鈴木頌の発言 国際政治・歴史・思想・医療・音楽

中身が雑多なので、右側の「カテゴリー」から入ることをお勧めします。 http://www10.plala.or.jp/shosuzki/ 「ラテンアメリカの政治」がH.Pで、「評論」が倉庫です。「なんでも年表」に過去の全年表の一覧を載せました。

カテゴリ: 32 政治革新(各種の運動課題含む)

今回の選挙で痛感したのは、日本共産党へのためらいが日本国民のあいだに根強いということだ。

選挙の終盤に来て多くのリベラル派の知識人や活動家が続々と共産党の応援に打って出た。

多くの人々が「共産党へのためらい」と口にしながら、「今度だけは」と支持に回った、と明かした。

これには正直のところ驚いた。驚いた私が遅れているのかもしれない。

このためらいは戦前からの持ち越しではない。権力の反共攻撃にのみ課すわけにも行かない。

結局それは我々自身の問題なのだ。

多分問題は二つある。

ひとつは資本主義をどう見るかだ。資本主義を打倒してコミューン主義を作るのではない、かと言って資本主義に修正を加えて済むとも思っていない。さらにそれを発展させて未来社会を作るのだ。

それは政治体制の話ではなく、経済・社会システムの話だ。したがってその幅は広い。あれか、これかの話にはならない。基本を明らかにし発展的に語ることが大事だ。

もう一つ、政治的理念の問題だ。武装蜂起や独裁のみではなく、思想・文化まで唯一体系に統合したボルシェビズムの清算がまだ徹底されているとはいえない。

レーニンの誤りのうち、いくつかは致命的なものだ。歴史上の評価はいろいろあるが、「マルクス・レーニン主義」の全面放棄を宣言し、いかなる形での残渣も残してはならない。

そのことから直接導かれるのであるが、中国・ベトナム・キューバをふくめて社会主義国家という評価を捨てることだ。「左派民族主義政権」(左派と言えるかどうかは別にして)という表現で十分に内容は伝わる。

コミューン主義という経済・社会システムが「国家」を形成しうるのかという根本的な問題がそこにはある。
以上二つの問題を踏まえて、私は以下の点を提起したい。

1.共産党は、「万人平等の民主主義」を相互承認するに至った人類社会の発展過程を踏まえ、歴史的なものとしての資本主義(とりわけ産業資本主義)を支持する。

2.同時に今日の資本主義には細部の修正では解決し得ない致命的な欠陥があり、それが「99%対1%」の矛盾を引き起こしている。人類は社会発展の次の段階、コミューン主義に移行すべき時を迎えていると考える。

3.1917年に始まるボルシェビズム国家群については、その思いは別にして、コミューン主義とは無縁のものと考える。その独自の意義を判断するについては歴史的な考察を必要とする。

4.「科学的社会主義」という言葉は、共産党が「科学性」を専有しているという意味ではない。それはコミューン主義の経済・社会システムに関する科学的探求という態度(節度)を意味し、それ以上のものではない。

選挙後に、応援してくれた多くの人々との対話が始まるであろうが、真の意味で心通う対話を展開するためには、以上の立場をより明確にする必要があろう。

そして多くの良心的な人々が持つ「共産党へのためらい」をじっくりと聞き出し、共産党の路線をより開かれたものにしていくことであろう。

共産党の良さは「みんなで決めてみんなで実行」というところにあるので、それを言葉の問題にせず、内外での対話促進に結びつけてほしいと思う。


1961年に設立され、2009年の時点で参加国は118、オブザーバー参加国は16

1954年のネルー・周恩来会談で示された平和五原則を出発点とし、1955年のバンドン会議で平和十原則に発展した。なおこのバンドン会議は正式名称は「アジア・アフリカ会議」と言い、アジア・アフリカの29カ国が参加している。

背景としては、当時民族独立運動が盛んになり、朝鮮やベトナムでは国際戦争に発展。これを共産主義ドミノと見たアメリカが干渉し、核の脅迫を行ったことがある。

こういう状況の中で、1961年9月にベオグラードで第一回非同盟諸国首脳会議が開催された。当初の参加国は25カ国であった。

その後、「非同盟」の考え方や、先進国との距離感をめぐり混乱や紆余曲折があり、ソ連・東欧の崩壊後は一時崩壊の危機にさらされたが、途上国の安全と世界の平和を望む声に押されてふたたび強化されている。

今日では、各国の平等と国家主権、核兵器廃絶を目指す世界最大の組織として、その特徴を発揮している。

広島在住のWebジャーナリスト、哲野イサクさんが「2010年 NPT再検討会議」を記事にしているが、以下の表現が非同盟運動の傾向を象徴的に表している。

今回再検討会議は、非同盟運動諸国とアメリカ、フランスを中心とする核兵器保有国の激突だった.

非同盟運動諸国を中心とする非核兵器保有国の、核兵器に対する感情は「嫌悪感」にまで昇華されている。日本の外務省が宣伝する「日本人の核アレルギー」どころの話ではない。

彼らは核兵器を心底嫌い、憎んでさえいる。それだけに、非同盟運動諸国が「核兵器廃絶」への中心エンジンとなるだろうことは、疑いがない。

もう1ヶ所

今回の再検討会議は、非同盟運動諸国が、強い団結と政治的意志をもって主導したことを示している.

非同盟諸国は、今回の会議を、きわめて危機感をもって臨んだ。アメリカをはじめ核兵器諸国は防戦一方に追われた。

この文章だけをとってみても、非同盟運動に代表される途上国の団結が、核廃絶に向けた流れの最大の駆動力となっていることが分かるでしょう。


北海道反核医師の会総会のための資料(2010年6月)「2010年 NPT再検討会議 これまでの経過と簡単な解説」もご参照ください。

“I Can”がノーベル賞をもらった。同慶の至りである。

しかし心の底には「えっ、どうして?」という感じがつきまとう。

私が最初にIPPNWの総会に出席したのは1996年、メルボルンが会場だった。

たしか80年代の半ばにIPPNWがノーベル賞をもらって大きな話題を呼んだ。

当初は一種の「賢人会議」組織であり、各国医学界の重鎮の集まりであり、参加者はひたすらご高説を拝聴するという具合であった。

当然ながら、10年もするとそれでは壁に突き当たる。そこからどう脱皮するかが、メルボルンでは問われていたように思う。

メルボルンでは若手医師が大活躍した。メインセッションこそ大御所のレクチャーが続いたが、分科会は若手医師の独壇場でった。

彼らは、核問題にとどまらず、一般軍縮の問題、環境破壊の問題、少数民族問題と縱橫に論陣を張った。

最終日にはカナダの女医さん(アシュフォード?)が若手医師を代表するように「I Can」でおおいに運動を広げましょうみたいな演説をして会議を終えた。

それはそれで良いのだが、トークセッションやフリースピーチが続くともはや我々にはお手上げである。日本人の一番苦手の分野だ。結局アングロサクソンのなすがままにジャパニーズスマイルを浮かべるのみである。

