Newsweek.comに 「欧州インサイドReport 木村正人」というシリーズがある。
5月24日付の記事は


と題されており、恐ろしい内容が語られている。

有権者の3分の2は「EUは自分の国にとってプラス」と支持している。
一方でEUの未来に対する悲観論が広がっている。今後10~20年のうちにEUが崩壊すると考えている人はフランスで58%、イタリアやポーランドで57%、経済が好調なドイツでも50%に達している。

驚くべきことだが、18~24歳の世代で次の10年のうちにEUの加盟国同士が戦争になると信じる人はオランダやルーマニアで実に51%、チェコやハンガリーで49%、フランスでも46%にのぼっている。

ということで、かつて「希望の連合」と謳われたEUが空中分解しかねない状況だ。

理由は、世界金融危機が物凄いスピードで域内の「勝ち組」と「負け組」を広げてしまったことにある。
そこに持ってきて、年間100万人を超える難民が流入した。これで持ちこたえている方が不思議なほどだ。

むしろ、それにもかかわらず持ちこたえていること、そういう民主主義の底力を備えていることに注目すべきなのかもしれない。