ベトナムの外交政策
By Shindo
はじめに
7月23日、ポンペオが猛烈な反中国と反共産主義の演説をした。注目を引いたのは、ベトナムが、台湾、日本と同列に親米国として扱われていることだ。
米越関係はどう変わってきているのか
「抗米救国の戦い」を20年にわたり戦ったベトナムが、今や、米国と密接な関係に入っている。
以下の年表を作ってみた。
1995年、ベトナム、アメリカとの国交を正常化
2009年以降、南シナ海を航行する米空母が、ベトナム軍・政府関係者と提起交流を開始。
2010年8月、次官級の米越国防政策対話の初会合。これに合わせ空母「ジョージ・ワシントン」が共同演習に参加。
2011年9月、「防衛協力の推進に関する覚書」が締結される
2013年7月、オバマ大統領、米越包括的パートナーシップを提唱
2015年7月、ベトナム共産党書記長が訪米。米越共同声明発表
2016年5月、対越武器禁輸措置が完全撤廃される。
2016年10月、米艦2隻がカムラン湾に入る。
2017年8月、リック国防相が訪米し、マティス国防長官と会談。米空母のベトナム寄港で合意。
2017年11月 トランプ大統領がハノイを訪問し、チョン共産党書記長と会談。
2018年3月 空母「カール・ビンソン」がダナンに寄港。
このように米越関係は驚くほど親密である。
日越関係はどう進んでいるのか
日本との関係も進展している。内容省略。
東アジアの持続的平和共同体をめざして
新藤さんはベトナムの外交政策を評価したうえで、下記のごとく総括している。
ベトナムは社会主義の道を歩んでいると言い切れるでしょうか。
ベトナムの外交政策には、中国包囲策としてのパートナーシップが見え隠れしています。
最後に新藤さんは、諸外国との原則的関係として以下の点を強調している。
① 実情をリアルに見たうえで、友好と連帯を進める。
② 非同盟運動の原則(平和5原則+バンドン十原則)
③ 貧困・格差の解消、地球環境の保全
この記事は新藤さんの書いた「ベトナムの対米、対日外交政策」を読んだ私の感想文である。
私が思うに、非同盟諸国との付き合いにはいろいろ事情があるということだろう。
その辺も察した上でたがいに礼儀を尽くし、友好を深めるというのが新藤さんの主張だと思うので、私もまったく賛成である。
「小異を残して大同につく」の視点から、コントロヴァーシャルな話題はできれば避けたいし、手のひら返し的な評価や、ジャーナリスト的なほじくり返しもやりたくない。
しかし人権絡みの議論が出る際は、国際的な評価が迫られる場合も出てくる。その際は、とくに人権そのものよりも、人権の基礎となる社会権・生存権の状況を判断することが重要だろうと思う。そうすれば、乏しい情報を元にいたずらに打撃的な評価をする愚は避けられるだろうと思う。
これを新藤さんの3つのポイントに加え、第4のポイントとして提案しておきたい。
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