平成という区切りで日本の金融状況を追ってみましたが、「平成」という区切り方になんの思想性も区切りとしての合理性もないので、なんの意味もありません。
あったのは、規制緩和の名のもとにひたすら格差社会が広がっていただけ、それを誰も見咎めることなく呆然と見守っていただけ、それだけの30年でした。原発村の町会議員のごとく、全員共犯です。

1989年(平成元年)
4月 消費税3%導入
5月 日銀、バブルに対し金融引き締め開始。9年ぶりの公定歩合引き上げ
6月 天安門事件発
11月 独ベルリンの壁崩壊
12月 日経平均株価が3万8915円の史上最高値。
12月 土地基本法公布。金融機関の不動産融資を制限する総量規制を提示。

1990年(平成2年)
1月 株価の暴落。4月までに1万円を越す下げ。並行して円安も進行する。円安・株安・債券安のトリプル安と呼ばれる。地価の高騰だけは止まらず。
3月 大蔵省、不動産関連融資の総量規制を受け入れる。不動産向けの貸し出しを総貸し出しの伸び率以下に抑える。このあと一気に土地バブルが弾ける。
4月 三井銀行と太陽神戸銀行が合併し、太陽神戸三井銀行(後のさくら銀行)発足。
8月 第5次利上げで公定歩合6%に。

1991年(平成3年)
5月 地価税法公布
6月 四大証券による損失補?発覚。野村証券会長が辞任。
7月 景気後退に対応し、公定歩合引き下げ開始。 
4月 富士銀行で総額2570億円の架空預金証書が発覚。その後協和埼玉、東海銀行でも相次いで発覚。
8月 大阪の料亭女将が架空預金証書を担保に3400億円の詐欺。興銀グループからも2400円の融資を受ける。(尾上縫事件)
10月 東邦相互銀行(松山)が経営破綻。伊予銀行の救済合併に際し、預金保険機構が初の資金援助。
11月 宮澤喜一内閣発足
12月 ソビエト連邦消滅
91年 この年はバブル放火による金融スキャンダルが続出。イトマン疑惑で住友銀行会長が辞職。
91年 住専の経営破綻が表面化。住専7社の貸付金は4割が不良債権化。

1992年(平成4年)
1月 地価税実施
3月 東証平均株価2万円割れ。景気減退が止まらず。
3月 地価が公示される。91年の全国平均地価は17年ぶりの下落。この後急速に住宅バブルは崩落する。
3月 大手21行の不良債権は総額8兆円とされる。株価1万円がデッドラインとされ、それを切ると含み益ではカバーできなくなる。
6月 平均株価、1万6千円を割る。
7月 大蔵省の直轄の住宅ローン会社である住専の不良債権が表面化する。
この問題は膨大なので、別掲する。
8月 日銀、金融機関の不良債権が40兆円以上、総貸出残高の7%と試算。公的資金の投入を促す。大蔵省は含み益が尽きるまで公的資金は発動しないとする。
8月 宮沢首相は株価が1万4千を割れば東証一時閉鎖も考える。経団連や日経連は銀行バッシング継続を主張。
8月18日 平均株価が14,300円まで下落。大蔵省は「金融行政の当面の運営方針」を発表。株価対応、融資対応力の確保、不良資産処理の三本柱。公的資金には触れられず。
8月30日 宮沢首相の軽井沢講演。公的資金投入論を主張。「政府は銀行を救済するのではない。国民経済の血液たる金融システムを安定させるのは政府の責務だ」
9月 経済団体は宮沢講演に対して一斉反発。
11月 米大統領選でビル・クリントン勝利

1993年(平成5年)
2月 住専問題が公然化。住専7社の中で日住金の経営が申告となる。農林系金融機関の融資が4割を締めたことから、銀行局長と晨水省経済局長の間で「覚書」が交わされる。
5月 Jリーグ開幕。釜石信金か自主再建断念し、岩手銀行に営業譲渡
6月 皇太子ご成婚
7月 東京サミット開催
8月 非自民8会派による細川護熈内閣発足
9月 記録的冷夏でコメを緊急輸入。
公定歩合史上最低の1.75%に引き下げ

