周知のことであるが、日本共産党国際委員の肩書きを持つ松島氏は、チャベスをふくめてベネスエラの20年余りの民衆の変革運動を、全面的に否定する立場に立っている。
2.一方的な意思表明
3.批判にあたっての「礼儀」
4.アメリカが世界を支配する構造は変わっていない
中身が雑多なので、右側の「カテゴリー」から入ることをお勧めします。 http://www10.plala.or.jp/shosuzki/ 「ラテンアメリカの政治」がH.Pで、「評論」が倉庫です。「なんでも年表」に過去の全年表の一覧を載せました。
サンパウロ市長選で決選投票に非PT左翼のブーロスを迎えたことは、本当に象徴的だ。なぜならサンパウロは、PTが全国政党へと上りはじめた場所だからだ。
ルラは、ブラジルの政治において依然としてビッグな存在です。しかし、彼は政治的には落ち目の状態にあり、いっぽう新世代の代表ブーロスは、上昇気流に乗っています。
2022年の大統領選挙に向け、野党が統一候補を立てて闘うことが決定的に重要です。いま、みんながそのことを熟考する必要があります。
バイデンは外交努力の一環として、ベネズエラの主要な支持者であるキューバ、中国、ロシア、イランも交渉相手に含めなければならない。
私たちは対話を支持しますが、それを脅迫や取引の手段にすることは認めません。私たちは、米国の援助を受け、キューバに損害を与えようとする人々を認めません。
私たちは、直接接触し、米国政府とその当局者から資金提供、後方支援、宣伝支援を受けている人々とは会うことはない。すでに文化省はアーティスト・グループから運動メンバーと独立したメディアを分離した。
支払うべき請求書は山程あります。その中から緊急性を要するものを選び出すのが私の仕事です。大学を運営し続けるためにエアコンはすべてストップしました。
編集部の見解: ベネズエラでの新型コロナ感染はとくに恐ろしい見通しになっている。ベネズエラはフロリダから1千マイルの距離にある人口3千万人の国です。この国はまもなく新型コロナのあらたな震源地となる可能性があります。そしてラテンアメリカの近隣諸国にとって大きな脅威となるでしょう。
「MASのみなさん、おめでとうございます。あなた方はOASと帝国主義のに導かれた裹頭勢力が奪った政治権力を、選挙という方法で奪い返すことができました」そして「キューバはルイス・アルセ勝利の喜びを分かち合っています。ボリバル主義の理想がよみがえりました」
「ありがとう、カネル大統領。団結した人々は、選挙という方法により、経済的、社会的、政治的な回復と安定を決意しました。そして我が人民は希望を取り戻しました」
キューバがコロナ抑え込みに成功した理由
その1 訪問診療の威力
システム
ファミリードクターが一人当たり約200世帯を受け持ち、
各家庭を週に1回訪れている。
感染者や要注意対象はさらに頻回の往診を行う。
効果
感染者の早期発見・早期隔離が可能となり、
集団感染のリスクも抑えられ、
医療崩壊も起こらない。
キューバがコロナ抑え込みに成功した理由
その2 濃厚接触者への「濃厚な」対処
濃厚接触者『全て』を2週間入院させる
入院先は陽性者とは別の施設
総入院者は感染者の約3倍にのぼる
濃厚な対処が可能なのは国民的合意のため
健康は全ての国民に与えられる人権で、
国民ひとりひとりがその獲得に尽力する
キューバがコロナ抑え込みに成功した理由
その3 新規薬の積極利用
20種以上の薬剤で治療
免疫賦活薬 インターフェロンα 2b、バイオモジュリンT
インターフェロンα 2bはデング熱、HIV-AIDS、B型およびC型肝炎で
有効性が試されている
重症化した患者にはジャスビンザ(Jusvinza)
新規薬を使わざるを得ない理由
アメリカは医薬品まで封鎖している。キューバへの販売は犯罪。
第三国で作った製品でも処罰対象になる。
さらにアメリカはインターフェロンα 2bを使わないよう各国に呼びかけている。
キューバがコロナ抑え込みに成功した理由
その4 圧倒的な医療スタッフ
医師数が多い: 人口1,000人中約8.7人が医師(日本は2.6人)
外国人も多数受け入れている
緊急医療援助国際部隊「ヘンリ・リーブス」
コロナ以前より、28,000人を超える医師たちが世界59ヶ国で医療支援