報道を見ると、どうもこれが「I Can」運動の始まりらしい。

結局、彼らはドラフトとディベートとネゴシエーション技術を駆使して、核兵器禁止条約に向けて国際合意を作り上げていったらしい。


もちろんそのことについて異論を挟むわけではない。

ただ当時のやっかみ半分の感想として、「本流は別にあるんじゃないのかい?」と思ったことも間違いない。




志位さんの記者会見では、全289選挙区のうち249選挙区で立憲民主党、社民党との間で候補者を一本化させた。凄まじいスピードだ。

立憲民主党の立候補者が60人以上にのぼるという報道もあるので、数字が合わないところもあるが、とにかくそのくらい猛スピードで事が進んでいるということだ。

とにかく毎日の赤旗では情勢に間に合わない。北海道は経営状況の悪化から版数が減って、東京都内より1日遅れの記事になる。

「仕方がないので」というか、本日は共産党の街頭演説に出かけてきた。最新情報を知るにはこれが一番有効だ。

活動家情報では、民進党道本は立憲民主党に一本化し、希望の党候補は支援しないと決めたそうだ。まぁどのくらい末端にまで徹底されるか疑問ではあるが、

まさに日本列島が野党共闘vs与党+アルファの決戦。 3極じゃなく2極の闘いだ。

岩上さんも書いている。

小池百合子氏は軽率にもパンドラの箱を開けてしまったようだ。ひょっとして野党連合の回し者ではないか、という気さえしてくる。
今回の政変の副次効果として、労働戦線の再編も日程に上ってくるかもしれない。大手民間労組は本心は自民支持だ。経団連子飼いの労働貴族集団にすぎない。組織人員600万のうち半数が大手民間労組、残り半分が官公労関係だ。これが割れると全労連との組織統一も視野に入ってくる。
ここが基盤になって大手企業に非正規労働者のヤマネコ争議を仕掛ける、という戦略が見えてくる。
宗教組織でも激変の可能性はある。市民連合がウィングを広げ、立正佼成会と生長の家あたりが起爆剤になって、創価学会への平和攻勢を強め、包囲網を形成していく。
そうなるとメディアはヤクザな商売だから、一気にタブーから解放されて動いていく可能性がある。

福岡3区から立憲民主党で立候補する山内さんという人の決意表明から
そもそも民進党は安保法制に反対でした。党の方針として反対しました。細野豪志氏も民進党在籍中は反対だったはずです。
それなのに「希望の党」の入党の踏み絵として「安保法制に反対の人はダメ」というのでは、ほとんどの民進党の議員や候補者は自動的にダメということになるのが、論理的な帰結です。
平気でうそをつける人であれば楽々と超えられるハードルですが、そうでなければ眠れないほど悩むはずです。
「ダメ」と書いたのはやはりちょっと遠慮している。「嘘つき」と言うべきだろう。
私の選挙区からは、松木さんという人が「希望の党」公認で出馬する。
この言葉をそっくり投げつけてやりたいものだ。


たしかに政局は作り出すものだ。これに関しては彼女は練達の士だ。
しかし、もう一回り大きい政治情勢というものがある。
政治的にはまず安倍政権の民主主義の軽視に根深い国民の不信感がある。
そして北朝鮮のアラートに際して国民は漠然とした危機感を抱いている。それは必ずしも安倍政権の安保政策支持に向かっては居ない。むしろ好戦的な姿勢に不安をいだいている。
それらは市民連合や野党連合への支持の結集として現れている。それはまだ国民的期待の高まりというほどには至っていないが、一気に吹き出す可能性を秘めた「深部の力」となっている。
たしかにアベノミクスのもとで、景気はマクロでは回復している。しかしその恩恵は地方にはおよばず、多くの国民は景気回復を実感していない。日銀主導の刺激策はリフレが実現しなければ破綻する。経済界も出口がないことにいらだちを感じている。
総じて国民は自民党の安倍政権が長過ぎることにあき、内部の腐敗に憤っている。
これが情勢であろう。
小池氏は、こういう情勢の最後のポイントだけに的を絞って政局を動かそうとした。東京ではそれがうまく行った。
しかし国政でそれがうまくいくはずはないので、それを見誤った。黙っておとなしくしていれば勝利が転がり込んできた可能性はあるが、反リベラルを前面に押し出したことで一気に奈落の底へと突き落とされる羽目になった。
ついでだが、
私は、地方に住んでいる身として、地方の軽視が東京を中心にかなり広がっていて、これは庶民の暮らし軽視の典型的な現れだと思っている。
おそらく東京の人と地方の人の生活実感は相当かけ離れてきているのではないか、と実感する。今回の「枝野の乱」は東京に対する地方の反乱と見ると、かなり背景が見えてくるのではないかと思う。

立憲民主党 朝日の報道が変だ

この24時間の朝日の報道が明らかに変だ。枝野が野党の共同に竿をさして分裂させたような書き方になっている。
希望の党がどういう政党なのかについてはまったく語らず、野党共闘の流れについても触れようとしない。
この新聞は、いざという時に必ず腰砕けする。そして護憲・平和の運動に必ず横槍を入れ、分裂を持ち込もうとする。その影響力を保持するために、普段はリベラルなふりをしている。
もちろん現場にはリベラルな人はたくさんいるのだが、トップはそうではない。安倍首相としっかり定期の会食もしている。もともと戦争中には人一倍激しく「聖戦遂行」の旗を振った人たちだ。
まさに「ニセ紳士」の面目躍如だ。

