今日の世界情勢 
四半世紀の経過を踏まえて

gafa

「北海道反核医師の会」 会報への寄稿

四半世紀前、世界は希望に満ちた新しい世紀を迎えるはずだった。しかし現実には、それとは正反対のディストピアが出現しているようである。

第一には、想像を絶するような貧富の差の拡大である。これは近代思想の中核である人類平等の思想を甚だしく毀損する。エリートは、貧困者ばかりでなく普通の市民もモノ扱いする。イスラエルの国防大臣は、ガザ市民を人の姿をした動物と断言した。

第二には、唯一の覇権主義国であるアメリカが、狂気と言えるほどに凶暴化していることだ。世界中が戦々恐々としている。戦争でなくても経済封鎖や制裁を行っている国は枚挙にいとまない。

トランプ大統領の就任式では、この2つの流れが並び立つ悪夢のような場面が現出した。壇上でトランプと肩を並べたのはイーロン・マスクとGAFAのトップたちだ。これが意味するのは、極右と超富裕層の一体化だ。もはや富裕層に最後の恥じらいもなくなったということだ。

GAFAはただの富裕層ではない。それは情報ネットの首根っこを押さえている集団だ。彼らが白といえば白、黒といえば黒の世界が眼前に描き出されるのだ。これからの時代、「自由」や「人権」などのみみざわりの良いキャンペーンやフェイク情報に惑わされない情報リテラシーが必要になる。みなさんにはアンテナを高くあげ、情報収集能力を高める不断の努力を期待したい。

最後に、AALAでは国際原則の原則として、非核・非戦・非同盟の3つの目標を掲げている。とりわけ「非戦」の今日的重要性を心から訴えたい。