コロナ後には、あらたに2,800人の医師が24ヶ国で活動。
ヘンリ・リーブスは19世紀末に独立戦争に参加し戦死した米国人
米政府はベネズエラの マドゥーロ 反米政権を『正統性がない』 と見なし、(その結果)同政権を支援するイラ ンとともに石油禁輸を含む制裁を科しています。
グアイドーを支持する野党連合の 27 政党は12月予定の国会議員選挙に参加しないと発表した。『不正選挙には参加しない』との態度を表明した。さらに『ベネズエラは人道危機にあり、犯罪的、抑圧的な独裁が支配している。自由で透明な国際的な監視団による選挙が必要だ』と強調した。選挙管理委員会を任命するのは、国会の役割だが、政府の意を受けた最高裁が勝手に任命した。このように最高裁を野党封じ込めに使うのは政府の常套手段だ。
2019 年の国会議員選挙は、自由で正当ではなかった。それは2018 年の大統領選挙より、一層悪いもので操作されていた。
アヤクーチョ油田は埋蔵されているというだけで、稼働しているわけではない。開発計画も整っていない。(ただしロイター記事)
ペトロ計画の意義を強調。ドル依存の国際市場に一石を投じ、国際市場の健全化・多様化を実現すると語る。さらに、国内のダイヤモンド鉱床やアルコ・ミネロ金鉱も割り当てるとする。
これはかなりの名案と思う。かねてより問題となっていたガソリン補助金の撤廃とペトロの普及が一石二鳥という仕掛けだ。もっともこういう美味しい話には裏があるのが普通だが。
マドゥロ政権はハイパーインフレによる社会不安を抑え込もうと、18年12月から公定レートと実勢レートの差を近づける方針に転換した。
と書いてあるのは、正しくそういうことを示しているのでしょう。
5.とにかく独立した経済を運営していくのは大変なことなのだ
ベネズエラのシンクタンク、エコアナリティカはインフレの沈静化をこう説明しています
インフレの沈静化は所得減少に伴う一時的な需要縮小という側面も大きい。
原因はどうであれ、ハイパーインフレは極端な物不足の表現です。ここまで民衆の生活を下支えしようと頑張ってきた政府が、もはや万策尽きてその役割を放棄した。
そのゆえに物価は沈静化したのです。経済のブラックホール化です。
外山記者はこう書いています
ベネズエラ国民はBsを受け取った後、競うように闇市場でドルに替え、必要に応じてBsに再び替えていた。日常的にドルを受け取り、支払いにもそのままドルを使う人が増え、経済取引が安定するようになり、国内の物価高騰を抑える効果をもたらした。
それにしても、このような状況を押し付けたアメリカ帝国主義に、どうして怒りが向かわないのでしょうか。
グアイドーが招集するデモは、すでに結集力はなくなっている。グアイドー人気の低迷と、ベネズエラ過激派のなみいるお偉方の雪崩をうつ腐敗を強調する事以外には、もはや国際メディアの表紙を飾ることはないだろう。グアイドーは、最初は、市民の人気を得ていると信じた。無条件に国際的な支援を受けていると信じ、陶酔した。彼はベネズエラ政府に逮捕されることを恐れなかった。しかし今では、その人気は本当のものでなく、その仕事は死産であったことを認めざるを得なくなっている。
少し遅れましたが、11月はじめに京都外語大学で開かれた「ベネズエラ・シンポジウム」に行ったときの写真を紹介します。
講義では名古屋大学の岡田さんの報告が面白かったです。
1.ベネズエラ問題は人種問題の側面がある
ベネズエラはかつて白人主義をとったこともあり、白人の比率が高いのですが、それでもメスティソが多いのです。
もう一つ、ベネズエラが白人主義をとったということは、白人に人種差別観が強いということを示唆しています。戦前は日本人移民は入国できませんでした。
2.ベネズエラは豊かな国
ニュースを見ているとベネズエラは超貧しい国と誤解されるかもしれませんが、実はとてもゆたかな国なんです。
石油は唸るほどある。国民向けのガソリン代はほとんど無料なのです。少なくとも中流以上の人なら、働かなくても食っていける国です。景気のいいときは、カラカスの下水にはヘネシーが流れているというくらい贅沢をしていました。
それは豊かだと言うだけではなく、富が偏在していることも意味しています。だから非白人系の怒りが燃え上って、それがチャベスを大統領の座に押し上げたのです。