1.連合の大成功
異常事態中の異常事態が進行している。
連合(経団連)としては、前原新体制のもとで「野党共闘」が着々と進行していることに危機感を抱いた。
このまま行けば民進党が党ごと野党共闘に飲み込まれてしまう。
ということで、神津会長が中に入って、前原に合流案を飲ませ「民進党」の看板をひきずり下ろそうとした。
理由はどうも民進党の金庫の中の政党助成金のようだ。経団連にしてみればはした金だろうが、野党共闘にとってはまことにありがたい資金だ。これを使わせないようにしようというかなりせこい思惑もあったようだ。
パトロンの連合会長が言うことなら、と前原は折れた。(謀略のにおいもプンプンする)
これで野党共闘の封じ込めは成功。あとはメディアで大キャンペーンを張って、仮想二大政党制の枠に世論を流し込めば良い、と連合・経団連はほくそ笑んだに違いない。
2.と思いきや…
ところが、突如小池氏がはしゃぎ始めた。それどころか暴走を始めた。
これが29日の記者会見。一つはリベラル派を排除するという宣言。もう一つは大阪維新との提携のために大阪で候補を擁立しないという宣言だ。
弱小とは言え、大阪で民進党は十数人の候補を擁立していた。これが全部闘わずして撤退ということになった。
「これは話が違う」と地方が反乱を起こした。それが30日の民進党全国幹事会だ。
北海道連は、希望の党の公認が取れないなら民進党として公認すべきだと主張したが拒否された。頭にきた同連は道内候補全員について希望に公認を求めない方針を確認した。
民進党が割れて一番困るのは連合だ。民進党の半分持っていかれれば、今後の力関係に大きな影響が出る。
どうせ「希望の党」なんてのはいっときのブームで、使い捨てのカモフラージュだ。
しかし地方の(一定の)党・連合組織が野党共闘に移行することは、それとの交換条件としてはあまりにも犠牲が大きすぎる。
「共産党とのあいだに画した一線」が大きく後退することを意味する。
30日に連合の神津里季生会長が党本部まで出かけ、前原と会談したが、相手が違うでしょう。もはや前原には何の当事者能力もない。
案の定、小池のもとに参内した前原を、小池はけんもほろろに追い返した。
3.新党への動き 情勢は一気に三つ巴に
10月1日になって枝野が動き始めた。朝には前原と電話会談、午前中の記者会見では新党結成もちらつかせた。
そして夕方になって党本部に入り、前原と会談した。前原が何をどう語ったかは不明だが、ちょうど候補者リストをすり合わせしていた若狭と玄葉に事情を聞いた。そしてもはや選択肢はないと決断した。
そして本日午前、連合本部で神津里季生会長と会談。「現状を説明し、私の考えている方向性を話した」
というのが数時間前までの経過。
「やられた」と思った野党共闘が、どうやら思わぬ形で復活しそうな形勢になってきた。ただし参議院議員5人以上の壁はけっこう厚い。多分枝野は目下そこに集中しているだろう。
最大の功労者は小池さんだ。ありがとう、小池さん。もっとゴリゴリやってください。そして、御身大切に。

まず、経過から
25日 「希望の党」の結党。小池知事がみずから代表に就任。
26日夜 前原・小池会談
27日午後 日テレ系が「合流」の報道を開始。
27日 連合の神津会長が記者会見。希望の党一本化を歓迎。
28日両院議員総会への常任幹事会の提案。
1.今回の総選挙における民進党の後任内定は取り消す。
2.民進党の立候補予定者は「希望の党」に公認を申請する。
3.民進党は「希望の党」を全力で支援する。
討論の中で、「合流ではない。それぞれの候補者に公認を与えるかどうかは、希望の党側が判断する」(NHK)ということで、合流ではなく解党が正しい。
28日の前原代表の記者会見。
1.どうすれば小選挙区の一対一の構図に持ち込めるか。これが第一の選択肢だ。
2.4党での協力ということも選択肢だが、政策理念、方向性で一致しない。
3.解党ではなく、アウフヘーベンだ。
質疑応答の中で、「私は民進党代表をやめるつもりはない。党籍を残したまま、『希望の党』の公認候補になることは法律上問題はない」と発言。
29日 小池が記者会見。リベラル派を「排除する」と明言する。枝野派30人強が対象とみられる。さらに維新と提携する大阪では候補を出さないとする。
30日 民進党の全国幹事会。地方組織や連合が「話が違う」と不満を爆発させる。北海道連は民進党公認の道を開くよう求めたが拒否される。
30日 希望の党若狭議員、50人以上の1次公認者を選定したと語る。多くが自派メンバーで、民進党現職とぶつかることになる。
30日 赤松広隆議員、「新しい政党も選択肢の一つ」と語る。
30日 連合の神津里季生会長が党本部で前原と会談。「排除はおかしい。要望が受け入れられなければ希望の党の候補に推薦は出さない」と語る。
9月30日 前原・小池会談。前原が希望者全員を受け入れるよう求めたが、小池氏は安全保障政策などの一致が必要だと譲らなかった。
10月1日朝 枝野と前原が電話会談。枝野は「あの時の話と違うではないか。自分は希望の党には行かない等の声も上がってきている」と追及。(時事ドットコム)
10月1日午前 枝野代行が記者会見。希望の党に合流しない民進党前衆院議員らを集めて、新党を結成する考えを明らかにする。新党を作るには国会議員5人以上が必要で、参院議員5人の賛同を狙う。
10月1日午後 民進党の玄葉選挙本部長代行と希望の党の若狭が候補者調整を行う。玄葉は100人の民進党出身者の公認を要請。
10月1日夕 枝野と前原が党本部で会談。希望の党の若狭勝前衆院議員と玄葉光一郎総合選対本部長代行も同席。枝野は希望の党に参加できるメンバーのリストを明示するよう要求。玄葉代行は「立候補予定者のうち60人ほどが公認を得られない」と説明。
10月1日 民進党北海道連、逢坂氏を含む道内候補全員について希望に公認を求めない方針を確認。
10月2日午前 枝野氏、連合本部で神津里季生会長と会談。「現状を説明し、私の考えている方向性を話した」と語る。公認漏れの救済を前面に振りかざすと、連合も断りにくいと見たのだろう。

「救世主」から「死刑執行人」への変身

前原は民進党の「救世主」として登場した。そして1ヶ月も経たずに、突如「死刑執行人」に変身した。
それから「希望の党」に関するニュースが溢れかえているが、なぜ変身したかの報道はほとんど見当たらない。
前原擁立劇の経過をウォッチした身としては、この問題にも踏み込まなければならないが、まずは情報収集からだ。