1994年(平成6年)
4月 羽田孜内閣発足
6月 北日本銀行、徳陽シティ・殖産銀行との3行合併を白紙撤
   回。
東京外為市場で1ドル= 100円突破。
自社さ3党連立による村山富市内閣発足
10月 流動性預金金利を自由化(金利自由化完了)
12月 東京協和・安全両信用組合破綻。受け皿銀行設立を発表。
   松下康雄日銀総裁就任

1995年(平成7年)
1月 阪神・淡路大震災
3月 地下鉄サリン事件。東京共同銀行が営業開始
4月 東京外為市場で1ドル= 79.75円と史上最高値。公定歩合
   1.0%に引き下げ
6月 大蔵省、「金融システムの機能回復について」を発表
7月 東京都、コスモ信用組合に業務停止命令
8月 大阪府、木津信用組合に業務停止命令。兵庫銀行破綻処理
9月 大和銀行ニューヨーク支店で巨額損失。公定歩合0.5%に
   引き下げ
11月 米銀行監督局が大和銀行に米国からの撤退命令
12月 住専処理策を決定。一般会計から6850億円支出

1996年(平成8年)
1月 橋本龍太郎内閣発足
3月 太平洋銀行破綻。受け皿にわかしお銀行新設
4月 東京三菱銀行発足
6月 住専処理法、金融三法成立
11月 米大統領選でビル・クリントン再選。橋本首相、「日本版
   ビッグバン」指示。大蔵省、阪和銀行に業務停止命令

1997年(平成9年)
4月 北海道拓殖銀行と北海道銀行が合併で合意。
日債銀「奉加帳」救済決定。
消費税率、5%に引き上げ。
大蔵省、日産生命保険に業務停止命令、戦後初の生保破綻
6月 改正日銀法、金融監督庁設置法成立
7月 タイ通貨パーツ暴落.アジア通貨危機
9月 拓銀と北海道銀行、合併延期を発表
10月 福徳銀行となにわ銀行が合併を発表。
京都共栄銀行か経営破綻し、幸福銀行に営業譲渡へ
11月 三洋証券、東京地裁に会社更生法の適用申請。
北海道拓殖銀行か経営破綻、北洋銀行への営業譲渡を発表。
山一証券か自主廃業、日銀特融発動。
徳陽シティ銀行が破綻、全国で取り付けらしき騒動。
財政構造改革法成立
12月 行政改革会議、1府12省庁への再編を最終報告。
自民党、金融システム安定化のための緊急対策(公的資金)決定

1998年(平成10年)
1月 東京地検か大蔵省金融証券検査官室長らを逮捕。三塚蔵相
   ら辞任
2月 改正預金保険法、金融機能安定化緊急措置法成立。長野オリンピック開催
3月 東京地検、大蔵省証券局総務課課長補佐らを収賄容疑で逮
捕。
金融危機管理審査委員会か大手21行への資本注入を決定。
東京地検、日銀営業局証券課長を収賄容疑で逮捕。松下日銀総裁辞任
4月 速水優総裁の下で改正日銀法施行。
6月 日本長期信用銀行の経営不安表面化。金融監督庁が発足。
   住友信託銀行と日本長期信用銀行が合併交渉入りで合意
7月 参院選で自民党大敗。小渕恵三内閣発足、蔵相に宮澤喜一
元首相
8月 ロシア経済危機、ルーブル切り下げ
9月 与野党が長銀の「特別公的管理」で合意
10月 金融再生法、金融機能早期健全化法等成立。長銀の一時
国有化決定
12月 日債銀の一時国有化決定。金融再生委員会か発足

1999年(平成11年)
1月 欧州単一通貨「ユーロ」導入。三井信託銀行と中央信託銀
   行が合併で合意
2月 日銀、ゼロ金利政策導入決定
3月 金融再生委員会、15行に公的資金注入
4月 整理回収機構発足。国民銀行が経営破綻、幸福銀行も6月
   に破綻
6月 東邦生命保険が自力再建を断念。東京地検が旧長銀経営陣
   3人を逮捕
7月 中央省庁等改革関連法成立。東京地検が旧日債銀経営陣3
   人を逮捕
8月 日本興業銀行、第一勧業銀行、富士銀行が経営統合で合意
10月 住友銀行とさくら銀行か対等合併で合意
12月 与党3党がペイオフ解禁延期を決定

