今、聞き終わったところだが、すごい腕前だと思う。
モーツァルトの交響曲第36番「リンツ」だが、もとは相当地味な曲だ。
取り立てて美しい緩徐楽章があるわけでもなく、取り立てて壮大なフーガがあるわけでもない。楽器編成は、「これでも交響曲と言うべきか」というくらい簡素で、どちらかといえば「ノリ」で勝負の曲だ。

それを艶っぽく、「これぞモーツァルト」というテクスチュアにして聞かせてくれた。随所に粋なひと刷毛をあしらいつつ、透明さを失わない。

まぁブロムシュテットの腕ということになるのだろうが、そのニュアンスをここまで表現できる楽団としての水準はさすがという他ない。N響の歴史的名演と呼んで良いのではないだろうか。
とにかくすごいリンツだ。カルロス・クライバー以来の衝撃だ。これは冥土の土産話になる。
どうでも良いが、池田昭子さん、相変わらずきれいだけどちょっと老けたかな。第2オーボエに回ったんだ。