巡礼歌と御詠歌

巡礼歌というのが聞きたかったが、浄瑠璃の台本には出てこない。多分御詠歌なのであろう。

御詠歌集みたいなものがないかどうか、探して見ると、勧進歌みたいなものが出てくるかも知れない。

You Tubeには「九州詠歌青年会」というチャンネルがあって、お坊さん方で作った男声合唱団の演奏を聞くことができる。白秋の柳川時代を歌った詩の一節 “御詠歌流し麗うらと練りも続く日” を彷彿させる。

かなり大量の楽曲があり、これまで流布されてきた御詠歌を現代風な味付けで聞くことができる。


これを聞いて感じたことが2つある。

1.短調が御詠歌の基本

一つは、短調のヨナ抜き節は御詠歌の基本であるということだ。古来民謡と呼ばれてきた労働歌の多くが長調であるのと対照的である。

逆に言えば、短調の民謡は御詠歌から旋律を借りたものと言っても良さそうな感じがする。

3.三拍子ではなく無拍子

もう一つは、御詠歌にあっては言葉に節回しをつけていくのであり、盆踊りなどと違って太鼓の音に合わせて曲が展開していくようなものではないということだ。

それでも和歌などに音を付けていけば、五七五七七の歌詞は自ずと四拍子のリズムをもとめる。

しかし、“おどみゃぼんぎりぼんぎり” という歌詞にそのまま音符をつけていっても、そこからハギレのようリズム感は生まれない。

そこで三拍子部分をかなり多く含む変拍子形が生まれたのだろうと思う。三拍子っぽいからといって、朝鮮歌謡に結びつける必要はない。