2000年(平成12年)
3月 長銀の国有化終了、外資ファンドに売却
4月 小渕首相倒れる。森喜朗内閣発足
5月 第一火災海上保険に業務停止命令
6月 初の南北首脳会談
7月 金融庁発足。そごう破綻、民事再生法適用を申請。沖縄サ
   ミット開催
8月 日銀、ゼロ金利解除。 10年ぶりの利上げ
9月 日債銀国有化終了。みずほホールディングス誕生
10月 新潟中央銀行か経営破綻。
三和銀行、東海銀行、東洋信託銀行が経営統合発表。
千代田生命、更生特例法の適用申請
11月 米大統領選でジョージ・プッシュ勝利

2001年(平成13年)
1月 中央省庁再編、1府12省庁体制に
3月 政府、月例経済報告で初の「デフレ宣言」。
日銀か量的緩和政策の採用を決定
4月 三井住友銀行か誕生。小泉純一郎内閣発足
7月 参院選で自民党圧勝
9月 米同時多発テロ事件
10月 米国がアフガ二スタンに侵攻

2002年(平成14年)
1月 UFJ銀行発足
4月 ペイオフ一部解禁(定期預金)
5月 サッカーワールドカップ日韓大会
9月 小泉首相訪朝。
日銀、銀行保有株の買い取り決定。
内閣改造で金融担当相に竹中平蔵氏
10月 竹中大臣がペイオフ本格解禁の再延期を発表。「金融再生
   プログラム(竹中プラン)」決定

2003年(平成15年)
3月 福井俊彦日銀総裁就任。
イラク戦争開戦
5月 外為市場で大規模介入スタート、日銀の量的緩和拡大。
初の金融危機対応会議、りそな銀行への公的資金注入決定
11月 金融危機対応会議で足利銀行の一時国有化を決定

2004年(平成16年)
1月 陸上自衛隊イラク派遣
3月 円売り・ドル買いの大規模為替介入終7
6月 金融庁、検査忌避などでUFJに業務改善命令
8月 UFJと三菱東京か経営統合で合意
10月 新潟県中越地震
11月 米大統領選でジョージ・ブッシュ再選

2005年(平成17年)
4月 ペイオフ本格解禁。 JR福知山線脱線事故
9月 衆院選(郵政選挙)で自民党圧勝
10月 三菱UFJフィナンシャル・グループ発足


2006年(平成18年)
1月「ライブドア」粉飾決算事件
2月 グリーンスパンFRB議長退任、バーナンキ議長就任
3月 日銀が量的緩和の解除を決定
7月 日銀が短期金利の誘導目標引き上げ。 6年ぶり利上げ
8月 日銀、公定歩合の呼称をF基準割引率および基準貸付利
   率」に変更
9月 安倍晋三内閣発足

2007年(平成19年)
2月 日銀が短期金利を追加引き上げ
6月 米国などで初代iPhone発売
7月 参院選で民主党が勝利し、「ねじれ国会」に
9月 福田康夫内閣発足
10月 郵政民営化による「日本郵政グループ」発足

2008年(平成20年)
3月 FRBが米証券ベア・スターンズ救済。 
日銀総裁空席に。4月に白川方明総裁就任
7月 最高裁が長銀事件で旧経営陣3人に無罪判決
8月 北京オリンピック
9月 リーマン・ブラザーズ破綻で「リーマン・ショック」発生。
FRBが保険最大手AIGを救済。
麻生太郎内閣発足
10月 大和生命保険が経営破掟
11月 米大統領選でバラク・オバマ勝利
12月 FRBがゼロ金利導入、量的緩和第1弾(QE1)
12月 大企業の資金調達が途絶える。CP(コマーシャルペーパー、大企業の振り出す無担保の短期約束手形)の買い手がいないとことから、日本政策投資銀行が買い入れに動く。