いまのところ、いくつかの推論がある。
1.前原への個人的脅迫
この人は決して足元はクリーンではない。とくに妻の名義による自衛隊関連ビジネスとのつながりは、以前から指摘されている。
パソナの接待迎賓館「仁風林」。
政界で特に出入りしていたのは、政界では民主党の前原誠司だという。しかも前原の妻・愛里さんはパソナグループ代表の南部氏の元秘書だったことが判明。
つまり栩内 香澄美容疑者と同じような立場だったのだ。民主党の前原誠司前代表とは、夫人である前原愛里が創価短大卒業後に株式会社パソナで南部氏の個人秘書を務めていた関係にあり、同夫人は防衛庁の人材派遣を通した利権に関与しているとされる(2014年07月30日
「仁風林」のうわさ話)http://shosuzki.blog.jp/archives/10517707.html
前原議員の結婚相手は創価短大卒で、栩内容疑者と同じく南部代表の元秘書を勤めた女性である。この妻は防衛庁関連の事業に積極的に参加しているとの情報がある。(2014年07月30日 「仁風林」のうわさ話についての感想)http://shosuzki.blog.jp/archives/10518505.html
山尾議員の不倫スキャンダルによる失脚は、例によって陰謀の匂いが濃厚だ。公安は全議員の個人動向をすべて握っている。いつでも週刊文春、週刊新潮に流せる。
山尾攻撃は、前原への脅しだろう。「次はあんただぞ」
2.連合(経団連)の介入
これが引き金になったことは、ある程度明らかだ。しかし誰がどういうシナリオを描いたのか、これは今のところ五里霧中だ。
かすかな手がかり、足がかりを拾っていかなければならない。
さらにそのバックにいる「闇の権力」が、リベラル保守をどうねじ伏せたのかも探っていかなければならない。
3.小沢はどう動いたのか
小沢がこのクーデターを事前に知っていたことは間違いなさそうだ。そして「希望の党」への合流について同意を獲得していたことも大いにありそうだ。
これについての報道は目下のところ皆無である。
4.小池知事の「選別」発言の真意
彼女にそれほどの力があるか。
数十人単位のリベラル派議員を切れば、地方は戦えなくなる。そうなると連合そのものが危うくなる。
何人かに詰め腹を切らせるだろうが、枝野ら幹部は切らないだろう。しかしネチネチいじめるだろう。


この記事はすでに古い。事態は猛スピードで進んでいる。次の記事を参照してください。

連合のご威光はすごいものだ。あらためて見せつけられた。
以前の記事を再掲しておく。

連休中は書かないといったのに、書いてしまう。
2010年の民主党への献金額だ。
赤旗の調査によるもので、全国電力関連産業労働組合総連合(電力総連)と傘下の電力関連労組から民主党の国会、地方議会議員に提供された献金の総額。
多いと見るか少ないと見るかは微妙なところだが、おそらくこれに数倍する地下水脈が流れていると見るのが自然だろう。
この資金源が組合員の会費によるものだとすれば、かなりの負担額になるが、企業献金の迂回路になっている可能性はないのだろうか。
前回、菅総理が突然に一体改革を打ち出したのも唐突だったが、今回の原発再開もきわめて唐突だった。ウラで相当の金が流れたと見るのが普通だろう。
多少の汚職なら、「いつもの話だ」と見逃すことはあるかもしれないが、民主党の掲げた選挙綱領と真っ向から矛盾するような政策が突如として提出されるのは、いかにも陰謀くさい。
米倉会長のほくそ笑む姿が、眼に浮かぶたびに、苛立ちが強まる。とにかく当面は共産党の前進しか道はない。

登場人物は変わったが、おなじ図式が繰り返されている。

このあいだ、前原新体制について思いを巡らしたところだが、事態は思わぬ方向へと急展開しつつある。
率直に言えば、総選挙の動きは半ファシスト安倍政権の思惑が暴走したものとしか思えない。
前原構想の目標
前原構想というのは、一言で言えば二大政党制の復活であった。二大政党制は小選挙区制とペアーとなった、日本の政治システムづくりの「目標」であった。小選挙区で自民党が長期低落を続ければ、いずれ独裁か革命かという選択を迫られることになる。どちらにしても政治の不安定化は避けられない。
だから、とくに財界を中心にかなりテコ入れも行い、民進党の政権掌握までこぎつけた。
民進党政権は3つの傾向を生んだ。民進党の右傾化(経団連の御用政党化)、自民党の半ファシスト化、そして共産党をふくむ(排除しない)リベラル勢力の伸長である。
半ファシスト勢力とリベラル勢力の対立という構図の中で、民進党(財界主流)は谷間に落ち込んだ。そこからの復活を目指すにはどうしたらよいか、というのが前原の問題意識であったろう。
「共産党を除く」路線が桎梏となっている
それは「リベラル右派」(というものがあるとして)の悩みでもある。結局「共産党を除く」路線が清算されない限り出口がないのだが、そこには未だ踏ん切りがつかない。( 
だから前原は「共産党とは志を同じくせず」と言いつつ、党利党略的に選挙協力はして(させて)、民進党の生き残りと二大政党制の再建を図ったのだろうと思う。
それは明らかな建前と本音の矛盾であり、経団連・連合は前原を信用はしなかった。しかしトリプル補選までは様子を見ようとしていた。
そこを安倍半ファシスト勢力は容赦なく衝いてきた。
これが大まかな構図ではないだろうか。
安倍政権は本来は異端
押さえておかなければいけないのは、安倍政権は日本の支配層にとって異端だということである。
ひとつは極端な右翼思想をバックボーンとし、反中国・反北朝鮮の推進役である。
もう一つは財政再建、金融引締めのオーソドックスな経済政策に対抗して、赤字国債・量的緩和というヘテロな政策を断行したことである。
アベノミクスが打ち出された時、ときの経団連会長はこれを面罵した。しかし兎にも角にもアベノミクスのもとで円高は是正され、日本企業は息を吹き返し、今や空前の利益を上げている。
いっぽう、正統派が打ち出した消費税増税は惨憺たる結果をもたらした。
今や彼らはアベノミクスの前に拝跪し、みずからのビジョンを失ったまま金儲けに奔走しているのである。
半ファシストとの関係を断て
ヒトラーが登場した時、ドイツ経済界の大勢はナチスにきわめて批判的であった。しかし彼らは最終的にはヒトラーの驥尾に付し、十分に儲け、そして第二次大戦へと突き進んでいった。
いま、そういう時代を迎えようとしているのではないか。
小池・細野ラインでの政界の再編はありえない、もはやそのような余裕はないと、臍を固めるべきではないだろうか。反共リベラルの諸氏よ!
需要創出を中核とする経済政策への切り替えを
そして同じヘテロでもリーマンショックをもたらしたグリーンスパンと、それを(欧州を犠牲としてだが)再建したバーナンキの違いくらいは理解すべきだ。(2013年08月05日 バーナンキの変節
変えられない(短期的には)世の流れというものはある。健全化一辺倒の経済政策の誤ちを総括し、内需拡大を中心とするヘテロ政策を組み込んだ新たな経済ビジョンを構築すべきではないか。
最後に、山崎元さんの「民進党への提言」を再掲しておく。これは財界(連合)への提言でもある。

前原・民進党は何をすべきだろうか。簡単にまとめるなら、以下の7点だ。

(1)安倍首相への批判に争点を絞る

(2)憲法と対共産党の議論は棚上げ

(3)選挙協力は実を取る

(4)「再分配政策」重視を打ち出す

(5)金融緩和継続と消費税率引き上げ延期を確約

(6)フレッシュな顔を前面に出す

(7)仲間割れしない!

