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3月31日(水曜日)午前5時

「海峡タイムズ」の報道から


3月31日(水曜日)午前5時 

1.不法な権力簒奪と民衆虐殺

軍は、スーチー氏とその党が勝利した11月の選挙は不正であり、選挙委員会によって却下されたと主張して権力を掌握した。  

それからほぼ2ヶ月が過ぎた。「政治囚支援協会」(AAPP)によると、クーデターに対する抗議デモで、少なくとも512人の民間人が殺害された。

そのうち141人は騒乱の「最も血なまぐさい日」である土曜日(27日)に殺害された。 

抗議する医師たち(30日)
            抗議する医師たち(3月30日)

2.なおも続く抗議行動 

メディアやソーシャルメディアの写真によると、暴力の急増にもかかわらず、昨日(火曜日)もいくつかの町で、数千人の抗議者が行進するために街頭に出てきた。  

治安部隊はコータウンの最南端の町で1人の男性を射殺した。その23歳の犠牲者の親戚が、ロイター通信に語った。ミジマのニュースポータルがそう報じている。  

ストライキの市民的不服従キャンペーンは経済の一部を麻痺させている。最大の都市ヤンゴンの抗議者組織は、それを強化しようとしている。彼らは住民に、主な交差点にゴミをばらまくように呼びかけている。

3.西側諸国の動き

西側諸国はクーデターと暴力を非難し、スーチーの釈放を要求し、一部は限定的な制裁を課した。 

ブリンケン米国務長官は、「アセアン諸国を含む、緊密な同盟国やパートナーと引き続き強力に協力する」と述べ、ミャンマー国軍系の企業に多額の投資をしているいくつかの外国や企業は制裁の対象となると警告した。 

4.インドネシア外相の声明

ASEANの中でインドネシア、マレーシア、シンガポールが声を上げている。アジアの隣国も警戒を強めている。

火曜日、インドネシアは再び抗議の声を上げ、あらためて民衆への支援を申し出た。

外相のルトノ・マルスディ氏は述べた。
ASEANにはお互いの問題についてコメントしないという原則がある。それを踏まえた上でインドネシアは、交渉による解決を奨励する努力を続けている。
暴力の急増は容認できない。インドネシアはこの種の行為を強く非難する。ミャンマー国民の安全と幸福が最も重要である。ミャンマーに民主主義、平和、安定を取り戻すために対話を追求すべきだ。
インドネシアは不干渉の原則を継続的に尊重しながら、ミャンマーに支援を提供していく。

5.フィリピン外務省の声明

フィリピンは、抗議者に対する軍部の「過度で不必要な」行動に失望したとして、危機について最も強いコメントを出した。

フィリピンの外務省は、「ミャンマーの治安部隊に対し、非武装の市民に対して不均衡な力に訴えることを抑制し、やめるよう求めることを繰り返し表明する」と述べた。  

タイは暴力を「減らす」ことを求めた。ミャンマーはこのメッセージを受け止めたが、「今後の行動は状況次第だ」と述べた。

6.あくまで強気なミャンマー軍部

これまで伝統的に、外国の批判や西洋の制裁はミャンマーの将軍たちを揺るがすことができまなかった。

ミャンマー軍戦闘機は週末にカレン民族軍支配地を爆撃し、約3,000人の村人をタイに逃亡させた。 

タイ政府の公式の否定にも関わらず、難民は強制的にミャンマーに戻されている。国境のタイ当局者は、「ミャンマー側が安全であると見なされたため、軍がほとんどの人々を送り返している」と述べた。  

国連難民高等弁務官事務所のスポークスマンは、「人々が強制送還されているという報告を懸念しており、タイからの情報を求めている」と述べた。  

ミャンマー北部では、カチン族の武装勢力と政府軍の間で戦闘が激化している。インドの境界州は、難民への食糧と避難所の提供を拒否したが、この措置が激しい国民の批判を呼んだ後、命令を撤回した。