豊かな国ベネズエラには南米諸国から多くに人々が移り住んでいました。その人たちの多くは資産家の召使いとして働いていました。ベネズエラにめぼしい産業はないのでそれより他に働き口はなかったのです。
この表からはいろんなことが読みこめますが、岡田さんの示すようにコロンビア発ベネズエラ行の人口移動が圧倒的だということです。年間53万人にも達しています。
これはちょっと古い1990年の統計です。もう一つの図(ちょっと見えにくいので省略)では、2000年で60.5万人となっています
あらあらですが、20年で1千万人がコロンビアからベネズエラに入って、その多くが不安定就業人口となっていたら、その人たちが経済危機に際してとる手段は帰国でしかないでしょう。
数百万の国外難民がいるのに、あふれかえるような難民キャンプの映像がまったく報道されないのは、こういう事情で説明できるのだろうと思います。
3.ベネズエラで殺人が多いのはチャベスのせいではない
岡田さんが証拠として示した図がこれです。
ベネズエラで「カラカソ」と呼ばれる民衆暴動が起き、これを憂いたチャベスがクーデターを企てたのが1990年のことです。そして出獄したチャベスが大統領選に打って出て勝利したのが1998年のことです。そのチャベスが今度は逆にクーデターをかけられ、民衆に救い出されたのが2002年のことです。
これらの事件は安定した物価水準にも、増加する一方の殺人事件にもまったく影響を与えていません。“良くも悪しくも”、関係ないのです。
あるとすれば、麻薬カルテルの浸透、隣国コロンビアでの武装闘争の激化でしょうか。
岡田さんは別にベネズエラ問題で、どちらに肩入れしているわけではありませんが、メディア(および赤旗)で流されるベネズエラ情報については一定の批判的視点を持っていらっしゃるようです。
<買い物に来た女性たちと小さなお店の前で>
ブラジルにきています。PCdoB(ブラジル共産党)の幹部に取材しました。
PT(労働党)とPSOL(ブラジル社会主義自由党)は、時間がなく、取材には至りませんでした。
1 ジルマ・ルセウ(前大統領)の弾劾やそれにいたる2013年頃からの抗議運動には、米国の介入がある。
ジルマの電話が盗聴されていたのは、報道されたように、周知のことだ。
ベネズエラやニカラグアへの米国の介入と似ている。
2 米州機構のニカラグア報告は、きわめて批判的で残念だ。
あれを仕切った委員はブラジル人で、彼はPT派の人だからなおさら非常に残念な状況だ。
バチェレ(現OAS事務局長・前チリ大統領)のベネズエラ報告も残念だ。とまどっている。
個人を越えた、組織のなにか力が働いていると考えるほかない。
(ただバチェレについては「もともと、市民社会との関係が強い人ではないと思う」というようなことを、
おっしゃったと思いますが、全体に微妙な表現で、完全に理解できませんでした)
3 ただしニカラグアのガバナンスがいいと思わない。
オルテガの奥さんが副大統領というのは、まあどうかと思うけど。
4 ベネズエラも民主主義の点で問題があるとは思う。しかしそれでも、今は彼らを支持している。
サンパウロでは長年の友人にききました。彼がいうには、
1 ジャバラトの汚職捜査は、ひどいの一言。PTつぶしの作戦だ。
汚職そのものは、嘘ではないにしても。
2 ジルマ弾劾も、PTつぶし以外のなにものでもない。弾劾のロジックがおかしい。
むろんジルマやイグナシオ・ルーラ(元大統領)が完全に白かどうかはわからないが、
とにかくPTつぶし最初にありきの捜査だ。
3 ボルソナロ(現大統領)は、ブラジルの民主主義的な諸制度をつぶしつつある。
大学予算カットもひどいし、私の研究すら影響を受けそうな状況だ。
PT政権は、科学技術の発展を重視していた。ボルソナルは反対の動きだ。
4 ルラのときに国会内で野党票を買収していた。それは事実で、メンサロン事件とよばれた。
仕切ってたのはディルセゥ議員だが、彼は「good management賞」だ(皮肉)。
ジャバラトと比較したら少額だった。少額で国会を仕切ってたんだから、
効率的な金の使い方で“good management”賞だ。ジャバラトの汚職の規模は、それと比べるとでかすぎる。
5 司法がPTつぶしに加担して、おかしくなっている。 こんな感じです。2019年9月29日
