The Straits Times
https://www.straitstimes.com/asia/se-asia/everything-will-be-ok-slain-myanmar-teens-t-shirt-slogan-spurs-defiance
3月4日 “Everything will be OK”
1.マンダレーのエンジェル
エンジェル(Kyal Sin Angel)は19歳、ダンサーでテコンドーのチャンピオンだった。
エンジェル(Kyal Sin Angel)は19歳、ダンサーでテコンドーのチャンピオンだった。
3日、マンダレーの抗議デモに参加していた。そのシャツには "Everything will be OK"と書かれていた。
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しかしエンジェルは知っていた。大丈夫じゃないかも知れないということを。だから血液型、電話番号、そして臓器提供の意思カードを身に着けていた。
しかしエンジェルは知っていた。大丈夫じゃないかも知れないということを。だから血液型、電話番号、そして臓器提供の意思カードを身に着けていた。
エンジェルは、昨年初めて民主主義のために戦い、誇りをもって投票した。
その選挙は2月1日のクーデターによって覆され、エンジェルは抗議活動のさなかにマンダレーの路上で頭を撃たれて殺された。
そのとき、エンジェルとともに18人の若者が殺された。
エンジェルのTシャツ姿は、デモ参加者によってひそかにソーシャルメディアに投稿された。
この写真はたちまち拡散され多くの反響を巻き起こしている。(先程の衛星放送でもフランスの放送局が大きく取り上げていた)
以下は彼女と行動をともにしていたミャット・トゥの証言。
2.最後の数分間
トゥは憶えている。
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抗議者が催涙ガスを目から洗い流すために水道栓を蹴って開けたエンジェルのこと、催涙ガスのキャニスターを警察に向けて投げ返した勇敢なエンジェルのこと。他人を兄弟のように面倒見て助けたエンジェルのこと…
抗議者が催涙ガスを目から洗い流すために水道栓を蹴って開けたエンジェルのこと、催涙ガスのキャニスターを警察に向けて投げ返した勇敢なエンジェルのこと。他人を兄弟のように面倒見て助けたエンジェルのこと…
警察が発砲したとき、エンジェルは私に叫びました。 『座って!座って!弾丸が飛んでくるよ。まるであなたは舞台に立っているようだ』
ミャンマー第二の都市マンダレーでは、平和的な抗議集会が開かれ、数百人が集まっていた。
この日の行動を前にエンジェルは2つの「約束」を呼びかけていた。「私たちは走らない」と「血を流してはならない」だ。そういう行動が、警察の目からは挑発のように見られるからだ。
最初の警察は催涙ガスを発射してきた。それからそれに混じって弾丸が飛んでくるようになった。
そのときの彼女は、頭をわずかに上げて、抗議バナーの横に伏せているところを撮影されている。
それから全員が散開して後退した。
トゥは、「一人の女の子が死んだ」と聞いた。最初、「それが彼女だとは知らなかった。
しかしすぐにフェイスブックに、別の犠牲者と並んで彼女が横たわっている写真を見た。
3.ダンサー、武道の専門家だったエンジェル
トゥはテコンドーの教室でエンジェルと知り合った。エンジェルはマンダレーのDA-Star Dance Clubに所属するダンサーでもあった。
Facebookに彼女の最新のテコンドーのビデオが投稿されている。
エンジェルは初めて投票したことに誇りを持っていた。11月8日に投票の印である紫のインクの指先に、キスをしている写真を投稿している。
「私の最初の投票は、私の心の底からのもの。私は自分の国のために義務を果たしました」と記し、それに6つの赤いハートが添えられている。
クーデターの日、エンジェルはフェイスブックに書いた。
「インターネットが遮断され、何が起こっているのかわからない」
それから数日後、エンジェルは自分の立場を明確にした。彼女は父親の結んだ赤いリボンを手首につけ、国民民主連盟の赤い旗を振って通りに出た。
4.エンジェルが決死の覚悟
4.エンジェルが決死の覚悟
警察の背後で突撃ライフルを構える軍の暗殺部隊
エンジェルは自分が命を危険にさらしていることを知っていた。
それまですでに12人以上の抗議者が頭を撃たれて殺された。日曜日、マンダレーで別の女性(傍観者)が頭を撃たれた。
人権グループは、ライフル部隊が明らかに標的を絞り、頭部を狙い撃ちしていると見ている。
彼女の最後のメッセージがソーシャルメディアに残されている。
これが私が何かを語る最後かもしれない。あなたをとても愛している。忘れないでください。
そして、医療上の留意点、臓器提供の意思表示を書き残していた。
潜伏中のミャト・トゥは語る。
彼女は幸せな女の子でした。彼女は家族を愛し、父親も彼女をとても愛していました。いまは戦争中ではありません。人々に実弾を使用する理由はありません。彼らが人間であるならば、そうしてはいけないはずです。
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