中国からではなく、言論の自由を守るという“最も基本的な価値観”からの後退である」と述べた。そして「米国と欧州はもはや共通のアジェンダを持っているのか疑わしい」と叫んだ。
欧州の指導者たちは唖然とした。

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フォト: JD Vance in Munich 


2月18日 外交関係改善で合意するための会談を開催

アメリカとロシアのトップがサウジアラビアで会談し、ロシアによるウクライナ侵攻以来、最も大規模なハイレベル協議を行った。会談には、マルコ・ルビオ米国務長官とセルゲイ・ラブロフ・ロシア外相が出席した。会談にはウクライナやヨーロッパの高官は出席しなかった。
この会談で両者は、戦争の終結と米ロの外交・経済関係の改善に取り組むことで合意した。
ワシントンの対モスクワ関係における地殻変動であり、ロシアを孤立させようとするバイデン戦略との劇的な決別であった。

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Marco Rubio and Russian foreign minister Sergei Lavrov in Riyadh


2月19日 キエフの開戦を非難し、ウクライナでの選挙を要求

ゼレンスキーは、サウジアラビアでの米ロ会談から外されたことに不満を漏らした。これに対しトランプ大統領は、モスクワの侵攻をキエフの責任とし、「ウクライナの態度に失望している」と述べた。
トランプ大統領はまた、選挙を実施するようゼレンスキー大統領に圧力をかけた。ウクライナの憲法では、戒厳令が敷かれている間は選挙が停止される。

その日の別の機会に、トランプ大統領はゼレンスキー大統領を「独裁者」と呼び、「早く(停戦に向けて)動いたほうがいい」、さもなければ「国がなくなる」と警告し、ゼレンスキー大統領への非難をエスカレートさせた。


2月24日 国連決議でロシア側に投票

大西洋を越えた関係における劇的な変化として、アメリカはヨーロッパの同盟国と対立し、モスクワのウクライナ侵攻3周年を記念する国連総会での投票で、ロシア側についた。

米国はロシア、ベラルーシ、北朝鮮とともに、欧州が起草した国連総会決議案に反対票を投じた。この決議はロシアの行動を非難し、ウクライナの領土保全を支持している。ウクライナを支持する決議にアメリカが反対票を投じたのは、ロシアの侵攻以来初めてのことだった。

その後、アメリカは国連安全保障理事会で「紛争の迅速な終結」を求める決議案を作成した。決議文にロシアへの批判は含まれていなかった。クレムリンは、ワシントンの「よりバランスの取れた」姿勢を称賛し、決議案を支持した。

フォト: Ambassador Dorothy Camille Shea, chargé d’affaires ad interim of the United States.


2月28日 執務室でゼレンスキーを公然と非難

現代史に残る外交上の大失態となった大統領執務室での会談がもたれた。
トランプとバンスはチームを組んで、世界中のカメラの前でゼレンスキーを公然と非難し、屈辱を与えた。

ゼレンスキーは、ロシアとの停戦への道を開くためのアメリカとの鉱物資源取引について話し合うためにワシントンを訪れていた。しかし、会談は険悪と混乱に陥り、取引を発表するための共同記者会見は中止された。
ロシア当局はこの異常な光景に歓喜の反応を示した。

フォト: 'Make a deal or we are out': the worst of Trump and Zelenskyy’s clash


3月1日 ロシアのサイバー脅威との戦いから後退

ガーディアン紙は次のように報じた。
トランプ政権は、公的にも私的にも、ロシアが米国の国家安全保障や重要インフラに対するサイバー脅威であるとは考えていないことを示唆した。
これは、長年にわたる情報機関の評価とは根本的に異なるものである。

サイバー保安・インフラ保安局(CISA)のアナリストは、ロシアの脅威を追跡したり報告したりしないよう指示された。これまではロシアの脅威が同局の主要な焦点であった。


3月3日と5日:ウクライナへの米軍援助と情報共有を停止

大統領執務室での衝突騒ぎの直後、トランプ政権はすべての米軍援助の提供を停止し、ウクライナとの情報共有を停止した。この措置は、ロシアとの和平交渉というホワイトハウスの計画にキエフを協力させるための圧力キャンペーンの一環である。

マイク・ウォルツ米国家安全保障顧問は、米国が協調関係から「一歩引いた」ことを確認し、ウクライナとの関係の「あらゆる側面」を見直していることを明らかにした。同氏は、キエフが米国主導の交渉に参加することに同意すれば、軍事支援を再開する可能性を示唆した。

トランプ政権はまた、ロシアとの関係を回復し、クレムリンに対する制裁を解除するための計画を策定しているとも報じられた。それは外交・経済関係の改善に関するモスクワとの広範な協議の一環として位置づけられている。



3月7日 キエフよりモスクワと組む方が「簡単」と発言

ウクライナへの大規模なミサイル攻撃と無人機攻撃があったとの報道の後、トランプは大統領執務室で記者団に語った。
「ウクライナよりもロシアと協力する方が「簡単」であり、プーチン大統領は「戦争を終わらせたがっている。率直に言って、ウクライナと付き合う方が難しいと思う。彼らはカードを持っていないからだ」

プーチンがまだ平和を望んでいると思うかとの質問に、トランプは「私は彼を信じている。彼とは常に良い関係を築いてきた」と答えた。

記者から「ウクライナに対するアメリカの情報共有と軍事援助が一時停止していることを、プーチンが利用しているのではないか」との質問があった。トランプ大統領はこう答えた。
「彼は、他の指導者なら誰でもやることをやっていると思う」