昨日の戦死者ランキングは、不正確かもしれない。

例えばビルマ戦線での戦死者は日本軍だけで16万人だが、そのほとんどはインパール作戦によるものであろう。

フィリピンの攻防戦では、一つの戦闘としては括れないが、日本軍は50万人の戦死者を出している。連合軍と民間人を加えれば優に100万人を超えるだろう。

フィリピンの日本軍戦死者は、支那事変以来12年にわたる中国本土における戦死者45万人を上回っている。いかにすさまじい戦いであったかがわかる。

この他、ニューギニアで20万人、サイパン・テニアン・グアムなどで20万人が戦死しており、この4つで全戦死者の7割を占める。サイパンなど、島が日本兵の死体で出来ているといってもいいくらいの密度だろう。

県民10万を巻き添えにした沖縄の闘いでは戦死者9万人、硫黄島の戦いでは戦死者は2万人である。

どのくらいの期間までひとつの戦闘に含むかというのはなかなか難しい。ウォータールーの会戦のように1,2日で終了する古典的な会戦に絞ればまたランキングも変わってくるだろう。

ランキング作成者としては、あまりまじめに拾うと、すべて第二次大戦中の戦闘になってしまうので、意識的に落ちこぼしているのかもしれない。

それにしても、一発のピカドンで沖縄並みの20万人が死んでしまう原爆の威力というものはすさまじい。あまりにも想像を絶して理不尽だ。