ちょっと待って、志位さん

日本共産党創立92周年記念講演での発言。

自民党の歴代元幹事長、改憲派といわれてきた憲法学者が、つぎつぎと「しんぶん赤旗」に登場し、反対の論陣を張っています。

「日経ビジネス」電子版コラム (5月16日)は、「行く手に翻るのは赤い旗のみか?」(笑い)と題して次のように書きました。

「安倍政権が発足して以来、日本共産党の機関紙である『赤 旗』のインタビュー欄に、保守系の論客や、自民党の元重鎮が登場するケースが目立つようになっている。

保守系の論客と見なされている人々が、次々と赤旗のインタビューに応じている背景には、 安倍政権に対して、真正面から反論する場を提供してくれる媒体が、もはや赤旗ぐらいしか残っていないことを示唆している」(拍手)。

かつての論争の相手 が、いまでは共同の相手に変わっています。そして、「しんぶん赤旗」が日本の理性と良心のよりどころになっているのは、ほんとうにうれしいことでありま す。(拍手) 


私には、この現象が嬉しいことには思えない。

この日経コラムは、保守派もふくめ、非戦と立憲主義を志向する勢力が社会から孤立し影響力を失いつつあることへの警鐘だ。

「これまで、各紙が様々な角度から切り込んできた集団的自衛権に関する記事は、新聞読者に注意を促して、国防や解釈改憲についての議論を喚起するこ とよりも、これからやってくる事態に驚かないように、あらかじめ因果を含めておく狙いで書かれたものであったように見えるということだ。」

その証拠に,自民党元重鎮や保守系論客が,大手メディアではなく「赤旗」で,次々と議論を始めた。その「背景には、安倍政権に対して、真正面から反論する場を提供してくれる媒体が、もはや赤旗ぐらいしか残っていないことを示唆している」。

「いずれにせよ、新聞各紙は、発足以来、安定して高い支持率を誇る安倍政権に対して、正面からコトを構える闘志を失っているように見える。」(谷川昌幸さんの要約紹介

しかもこのコラムにさえ、共感を寄せるコメントはほとんどない。立憲主義についてはいまだ幅はあるが、自衛隊の戦争参加については議論の余地は狭まってきているのだろうと思う。

このうえ共産党に一撃が加えられれば、たちまち日本は戦争する社会へと雪崩を打つことになりそうだ。

いろいろ経過はあるにせよ、今や日本は勝ち組であり、勝者には「勝者の戦争観」がふさわしいのかもしれない。たぶん、多くの中年層はそう思っているのだろう。彼らの議論に通底するアロガントな姿勢には辟易する。

その責任はたぶん我々世代にあるのだろう。