ベネズエラ関連情報で、いつものごとく新藤さんによる提供。

赤旗のベネズエラ記事

8月6日、 しんぶん「赤旗」は、大要次の通り論評した。
グアイドーを支持する野党連合の 27 政党は12月予定の国会議員選挙に参加しないと発表した。
『不正選挙には参加しない』との態度を表明した。
さらに『ベネズエラは人道危機にあり、犯罪的、抑圧的な独裁が支配している。自由で透明な国際的な監視団による選挙が必要だ』と強調した。
選挙管理委員会を任命するのは、国会の役割だが、政府の意を受けた最高裁が勝手に任命した。このように最高裁を野党封じ込めに使うのは政府の常套手段だ。
「赤旗」は野党27 党の一方的な声明を詳細に引用する一方、与党側の反論意見は無視している。そして最高裁についても事実上政府の言うままだと批判している。


ベネズエラの現実と真実

現在野党(右派)は、主要4 党と7つの小政党併せて11 党が、選挙反対野党になっている。

主要4党は、それぞれが選挙参加派と不参加に分かれている。6つの小政党は、選挙に参加し言論で闘う姿勢を示している。

これに対し与党(左派)は政権政党である社会主義統一塔を中心とする10の政党の連合であり、「拡大祖国戦線」(FAP)を名乗っている。そこにはベネズエラ共産党もふくまれている。

yorontyousa
           新藤さんの記事より転載

最近の世論調査では、27党合わせた野党の支持率は、与党連合の75%にしか達しない。

選挙ボイコット派は、このことをよく承知しており、敗北を隠すために選挙をボイコットするのである。

野党勢力減退の理由

与野党勢力比が日本での印象とかけ離れているのは、この数年間の騒ぎが決して国民の支持の下にあったのではないことを示している。

これは過去の与野党得票比を見れば分かる。

過去において両者が拮抗した場面はいくつかあった。しかし現在の力関係はチャベス最盛期のそれに近い。


“難民”は、実はコロンビアからの出稼ぎ者

此処から先は鈴木の個人的な考えである。

“難民” は、この間に経済危機で生活の糧を失い、故郷コロンビアに戻った“ベネズエラ人”の数を反映している。

各種統計で数百万と言われる“難民”には、実は帰るところがあった。だから数百万を受け入れる難民キャンプはついに形成されなかったのである。

難民がどこにどうやって流れたのかについての統計はない。コロンビア政府が発表していないからだ。国連人権事務所や人権NGOも、これについて口をつぐんでいる。

難民はベネズエラに来たコロンビア人である。その多くは都市での不安定職業に従事し、上流階級のためのハウスキーピングを生業としてた。

彼らがもっとも強固な野党支持者であったことは納得しうるし、不況下にあってまっさきに職を失い、国を去ったことも容易に想像しうる。

つまりは上流階級による“資本家ゼネスト”のとばっちりをモロに被ったことになる。もちろん彼らを供し続けることができなくなった上流階級の弱体化も反映しているのだろう。

これが与野党支持率のドラスティックな変化を説明する理由である。

ただし、今の所、それ以上の根拠は持ち合わせていない。


選挙ボイコットは米国の指示か?

新藤さんが指摘し、かつ赤旗の記事が触れていない重要な情報がある。

7 月28 日に米国務省のエイブラムス・ベネズエラ問題特別担当特使の意見表明である。

新藤さんによれば内容は以下の通り
2019 年の国会議員選挙は、自由で正当ではなかった。それは2018 年の大統
領選挙より、一層悪いもので操作されていた。
そして今回選挙が行われれば、それが一層不当なものになると示唆し、選挙に反対する意志を示した。

これを受けて主要4政党は、選挙ボイコットを発表したのである。

これがベネズエラ議会選挙をめぐる騒動のてん末である。