https://peoplesworld.org/article/communist-party-ukraine-statement/
米国共産党の声明:
ウクライナの戦争をやめよ、ロシアへの戦争はするな、
戦争という時代はいらない!
‘No war on Ukraine, No war on Russia, No war period!’
February 25, 2022
アメリカ共産党(CPUSA)
CPUSA は、米国国民に対し呼びかける。
バイデン政権に直ちに軌道修正をもとめよう。
戦争は決して受け入れられる解決策ではない。それは最も強い言葉で拒否されなければならない。
我々は、ロシアに対して軍隊の撤退を要求する。すべての制裁が終了され、国境が保証され、遵守されなければならない。
CPUSA全国委員会が最近警告したように、ここ数週間のおたがいの鞘当て、制裁、罵り合い(selling of “wolf tickets”)が、公然たる戦争へと波及した。
今回のウクライナへの侵攻は、破滅的な結果をもたらす恐れがある。
まず疑いの余地がない事実がある。
アメリカ帝国主義とNATOが長年にわたり、ウクライナを軍事同盟に参加させようと試みてきた。そのことが両者の緊張を高めているということだ。
最近では、冷戦の脅しと結びつけて軍事物資が提供されるようになり、それが危機を深刻化させる背景となっている。
ウクライナがNATOの外側に留まらない限り、永続的な平和はあり得ない。
ロシアの支配層には自らの描く国家像があり、NATOの進出は事態を悪化させるだけである。
今回の危機は長い時間をかけて醸成されて来たものだ。その歴史的背景は、第二次世界大戦の終結と冷戦の開始、そしてNATOの結成に遡る。
しかし、今日の世界を揺るがしている紛争の根源は、ロシアの西側国境におけるNATO・米軍の基地、軍事力、ミサイルの存在である。そしてそれが増強され、ますますロシアを脅やかしているという点である。
過去10年のあいだに、リトアニア、ポーランド、ラトビア、ルーマニア、エストニアなどの旧東側諸国は、NATO軍に軍事基地を提供し、常時戦闘態勢を構築してきた。
これは、冷戦終結時にNATOが東方へ拡大しないことを約束したことに完全に違反している。
NATOはソ連崩壊時のポーランド、ハンガリー、チェコに加え、2004年までに7カ国を追加している。
かつては12カ国だったNATOの加盟国は、現在28カ国に増えている。そしてさらに、ボスニア・ヘルツェゴビナ、グルジア、ウクライナを将来の加盟国として視野にいれている。
ウクライナ在留ロシア人の権利も考慮されるべき
ウクライナ在留ロシア人の権利も考慮されるべき
今回の危機でもう一つ考慮すべきは、ウクライナのルガンスクとドネツクの地域に住む400万人のロシア人の運命である。
彼らの自治権に関して2014年に成立した合意は、ウクライナ政府によって一度も実行されたことがない。
2014年、ウクライナでは米国の支援によるクーデターが行われ、選挙で選ばれたヤヌコヴィッチ政権が打倒された。そのときルガンスクとドネツクのロシア系住民はクーデターに反対した。
ロシア人分離主義者は、ネオナチの組織である「ウクライナ民族主義者-バンデラ派」の軍事分遣隊である「アゾフ大隊」に攻撃され、殺害された。犠牲者は14,000人とする情報もある。
バイデン政権とメディアは、このような背景を語ろうとはしない。
アメリカは戦争の炎をあおってはならない
アメリカは戦争の炎をあおってはならない
わが国は深刻な政治的、社会的危機に直面している。そんなときに戦争の炎をあおることは事態を悪化させるだけである。
トランプ前大統領は逆に、ラジオ番組で、ロシア軍の派兵を「最強の平和維持軍になる」と称賛した。それは米国がメキシコに侵攻することを暗示している。
気候変動、医療の欠如、低賃金労働、労働者階級に挑戦する制度的人種差別などの深刻な問題は、米国が大規模な軍事力や兵器の開発、NATO軍の維持に毎年何十億も費やしていることだ。
数十億を軍事予算に充てることは可能なのに、その一方で「国土復興法」(Build Back Better)はコストがかかりすぎると言われる。
私たちCPUSAのメンバーは、世界中の平和勢力とともに、明確に要求する。
NATOの拡大も、軍隊の配備も、ウクライナへの戦争も、ロシアへの戦争も、戦争時代の到来も禁止だ!
地球の未来は、それにかかっている。
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