オープンソースの哲学

わたしごとき門外漢には、どこまでがIBMの宣伝でどこまでがエシカルな領域なのかがよくわからないのだが、GAFAのようなプラットフォームが仕切る情報ディストピアの世界に突入していくのか、ネットの本来持っていた開放型世界が広がっていくのかは、非常に気になることなのだ。

米中摩擦もことの経緯はともかくとして、もっと本質的な未来社会論の立場から見て気になる話題だ。

ASCIIxビジネスに掲載されたレッドハット幹部の講演「デジタルリインベンションの “第2章” とは」を読んでみた。(言葉はちんぷんかんぷんである)

ユーザードリブンによるイノベーションが進展するなかで、副産物として生まれたのが、オープンコミュニティーである。レッドハットは、そこに積極的に参加するとともに、オープンソースをエンタープライズ領域でも活用できるようにするための努力をしてきた。

過去10年間において、エンタープライズのイノベーションの中心にあったのは、Linuxである。

Linuxは開発環境のプラットフォームとして最も使われており、パブリッククラウドの54%がLinuxである。Microsoft Azureにおいても、多くのユーザーがLinuxを利用している。Linuxは、エンタープライズにおけるイノベーションエンジンだといえる

だが、オープンソースはエンタープライズの90%の課題を解決できるが、残りの10%の課題は解決できない。このギャップを埋める必要がある。そこに2社が一緒になるメリットがある。

エンタープライズ機能追加の姿勢

IBMは最初にエンタープライズシステムにLinuxを採用したベンダーである。それをきっかけに、約20年間にわたる両社のパートナーシップが発展してきた。

いまやLinux、Container、Kubernetesといった技術からイノベーションが生まれている。クラウド、データセンター、エッジコンピューティング、自動運転などが構築されている。

その結果以下のようなラインアップが形成されてきた。

1.過去7年間かけて、OpenShiftをエンタープライズ分野で活用できるように進化させた。

2.過去5年間で、Linux対応のクラウドレディのポートフォリオを取り揃えた。

3.95%のユーザーがLinux Containerを活用している。企業クラウドの実現において、Kubernetesが不可欠になっている。

4.世界の上位3台のスーパーコンピューターのうち、2台はLinuxで稼働している。上位500位のなかで、最も利用されているOSはLinuxになっている


オープンソースであることが最大の要因

エンタープライズ分野やスーパーコンピューターの分野で、Linuxがこれだけ多くの実績を持っているのは、Linuxがオープンソースであることが最大の要因である。

そしてIBMとの連携の中で、ハイブリッドクラウドを実現するための環境が整って来ているからである。

両社の補完関係は、ハイブリッドクラウド化が進展していくなかで、レッドハット製品や技術を活用することが不可欠となる、という形で進行するだろう。

一方で、生まれるハイブリッドクラウドにおける複雑性をどう解決するかが、ますます深刻な課題となる。そのためにIBMが持つAIを活用する機会がますます増えていくだろう。

さらに、業種ノウハウとしては、IBMの蓄積は圧倒的である。AWSやGoogleよりも蓄積は多く、エンタープライズにおけるLinux活用が加速される土壌が整っている。

「第2章」ではクラウドそのものが進化する

第1章では、AIテクノロジーの部分的導入が進展した。
① ソフトレベルでは、モバイルを活用したエンドユーザーのデジタル化への対応、
② 業務エリアへでは、ITコスト削減やクラウド導入、コールセンターなどが進展した。

これに対し、第2章とはクラウドをエンタープライズで活用する時代である。

そのためには、ハイブリッドクラウドの環境の進展が必要だ。ベンダーロックインのクラウド環境からの脱却、データとアプリケーションの柔軟な活用が不可欠となる。


…ということで、

何やらわからないが、これまでもIBMはLinuxと連携し技術展開を図ってきたが、今回それを一層強化しようということらしい。

その理由をLinuxの側から説明しているのだが、一つはLinuxの持つパブリックなオープン性であり、一つはIBMの持つAIテクノロジーであり、もう一つがIBMの培ってきた業種ノウハウだということらしい。

そして、これらの特質は、クラウドそのものが巨大化し進化する「第2章」において、時代に適応するために不可避となるだろうと見通している。

例えばいま最後のブラックボックスとなっているのがインテルなどのCPUだが、これらのアーキテクチャーもすべてオープン化しないと巨大クラウド環境には適応できないだろう。
私も、スマートフォンを買って初めて知ったのだが、この市場はシステム的には iフォンと、アンドロイドの一騎打ちになっているらしい。
それでアンドロイドはオープンなのだそうだ。それで私はアンドロイドにした。これならファーウェイの開発が米国から妨害されても、負けることはないだろうと考えている。