もご参照ください

今こそ、第二のストックホルム・アピールが必要だ。

相争う二つの勢力が意地を張り合っている。このような馬鹿げた意地の張り合いなどもうたくさんだ。

一つ間違えば世界を存亡の縁に追い込むような賭けを、世界のすべての人は許す訳にはいかない。

どちらにどのような言い分があるにせよ、世界の人にとっては迷惑千万だ。「撃ってみろや→パーン」は絶対困るのである。

とにかく話し合いのテーブルにつけ。

これがまず一つ、最初の呼びかけだ。

二番目には、とかく東アジアには争いの種が多すぎるということだ。そして東アジア自身も、周囲の非アジア諸国も過剰に反応しすぎていることだ。

北朝鮮問題にも明らかなように、もはや東アジアの問題は東アジアだけでは解決できなくなっている。

まずは関係国すべてが問題を総ざらえして、包括的な解決の方向に向けて歩調を合わせていかなければならない。そうしないと、いつまでたっても東アジア問題は解決しない。それはすべての関係国にとって不利益だ。

懸案問題は、多少時間がかかってもいいから包括的に解決しよう。

これが第二の呼びかけだ。

三番目は、いかなる国も、東アジア非戦の運きに対して妨害となるような行動を起こすなということだ。

あらゆる関係国のあらゆる努力は上の2点に絞って集中されるべきである。

東アジア諸国間には、それ以外にも多くの懸案事項がある。尖閣をふくむ領土問題、慰安婦をふくむ戦後処理問題、人権、拉致問題、関税など数え上げればキリがない。

それらは別途解決されるべき課題ではあるが、国家主権の相互尊重なくしては交渉の土台さえ成立しない。

さまざまな意見の違いは脇において、東アジアにおける多国間の核不使用・平和共存のルール作りを最優先すべきである。このことは、多国間協議の対象国のうち日本と韓国を除く4カ国が核保有国であるという現実を踏まえた時、決定的なポイントである。

各国政府は、以上を踏まえた「東アジアの平和」を目指す相互確認の実現をめざし早急な合意を実現すべきだ。

このような趣旨のアピールが発せられ、大方の支持を得られることが当面差し迫った課題であると思う。

多くの方々の反応を期待する。

本日の赤旗2面
ちょと目立たないところに、志位さんの記者会見が紹介されている。
表現は考えられる限りもっとも穏やかなものとなっている。
憲法問題についてはぎりぎり、
「“立憲主義を壊す安倍政権には、そもそも憲法を変える資格がない”という点で野党は結束してきましたが、これからもこの一致点で結束していけると思います」ということで一致点を見出そうとしている。
消費税問題はさすがに同意はできないが、「税制についての考え方は違っても、当面の対応として前向きの合意が得られるようよく話し合っていきたい」と抑えた。
すでに4日の段階で小池書記局長の「共闘推進呼びかけ」が発せられており、トリプル補選を「国政私物化、情報隠蔽のモラルハザード、憲法を踏み破る安倍暴走政治」に対する国民の審判と位置づけた。今回の志位談話はそのための「政策的足かせ」を除くためのものであろう。
おそらく民進党の対応についての関係者議論は、水面下で進行しているに違いない。
その際の暗黙の前提としては、たとえば前項記事の山崎さんの7項目提案が下敷きになるだろう。(ただし第6項はみごとにずっこけたが、第7項はかろうじて維持されている)
念のため該当部を再掲しておく。

(1)安倍首相への批判に争点を絞る
(2)憲法と対共産党の議論は棚上げ
(3)選挙協力は実を取る
(4)「再分配政策」重視を打ち出す
(5)金融緩和継続と消費税率引き上げ延期を確約
(6)フレッシュな顔を前面に出す
(7)仲間割れしない!

これでお互い、とりあえずのトリプル補選での政策的ハードルは乗り越えられる。
あとは「新執行部の方々と、つかさ、つかさでよく話し合っていけば、協力していけるのではないかと期待しています」ということになる。
これは前項記事の松野頼久議員の発言を念頭に置いたものだろう。
いずれにしても、「共産党を除く…」風土の復活を阻止するためには、まさに「耐え難きを耐え、忍びがたきを忍ぶ」方針だ。
例えば枝野が当選して右派議員が軒並み脱走し、連合が絶縁してもぬけの殻になった民進党が来ても、それだけでは日本を動かすことはできない、と見切った上での判断だ。
ただしこれは市民連合のプッシュがあってこその議論になる。野党共闘というのは野党の共闘ではなく、野党と市民との共闘なのだ。市民連合が「耐えてくれ」といえば耐えるしかない。ポジティブにも、ネガティブにも、そこに、今この瞬間の日本の政治状況がさしかかっている。
トリプル補選の行方がとんでもない重みを持つことになりそうだ。

民進党代表選と野党共闘の行方

9月1日に行われた民進党の代表選挙は、野党共闘の今後を占う上で、興味深いものであった。

しかし、一般メディア上ではこの問題に触れたものはほとんどない。わずかな手がかりをたぐりつつ、野党共闘の見通しについて探ってみたい。

例によって時刻表的に経過を追ってみたい。

1.都議選敗北と仙台の勝利

まずは7月都議会選挙の前後から、

7月2日に都議選が闘われ、小池都知事の与党として結成された「都民ファーストの会」が圧勝した。

まぁこれはいっときのブームみたいなもので、次の都議会まで持つかどうかも怪しい。

これを別とすれば、最大の特徴は自民党の大敗である。色々重なって最悪の状況で迎えた選挙だったから仕方ないにしても、公明党の支援を失った自民党がいかに脆いかが暴露された。

第二の特徴は共産党がブームに埋没せずに、既存陣地を守り、わずかながらも前進したことである。これまでは新党ブームが起きるたびに、その煽りをもっとも受けたのが共産党だった。それを考えると今回の選挙は「共産党ミニブーム」選挙だったと言っていいかもしれない。

ただ、僅差での当選がかなりあることから、これからもこのようにうまくいくとは限らない。

第三の特徴は民進党の惨敗である。これは連合の態度が大いに関係している。連合は民進党を脱走した連中をふくめ、小池新党に肩入れした。彼らは民進党の敗北の代わりに野党共闘派執行部の追い落としを狙った。そして見事に成功した。

