最近なぜか、服部正也「ルワンダ中央銀行総裁日記」が話題になっているようだ。
しかしなぜ話題になっているか、よくわからない。
街に出たついでに本屋に立ち寄ったら、なんと平積みされている。図書カードに1,000円残っていたので買ってしまった。
よく見ると、本そのものは、増補版となっているが2本の小論が足されただけ。しかもその増補版はもう11年も前に増補されたものだ。

結局、今話題になっている理由は、SNSの世界で売れていると言うだけの話のようだ。

というわけで「わざわざ買うほどのものではなかった」と言いつつ、「買ったからには読んでみるか」とはじめたらまたまたハマった。これで3回めである。

2回めを読んだときの感想をブログにアップしている。それが
だ。

それだけなら、それだけの話しなのだが、実は増補部分を読んで、頭を金槌で殴られたような気分である。

この時、すでに増補版は出ていて、服部さんの「抗議の叫び」も発せられていたのだが、そんなことは知る由もなく、初版本を読んで済ましてたのだ。

そしてまさに服部さんが批判する欧米リベラルの眼で、ルワンダを眺め、ツチ族の樹立したカガメ政権をほめ讃えていたのだ。

穴があったら入りたいくらいだ。

今さら書き直しはできない。自己批判を込めて、服部さんの論考の要約をしておきたい。

ベネズエラをめぐる報道で、骨身にしみているはずなのに、欧米メディアの宣伝にやすやすと乗ってしまった自戒を込めて。

もちろん服部さんの主張を10割認めるというものではない。ただ、淡々と要約するだけである。

要約と言っても、かなり長くなりそうなので、一度稿を改めることにする。人間を肩書きで判断してはいけないことを重々承知の上で、服部さんの履歴を書いておく。
1908年の生まれで1930年に東大を卒業し日銀に就職。ラバウルの海軍基地で終戦を迎えた。この時すでに37歳だ。復員後日銀に就職。65年にルワンダに赴任するが、この時57歳。当時の感覚から言えば定年後の御奉公だ。虚心坦懐、明鏡止水の心境であろう。

そして6年の奮闘の後ルワンダを離れたがその後も世銀等で活躍した。

“ルワンダ動乱” は94年、この時服部氏はsでに86歳。普通なら感想をもとめられても断るはずだが、敢然として一文をものされた。敬服の至であるが、それ以上に服部氏がルワンダに注いだ深い熱情がうかがわれ、感慨深いものがある。

のっけから話が長くなった。