どうも最近のアメリカのニュースを見ていると、現実感にかけているように見えてならない。
いまアメリカでもっとも深刻で国民の関心が集中している問題は、他ならぬ新型コロナである。そしてそれが恐ろしい速度で全土に拡大しつつあることなのである。
だからトランプは破れかぶれになって「中国が悪い」と騒ぎ立て、とにかく自分以外の誰かが悪いと見苦しいざまを見せているのだ。
我々は米国における新型コロナのパンデミックがいかに凄まじい状況になっているのかを、実感として知っておく必要があるだろう。
以下「赤旗」などより引用
1.新型コロナの全般的状況
米国では感染者230万人、死者12万人を出してきた。
現在では50州すべてで外出制限が緩和されている。厳しいロックダウンがなくなり日常が戻りつつある。
しかしいくつかの州では、新型コロナウィルスの感染者数が大幅に増加している。つまり封鎖解除は明らかに時期尚早なのだ。
6月19日には、アメリカ国内の1日当たりの新型コロナ感染者が3万人をこえた。これは4月下旬以来の最悪の数字である。
感染者急増の背景には検査の拡充もあるが、顕性者の増加が主因であることは明らかだ。ICUの病床が不足している州も出現している。
NBCの番組で、ある専門家は新型コロナウイルスについてこう語った。
2.ニューヨークの次はフロリダだ
南部と西部での拡大が顕著で、8つの州で、1日当たりの感染者数の1週間平均が過去最多を記録した。
フロリダでは18日、新たに3207人の新型コロナ感染者が登録された。さらに22日には、感染者総数が10万人を突破した。
研究者のモデルを基にした予測では、
フロリダ州はコロナ感染の次の中心地となるだろう。感染規模は「過去最悪」になる恐れがある。
とされる。ある医師はCNNに対しこう語った。
入院患者もタンパからオーランド、マイアミデード郡に至る各地域で増えている。これが倍増し始め、制御不能になっても全く不思議ではない
これに対し各州の指導者は、感染者数増は検査の拡大のせいだとすぐ分かる嘘をつく。(陽性率もしっかり上がっている)
連邦政府の責任者ペンス副大統領は「50州中、半数以上で新規感染者は減少しており、われわれは見えない敵とのたたかいで勝利している」と強弁した。
フロリダ州知事は、移民世帯の過密な住環境が増加の一因だなどと、逃げ口上を繰り返している。
フロリダだけではない。テキサスでは1日あたり新規発生が4135人、アリゾナで3465人に達している。
トランプは23日の選挙集会で、我々は戦闘に勝利した。武漢風邪(新型コロナの感染症)は消えつつあると嘘をついた。
3.対策センターの評価と対応
アレルギー感染症研究所(NIAID)所長のアンソニー・ファウチ博士らは議会で発言し、感染者の急増は憂慮すべきサインであると発言。今後数週間の対策が重要になるとした。
若者の無症候感染が増えている
特に若者の間での感染拡大が著明で、テキサス州では30歳未満の若年層が新規感染者の過半数を占めるようになった。検査件数が増えただけではなく、陽性率も上がっている。
若者は大半が無症状で、治療を必要としない。そのため対策を無視し、ウィルスを撒き散らしている可能性がある。
一般米国民の無知は相当のもので、たとえば国民の23%が、新型コロナウイルスは意図的に作り出されたと考えている。
愚や愚や、汝をいかにせん!
4.トランプは最強の支持基盤を危機に追いやった
今後南西部の感染拡大がどうなるかは見当がつかない。感染者数は加速度的に拡大し、そのスピードに鈍化は見られていない。
基本的にまだ住民の間に危機感が見られていないと考えざるを得ない。

フロリダとテキサスはトランプの、というより共和党と草の根保守勢力の本拠地だ。ここの地域で感染が広がり医療崩壊が起こりロックダウンが広がれば、保守派の動きは止まる。一度止まった動きは大統領選挙を超えて不活化状態が続くだろう。
中西部のラストベルトの選挙民だけでは到底必要な票を集めることは出来ないだろう。そもそもラストベルトの退職者たちが忠実なトランプの支持者とも思えない。
我々は、ポストコロナの時代を、そろそろトランプ抜きで考えるべき季節に入ったのかもしれない。
愚や愚や、汝をいかにせん!
4.トランプは最強の支持基盤を危機に追いやった
今後南西部の感染拡大がどうなるかは見当がつかない。感染者数は加速度的に拡大し、そのスピードに鈍化は見られていない。
基本的にまだ住民の間に危機感が見られていないと考えざるを得ない。

フロリダとテキサスはトランプの、というより共和党と草の根保守勢力の本拠地だ。ここの地域で感染が広がり医療崩壊が起こりロックダウンが広がれば、保守派の動きは止まる。一度止まった動きは大統領選挙を超えて不活化状態が続くだろう。
中西部のラストベルトの選挙民だけでは到底必要な票を集めることは出来ないだろう。そもそもラストベルトの退職者たちが忠実なトランプの支持者とも思えない。
我々は、ポストコロナの時代を、そろそろトランプ抜きで考えるべき季節に入ったのかもしれない。
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