「やはり連合なしには民進党は生きていけない」と言うことを、骨身に感じさせた。これによって野党共闘の発展にブレーキをかけようとした。

しかし市民はこれとは逆の反応を示した。都議選の直後に行われた仙台市長選挙では野党共闘の候補(民進党員)が現職市長を破ったのである。

2.股裂き状況と蓮坊体制の崩壊

こうして民進党は完全な股裂き状況に陥った。党そのものの明日を考えれば、野党共闘路線を走るしかない。これはまともな党員であれば誰が考えても分かる。

しかし、最大の支持母体である連合は、共産党をふくむ野党共闘は許せない。そのために、あえて民進党を支持せず自公連合やブーム政党に相乗りすることもいとわない。

こういう状況の中で進退窮まった蓮坊体制は崩壊していく。

7月27日、蓮舫が「党代表を辞職する」と発表した。「二重国籍問題」などという言いがかり的なキャンペーンも、やる気を失わせるには十分だったかもしれない。しかし執行部の取り続けた野党共闘推進姿勢が、強引に押しつぶされたと見るのがもっとも真相をついているのではないだろうか。

さらに連合は揺さぶりをかける。8月8日に 細野豪志が党代表代行を辞任、離党した。

共産党抜きの政界再編をめざすという。おそらくは小池新党や、場合によっては維新まで巻き込む野党連合の形成だ。

しかしこのような政界再編は、民進党の運命そのものを危うくする。かつて連合に見捨てられた社民党や自由党が辿った運命をみずからもたどることになる。

3.右派代表の前原が登場

直ちに次期代表を争うレースが開始れた。当初から前原対枝野の対決になることは明らかだった。

8月17日、前原が突如メディアに登場した。その記者会見は衝撃的でさえあった。

民進党から支持者が離れていく最大の原因は共産党との連携にある。共産党をふくむ野党連合の方針は解消する。

そして消費税増税も実現する、憲法改正にも積極的に取り組む…と驚きの内容が連打された。さぞ連合や経団連は喜んだことであろう。

しかしこのような方針が今の政治状況に見合っているとは到底思えない。これでは民進党の自殺行為ではないのか、と誰しも呆れただろうと思う。

多分言っている本人が一番良く分かっているのではないだろうか。

わたしはこれは練りに練られた一撃ではないかと思っている。党の存続をかけて、連合に詫びを入れたのではないだろうか。このような過激な言明は一度きりで、その後は聞かれていない。

党の解党的出直しのためには強いガバナンスを必要とする。そのためには連合にも頭を下げなくてはならない。

これ以上勝手な想像をしていても仕方ないので、次に進む。

4.前原・枝野の出来レース

8月21日、党首選が告示され、前原誠司と枝野幸男の2人が立候補した。今のところこの組み合わせしか考えられない。

両者の公約は1.自己責任型の社会ではなく支え合う社会を目指す。2.社会の多様性の尊重、3.党を基軸に政権交代を目指す,ことで一致。緊縮財政、消費税増税、金融緩和について意見が分かれる。(buzzfeed

比較

両者の理念は意外に似通っている。ウラで通じ合っているとも考えられる。

両者の公約は1.自己責任型の社会ではなく支え合う社会を目指す。2.社会の多様性の尊重、3.党を基軸に政権交代を目指す,ことで一致。緊縮財政、消費税増税、金融緩和について意見が分かれる。(buzzfeed)

しかし連合との関係では水と油である。だから前原は意図的に連合よりの候補であることを押し出したのではないだろうか。

当選後は枝野と二人三脚でやるという暗黙の了解があった可能性もある。

5.小沢一郎の影

こういう剣が峰での立ち回りは前原一人でできるものではない。

前原の推薦人には旧小沢派の2人が名を連ねる。小沢氏は「前原氏が勝利すれば、野党結集を打ち出すと思う」などと発言したという。(ismedia

地方での投票率は公表されていないが、岩手県選出の民進党国会議員は「全員が前原に投票した」と公言している。

報道によれば、小沢は共産党の不破哲三と太いパイプを持ち、野党共闘のフィクサーの役割を果たしている。

新潟県知事選挙での自由党、森議員の差配はみごとなものであった。民進党抜きで見切り発車した上で、事実上の野党共闘にこぎつけた。誰もその功績が一人、森議員のものだとは思わないだろう。

不破哲三は長年の国会議員経験を持ち、創共協定にも関わるなど、局面では博打も必要なことは分かっている。

前原はこれに乗った可能性がある。表の発言とウラでは意味が違うかもしれないと言われている。

前原の真意は党を割らないことであり、連合とのパイプを残しつつ、議席を確保することである。それは枝野も理解している。

どこまで押しても共産党が黙っているかを推し量りつつ、反共路線を押し出すことで右派の引き止めを図る。

これが前原の胸算用ではなかったろうか。

6.選挙の結果をどうみるか

9月1日国会議員の投票が行われ、前日に締め切った党員の投票と合わせて、前原の当選が決まった。

国会議員 前原 83票 枝野51票

公認予定者 前原 84票 枝野42票

合計 前原250pt  枝野144pt

全てを合計した結果、前原氏502pt、枝野氏332pt

ということで、枝野の予想以上の健闘という側面はあったものの、ほぼおさまり型の結果となった。枝野の顔も立った。

メディアの評価では、「枝野氏の予想外の善戦」で共闘路線への支持が根強いことが示される。「左派系議員を切る純化路線が取りにくくなった」とされる。

これはある意味で、狙い目でもある。

しかし、代表就任に当たっての前原の記者会見はそんな平穏なものではなかった。「厳しい党運営になると思ったのは、無効票の多さだ」と語っている。

国会議員8人は前原支持に回らず、あえて無効票を投じた。これは、共産党との共闘などに不満を持ち、すでに党を離れた細野らと気脈を通じる「離党予備軍」とされる。

連合の神津里季生会長は「目指す国家像が全く違う共産党と選挙で手を組むことはあり得ない」とあらためて釘を差した。

前原の右翼丸出しのポーズは、党内右派からかなり見透かされていると見なければならない。

ここに前原の最大の危機感がある。

7.10月22日までの動き

前原に残された時間・ハネムーン・ピリオドはきわめて限られている。連合がとりあえず差し出口を控えるのは10月22日のトリプル補選までであろう。

選挙次第では、連合は民進党から手を引く可能性もある。流石に維新とは行かなくても小池新党に合流する可能性は高い。そうなれば民進党の社民党・自由党化は避けられない。

各紙の世論調査で前原新代表に「期待しない」との回答は51.2パーセント(共同)で、「期待する」の40.3パーセントをかなり上回った。(連坊就任時は56.9%が期待を示す)

