一般にウィキペディアの朝鮮・韓国史に関する記載は嫌韓・右翼の色彩が強い。しかし「日韓併合条約」の項目はあまりにひどい。そこに書かれているのは併合合法論擁護の記載のみだ。条約の正文すら記載されていない。

2ちゃんねる風に言えば、「スレ違い」もいいところだ。どうしてクレームがつかないのか不思議だ。

とりあえず、他のページから転載しておく。中身を読めばいかにひどい条約であるかは一目瞭然だ。

韓国併合に関する条約

(1910.8.22調印、8.29公布)

1.日本国皇帝陛下及韓国皇帝陛下は、両国間の特殊にして親密なる関係を顧ひ、相互の幸福を増進し、東洋の平和を永久に確保せむことを欲し、

2.此の目的を達せむが為には、韓国を日本帝国に併合するに如かざることを確信し、

3.茲に両国間に併合条約を締結することに決し、

4.之が為、日本国皇帝陛下は統監子爵寺内正毅を、韓国皇帝陛下は内閣総理大臣李完用を、各其の全権委員に任命せり。

5.因て右全権委員は合同協議の上左の諸条を協定せり

ここまでが前文。「、。」と濁点、番号、段落は私が付けたもの。
肝心なことは、日本と韓国の合併ではなく、日本が韓国を吸収合併し、我がものとするということだ。

第1条 韓国皇帝陛下は、韓国全部に関する一切の統治権を、完全且永久に日本国皇帝陛下に譲与す

第2条 日本国皇帝陛下は、前条に掲けたる譲与を受諾し、且全然韓国を日本帝国に併合することを承諾す

第3条 日本国皇帝陛下は、韓国皇帝陛下・太皇帝陛下・皇太子殿下並、其の后妃及後裔をして、各其の地位に応し相当なる尊称・威厳及名誉を享有せしめ、且之を保持するに十分なる歳費を供給すべきことを約す

第4条 日本国皇帝陛下は、前条以外の韓国皇族及其の後裔に対し、各相当の名誉及待遇を享有せしめ、且之を維持するに必要なる資金を供与することを約す

第5条 日本国皇帝陛下は、勲功ある韓人にして、特に表彰を為すを適当なりと認めたる者に対し、栄爵を授け、且恩金を与ふべし

第6条 日本国政府は、前記併合の結果として、全然韓国の施設を担任し、同地に施行する法規を遵守する韓人の身体及財産に対し、十分なる保護を与へ、且其の福利の増進を図るべし

第7条 日本国政府は、誠意忠実に新制度を尊重する韓人にして、相当の資格ある者を、事情の許す限り韓国に於ける帝国官吏に登用すべし

第8条 本条約は日本国皇帝陛下及韓国皇帝陛下の裁可を経たるものにして、公布の日より之を施行す

 右証拠として両全権委員は本条約に記名調印するものなり

明治43年8月22日 統監子爵    寺内正毅

隆煕4年8月22日 内閣総理大臣  李完用 


第1条だけあればほかはどうでもよい。

なぜなら、具体的な内容はすでに数次の日韓協定などですべて完了しているからだ。

その代わり、第一条は見るからに異様な条文だ。これでもかというくらい「全部、一切、完全、永久」と1行の中に詰め込んでいる。これだけでも異例さが際立つ。

企業の吸収合併と見れば話はわかりやすい。株式の取得も終了し、役員もすでに要所に送り込み、残るのは旧会社の看板を引き下ろすだけだ。

つまりこの条約は、旧会社の存続への動きや抵抗の可能性を完膚なきまでに押し潰すための条約だといえる。

あとは旧会社の役員・社員もおとなしく言うとおりにしていれば、それなりに処遇しますよということだ。

ただし、書かれていないが、それゆえに重要なことがある。それは韓人を日本人として平等に処遇するとは一言も書いていないことだ。

韓人であるということは、合併した親会社の正社員ではなく2級国民でしかないということだ。しかも例外もなく、永久的に2級国民だということだ。

有史以来の朝鮮民族の正統性、日朝の関係を見れば無礼という他ない。

なお、「合法・無効論」はまったくつまらない議論である。「悪法も法である」という意味では合法であったし、40年近く実効性を保ち続けたわけだから、有効であったことも間違いない。

それは治安維持法や「満州国」が「合法」で「有効」であったのと同じ意味でしかない。