19.08.21 朝日新聞の記事のようです(新藤さんの紹介)
折り鶴の作り方を教えてくれた女性に再会したい
駐日ニカラグア大使のロドリゴ・コロネルさんが27年前、米国で出会った日本人女性を探している。今夏、長崎と広島の被爆者のために自作の2千羽の鶴を送り届けたコロネルさん。「直接会ってお礼を言いたい」と願う。
コロネルさんは1992年、米国に留学した際、同じクラスの日本人女性から折り鶴を見せてもらった。美しさに感動し、作り方を教えてくれるよう頼んだが「すぐに忘れるなら時間の無駄」と断られた。
あきらめきれず、2週間頼み続けると、一日一折りずつなら教えてもいいと言われた。その一折りを毎日100回練習し、完璧にできれば次を教えるという。
「きっちりと折らないと、形が崩れてしまう」。毎日、練習を重ね、3カ月かけてすべての折り方を覚えた。
女性が見守る中で折り鶴を完成させると、女性は両手を上に上げて “〇” の形を作った。意味が分からなかったが、よくできたという意味なのだろう、と思った。
その後、女性とは連絡が途絶えた。コロネルさんは当時16歳。女性も同じ年齢くらいだったが、名前も覚えていないという。
駐日大使着任、広島長崎悼み届けた2千羽
昨年、コロネルさんは駐日大使として来日。これを機に久しく作っていなかった鶴を毎日折るようになった。レストランやホテルで箸の袋で鶴を折り、サービスしてくれたスタッフにお礼として置く。チップの習慣のない日本で、せめてもの感謝を見せるためだ。
来日後、広島と長崎を初めて訪れた。広島で被爆し、白血病になった少女の快復を願い、少女や友人が千羽鶴を折ったエピソードを学んだ。
千羽鶴に平和への思いが込められていることを知り、今年に入り、広島と長崎のために千羽鶴を折り始めた。4カ月かけたといい、「被爆者の痛みを想像した」と振り返る。
8月7日、千羽鶴を届けようと長崎市役所に行くと、田上富久市長と職員が拍手で出迎えてくれた。30メートルほど職員が両脇に並ぶなかを歩いた。
「ありがとうございます」と口々に声をかけられ、涙がこみ上げた。
千羽鶴は長崎原爆資料館のエントランスに飾られている。
こんな人が大使をしている国が悪いことすると思いますか?
「被爆のマリア」をお父さんが歌にして、それを娘が歌って、その娘の旦那が日本大使をしているような国が悪いことしていると思いますか?
米国の制裁により、2017年以降、ベネズエラの石油生産量が著明に減少している。さらに制裁はベネズエラに40,000人以上の死者をもたらした。
実際、広く実証されているように、これらの団体は第三国の政府機関や一見私的な組織から多額の資金を受け取っていた。援助団体の元をたぐると、それらは反サンディニスタ政府で暴力的な行動を訴える外国政党や政府にたどり着く。
ニカラグアの学生リーダーたちは、オルテガに対する彼らの戦いを助けてもらおうとして、ワシントンのトランプ大統領や右派政府高官の発言を歓迎した。
学生たちのクーデターの目論み支援するために、USAIDはおよそ7千万ドルを割り当てた。これは前年比で800万ドルの増加だ。
【サンパウロ山本太一】反政府デモを暴力的に取り締まる中米ニカラグアの反米左派オルテガ政権に対し、国際社会の非難が高まっている。4月以降、当局との衝突などで市民約270人が亡くなった。各国は対話による解決を求めるが、混乱は深まる一方だ。軍や警察がデモ隊や立てこもった市民に発砲し、死者や負傷者が相次いでいる…
少数の人ならずっとだませる。みんなをいっときだますことも可能だ。しかし、みんなをずっとだまし続けるのは不可能だ。You can fool some of the people all of the time, and all of the people some of the time, but you can't fool all of the people all of the time.
ベネズエラ 衝撃の“クーデター未遂事件” | 国際報道2020 [特集] | NHK BS1
https://www.nhk.or.jp/kokusaihoudou/archive/2020/05/0521.html
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