同党の政党支持率も毎日の調査で5%と低迷している。

どうしても議席がほしいとなれば、逆説的に野党共闘への傾斜は不可避である。

9月3日、次期国対委員長予定の松野頼久衆院議員は、「与党との一騎打ちに持ち込まなければ勝てない」と述べ、共産党を含めた野党共闘を維持すべきだとの考えを示した。

松野氏は「(野党共闘を)見直すとは言っても、やらないとは言っていない」と強調。

周囲の状況も慌ただしい。

代表選の翌日、小池都知事が側近の若狭勝衆院議員と会談し、「小池新党」を立ち上げる方針を確認した。

小池氏は「しがらみのない政治であるとか、大改革とか遂げられるような状況を国政でも作っていきたい」と意欲を示した。

山尾議員をめぐる報道も連日続いている。山尾は「保育園落ちた。日本死ね」の質問で一躍有名になったが、もともと経歴は芳しくない。

昨年、ガソリン代支出での不適切な処理を指摘され、「ガソリーヌ」というあだ名で呼ばれていた。

今年の仙台市長選では野党共闘候補を応援し、2週間後の横浜市長選では自公候補を推すという無節操ぶりである。

権力の標的とされ、民進党に残っても目がないと見るや、さっと逃げ出す足の速さは一流である。

今回の不倫疑惑は例によって公安と週刊文春の二人三脚であろうが、権力側が民進党の動向を野党共闘の成否の勘所と見て、攻撃に回ったことの証であろう。

いずれにしても10月のトリプル選挙だ。民進党がどうなろうとそれは民進党の問題だ。しかし権力が野党共闘を阻止するために民進党に的を絞ろうとしているなら、この選挙は天下分け目の戦いになるかもしれない。

追補

山崎元さんはわりと好きなエコノミストである。その山崎さんがダイアモンド・オンラインに面白い記事を載せていた。

前原・民進党は何をすべきだろうか。簡単にまとめるなら、以下の7点だ。

(1)安倍首相への批判に争点を絞る

(2)憲法と対共産党の議論は棚上げ

(3)選挙協力は実を取る

(4)「再分配政策」重視を打ち出す

(5)金融緩和継続と消費税率引き上げ延期を確約

(6)フレッシュな顔を前面に出す

(7)仲間割れしない!

リアルで適確だと思う。ただし民進党にとってはよろしいが、国民にとってよいかどうかは別。


仙台まで勝ってしまった。

参議院選、都議会選と続いて、ついに仙台まで野党共闘で勝ってしまった。

このまま勝ち続けるとどうなるのか、真剣に考えないとならなくなった。

民主党が潰れるのと自民党が潰れるのとではわけが違う。自民党にはオルタナティブがなくなってしまっている。首相官邸に権限を集中しすぎたことが、いまとなっては裏目に出ている。

かと言って野党共闘に確固とした軸足があるわけではない。政策を基本とした政権構想がますます焦眉のものとなっている。

とりあえず共産・自由・社民あたりで叩き台的な政策協定が必要であろう。その原案は市民勢力がひねり出さなくてはならない。民進党は、いまなら最後は乗ってくる。

生き延びようと思えば、もうそれしか選択肢はなくなっている。

おそらくサンダース、コービン、メランションらの政策を参考にしながら日本の状況に合わせたものが打ち出されるべきであろう。

反格差、平和憲法擁護、立憲主義、環境あたりが政策の柱になると思う。

民進党の都議選敗北についての報道は少ない。中身もお座なりで ある。 しかし民進党がこれをどう受け止めるかは、「野党共闘」の将来を 見ていく上ではきわめて重要である。 都議選での敗北自体はそれほど深刻な問題ではない。勢いで闘 った選挙だから、それに乗れなければ埋没してしまうのはある程 度仕方がない。 責任を問われるとすれば、選挙前に11人の離党者を出した都連 であろう。 それに民進党の東京都連というのは伝統的に連合の別働隊で、 ダラ幹の巣窟であるから、負けたのは自業自得である。今回の敗 北は基本的には都連・連合の敗北である。 だから党中央の執行部を責めてみたところでせせらわらわれるく らいが関の山だ。「二重国籍問題」などやればやるほど、騒ぐ方の 人気が落ちるだけだ。 問題は「野党共闘」路線を取る執行部が今後とも主導権を確保で きるかどうかだ。あるいは党と連合の関係が最終的な決裂に向か うかどうかだ。 これまで連合は民進党を手足のように使ってきた。しかし今後は 等の主体性を尊重せざるを得なくなるかもしれない。小選挙区制 のもとで民主党と絶縁することは、みずからの政治的発言権を失 うに等しいからだ。 民進党がここまで国民の信頼を失ったのは政権担当時に連合が 鳩山・小沢下ろしをして党を私物化し、経団連に売り渡したからだ 。
みずから敷いた健全野党論・二大政党制の路線をみずから破壊してしまった。今後とも私物化路線を続けるならば、それは連合=経団連にとっても自殺 行為となるであろう。 今後の党の主導権争いは、そういう点からも注目の的となるであ ろう。

志位講演を読む
講演の大半は核兵器禁止条約にあてられているが、こちらはいずれまとめて検討する。
あいさつ代わりに都議選の話があるが、当然のことながら面白い。日本ハムが勝った翌日の「道新スポーツ」みたいなもので、面白くないわけがない。
まず面白かったのが、
「都民ファーストの会」という「受け皿」勢力が登場しました。この勢力は総定数の4割を超える議席を獲得しました。いわば、東京都議会の議員定数が一挙に4割減るようなものです。
というところ。「なるほどそうも言えるな」と感心してしまった。
もう一つ、「都民ファーストの会」はフアっとした雰囲気の受け皿にはなったが、もっとゴリッとした怒りの受け皿になったのが共産党だったということだ。
選挙戦が進むにつれて、安倍・自民党に対する批判の質が変わりました。政策に対する批判だけでなく、その体質への批判、もっと言えば嫌悪感が広がっていったのではないでしょうか(拍手)。こうなるともうだめですね(笑い)。
…どこでも寄せられた声は、「早く安倍さんを辞めさせてほしい」「もうテレビであの顔を見たくない」というものでした。
こういう怒りはもはや「都民ファーストの会」では受け止めきれない。こうして溢れた怒りが共産党へと向かったということになる。
傑作なのは目黒区でのエピソード。
(共産党候補が)高級住宅地で訴えると、ベンツの車中から次々に『必ず入れる』と声がかかる(笑い、拍手)。つかつかと歩みよってきた男性が、ほとんど怒った声で『自民党を落とせ。がんばれ』と声をかけてくる。これまで全く反応がなかった中高年のサラリーマン層が変化した」(拍手)