2009年(平成21年)
1月 発行企業の信用力を表すスプレッド(国債に対する上乗せ金利)は急拡大し、企業の起債が困難になる。
3月 日経平均株価がバブル後最安値7054円
3月 日銀がCPと社債の買いオペを発動。スプレッドが縮小し、起債が容易となる。
8月 衆院選で民主党圧勝、鳩山由紀夫内閣発足へ
11月 政府が戦後2回目の「デフレ宣言」。中小企業金融円滑化法成立

2010年(平成22年)
1月 日本航空が会社更生法適用申請。欧州債務危機が広がる
3月 日銀による社債買い取りがいったん終了。
6月 鳩山首相退陣、菅直人内閣発足
7月 参院選で民主党が過半数割れ
9月 日本振興銀行が破綻、初のペイオフ発動
10月 日銀「包括緩和」導入。資産買入等基金を創設
11月 FRBが量的緩和策第2弾(QE2)
この年、中国がGDP世界2位、日本3位転落

2011年(平成23年)
2月 日銀、中長期的な物価安定の目途(当面1%)を導入
3月 東日本大震災、福島第一原発事故
8月 東京外為市場でIドル=75円95銭の戦後最高値更新。
東京高裁が日債銀事件で地裁判決を破棄し、3人の逆転無罪が確定
9月 野田佳彦内閣発足
10月 東京外為市場で1ドル=75円32銭の戦後最高値更新

2012年(平成24年)
1月 FRBが年2%をゴールとするインフレ目標を導入
5月 東京スカイツリー開業
8月 3党合意に基づく消費増税法案が成立
9月 FRBが量的緩和第3弾(QE3)
10月 政府・日銀が初の共同文書
n月 米大統領選でバラク・オバマ再選
12月 衆院選で自民党大勝。安倍晋三内閣発足

2013年(平成25年)
1月 2%物価目標を柱とする政府・日銀の共同声明
3月 黒田東彦日銀総裁就任
4月 異次元緩和(量的・質的金融緩和)スタート
7月 参院選で自公圧勝。[ねじれ国会]解消
8月 財務省、国の借金か1000兆円を超えたと発表
12月 訪日外国人が年間1000万人を突破

2014年(平成26年)
4月 消費税率、8%に引き上げ
6月 欧廾[中央銀行がマイナス金利導入
10月 FRB#量的緩和政策終了。 
日銀が量的・質的緩和を拡大
12月 安倍首相が消費税率引き上げの延期を表明。衆院選で自
   公圧勝

2015年(平成27年)
3月 欧州中央銀行か量的緩和導入
7月 東芝の不適切決算処理が発覚
12月 FRBが短期金利を引き上げ

2016年(平成28年)
1月 日銀がマイナス金利付き量的・質的金融緩和を決定
2月 長期金利が史上初のマイナスに
4月 熊本地震
5月 伊勢志摩サミット。安倍首相が消費税率引き上げの再延期
   を表明
6月 英国民投票でEU離脱が多数占める
7月 参院選で自公勝利。
日銀が「総括的検証」。
イールドカーブ・コントロール導入
8月 天皇が「お気持ち」表明、生前退位へ
11月 米大統領選でドナルド・トランプ勝利

2017年(平成29年)
7月 九州北部豪雨で40人超の死者・行方不明者。
北朝鮮が核ミサイル開発を加速
10月 衆院選で自公勝利。 
FRBが資産圧縮を開始

2018年(平成30年)
4月 黒田東彦日銀総裁再任。日銀か展望レポートから2%物価
   目標の達成時期を削除
6月 米朝首脳会談
7月 日銀「強力な金融緩和継続のための枠組み強化」導入
9月 北海道胆振東部地震
11月 東京地検、日産自動車のカルロス・コーン会長を逮捕
12月 欧州中央銀行か量的緩和政策終了

2019年(平成31年)
1月 基幹統計である毎月勤労統計の不正調査か発覚
3月 みずほFGが19年3月期に6800億円の損失計上