この変化をどう受け止めるか。志位さんはある政治学者のコメントを引用している。
特定秘密保護法から安保法制、共謀罪、さらに原発、これらの課題で一貫して極めて強い批判勢力があり、それが日本全国で確固として存在している。この人たちの受け皿になり得たのは、都民ファーストでなく共産党だった
そして次のようにまとめた。
“怒れる有権者”は共産党に投じた
今回の選挙では野党共闘がかなり進んだ。自由党や社民党が本気で共産党を応援した。これは政治算術の結果ではなく、他党の活動家がまさに“怒れる有権者”へと変化したことを示しているのだろう。


共産党創立95周年記念講演会での不破講演が赤旗に掲載された。
相変わらずの頭脳明晰ぶりに頭が下がる。ただ冒頭の軍国少年の思い出がやや長くなり、後半、とくに綱領の話題が端折られてしまったのは残念だ。
講演内容はほぼ既出の内容だが、マルクス・エンゲルス全集の話は初耳だった。
…ソ連においてさえ、全集の刊行が最初の部分だけで中断していたときに、「マルクス・エンゲルス全集」全32冊、「資本論」をふくめると37冊になりましたが、これが世界で初めて刊行されたのであります。
…これは、多くの研究者がマルクス・エンゲルスの文献をヨーロッパ方面で収集しながら刊行したもので、科学的社会主義の研究への大きな貢献となりました。

政治反動化の構図の中では、「共産党を除く」という共産党外しの戦略を、自らの体験を踏まえて非常に重視している。
我々はこれまで社公合意、小選挙区制、二大政党制を反動化の3点セットとしてとらえていたが、「共産党を除く」路線は社公合意にとどまらず、小選挙区、二大政党制を貫く権力側の方針の底流であったと強調している。そして「共産党を除く」がまかり通った34年間を歴史的な一時期として捉えるようもとめている。
ただ「共産党外し」だけを取り上げるのは、いささか一面的な気もする。たしかにそれは「主要な側面」ではあったが、彼らにとっては、共産党を除く政党の中から「健全野党」を形成しようという展望も併せ持っていたのではないかと思う。ただその「健全野党」の枠組みはかなり右寄りにシフトされており(例えば読売vs日経みたいな感じか)、国民の常識に沿うものではなかったがゆえに、その後も軋轢を生み続けてきたのであろう。
それはさておき、不破さんは「共産党外し」という基本戦略の上に、安倍政権の特徴的な政治手法として3つを上げている。
1.候補者の指名権の最大限利用による首相の支配権強化。(これは小泉首相以来だが、安倍首相ははるかに高度なものにした)
2.国政の密室化。国政の真相を国民の目から隠す秘密主義が一気に拡大強化された。
3.内閣人事室の設置(2014年) 官庁から上級幹部の任命権を奪った。官僚機構が首相官邸の絶対的支配下におかれることになった。
不破さんは、これらの手法が一体化されて首相官邸の国会と官庁の独裁的支配に繋がったと見ている。そして官邸独裁システムの完成により、「ウルトラ右翼の潮流による国政私物化」が一段と深刻な段階に入ったと見る。
長年国会運営に関わってきた人の、重みのある発言であろう。

本日は夕方から伊藤真(伊藤塾塾長)さんの講義を聞きに行ってきた。
「立憲主義って何?」という題で100分。
まさに立て板に水という感じでさらさらと流れていく。まことに見事な水際だった講義だった。
終わるなり、「はい、本日は質疑応答はございません」ということで、そそくさと会場をあとにした。その足で東京に帰るのだという。
しかし決してつまらなかったというのではない。いくつかの聞き逃せないポイントもあって、きわめて充実した100分であった。正直言うと、歳のせいか最後の15分位は頭が回らなくなるほどであった。
予備校などで東京の人気講師が出張で特別講義をすることもあるようだが、まさにそういう感じだった。
ただし、ただしである。
「立憲主義ってなに?」という演題にもかかわらず、立憲主義ってなんなのか、結局わからなかった。
講義が終わって、「はい、それでは “立憲主義とは何か” レポートを書いてください」と言われるとはたと困ってしまうのである。
話の中身のほとんどは「憲法とは何か」みたいな話であり、憲法改悪を狙う安倍政権の行動は、立憲主義の破壊でもある。したがって憲法改悪策動に反対して闘うことが「立憲主義を守る」戦いである、という一種の循環論法になっているように聞こえてしまう。
主催が「東区9条の会」であり、聴衆のほとんどがおじさん、おばさんばかりだったから、そういう話になったのかもしれない。専門家が集まる会合であればもう少し違った話になったのかもしれない、というのがとりあえずの感想だ。
もう頭も回らなくなってきているので、かんたんに議論の骨組みというか問題の所在について書き留めておきたい。
立憲主義をマグナカルタの思想にもとめるというのは、根本となる考えである。主権在民の意志を憲法という形で定式化し、それで権力の手を縛るというのが立憲主義だ。
これについては一握りの御用学者を覗いて誰しも一致するだろう。
もう一つは「民主主義」が暴走する際に、歯止めとして憲法を位置づけるという考えである。これがなかなか難しい。ナチスを生み出したのもトランプを大統領に押し上げたのも「民主主義」だ、という前提がある。
もちろんその民主主義は真の民主主義ではなく「手続き民主主義」にすぎないので、我々が目指すべきものとしての民主主義そのものではない。
しかし立憲主義を唱える人の中には民主主義に対するペシミズムと密かな貴族趣味への郷愁を忍ばせている向きもある。それはハンナ・アーレントに通じるものがある。
民衆の自律的運動を右でも左でもポピュリストとして一括し、よりあからさまに民主主義への蔑視を公現する人もいる。彼らから見れば、「地獄への道は善意で敷き詰められている」のである。
しかし考えても見てほしい。マグナカルタはすでに千年近い昔の話である。それだけの時間をかけて人類社会はようやくここまで来たのだ。そうかんたんに民主主義に絶望しないでほしい。
「天国への道もそれ以上に善意で敷き詰められている」のである。
社会の進歩は積み重ねだ。最初は法治主義、ついで立憲主義が積み重なって、その上に民主主義の地層が出来上がろうとしているのだ。こういう階層的な構造の構成部分として立憲主義を見ていく視点が必要なのではなかろうか。

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