ボクシングというのは極めてストイックなスポーツで、大きなグラブをつけたコブシしか使わせない。戦闘訓練には向いていないスポーツである。
剣道にも似たところがある。ルールで厳しく絞られているから、何でもありの武術の中では実際の戦闘にはあまり役立たない業かも知れない。
ただボクシングと比べると剣道の場合は兇器を持っての対決だから、一撃の致傷力は高い。勝負は一瞬でつく。だからかなり運が左右する。拳闘は倒れるまで殴り合うから、実力だけが物を言う世界だ。
すこしボクシングの技術について勉強しておきたい。もちろん格闘技だから、防御やフットワークやスタミナ配分もあろうが、やはりまずパンチから勉強してみたいと思う。
基本のパンチ
ジャブ 相手との距離感を測るため、細かく軽打するパンチ。リードブロートも呼ばれる。一発の威力はないが、守備や組み合わせ攻撃など技術としての重要度は高い。開発当初は「卑怯者の戦法」と呼ばれた。
コツ 威力を犠牲にしてでもスピードとパンチ頻度を極限まで高めることがもとめられる。
コツ 威力を犠牲にしてでもスピードとパンチ頻度を極限まで高めることがもとめられる。
ストレート
基本の構えから後ろ(利き腕側)の拳を相手に向かって鋭く打つパンチ。ジャブと同じ構えから打つ左ストレートもある。
コツ 体や肩の回転を利用し、肩から腕が真っ直ぐになるように打つ。
フック
腕を横から回し顎やコメカミを打ち抜くパンチ。どちらの腕でも打つ。真っ直ぐに打つように見せかけて打つことが多い。
コツ 打つ瞬間に肩を後ろに引き、打ち込むのではなく当てるように打つ。反動で腰が入るので、その力を有効に使う。
アッパー
肘を曲げたまま、拳を下から上に突き上げるパンチ。どちらの腕でも打つ。どこを打つかは関係ないが、顎を狙うことが多い。アッパー・カットともいうが、特に使い分けはない
コツ 腕の振りだけでは威力が足りない。打つ直前に上体を軽く屈めて、その反動を利用する。
注意 非常にリスクが高いパンチ。膝を屈めたときに、しっかり顔面をディフェンスする。空振りに終わったときは覚悟すること。
ボディブロー
相手の腹部を打つパンチ。フックでもアッパーでも構わない。相手の体力を奪うことを目的とする。
コツ 打つ側の足を相手の側面に踏み出し、懐に入ってパンチを叩き込む。
応用のパンチ
ワンツー
ジャブの後にもう片方の腕でストレートを続けるパンチ。ジャブを打ち終わると同時に、ストレートを相手に打ち込む。
コツ まずステップで思い切って踏み込む。ワンツーのステップはステップの基本となる。
カウンター
相手の攻撃のときに生まれる、瞬時の隙を狙うパンチ。相手の癖や、ちょっとした変化を読み取ることでチャンスが生まれる。
コツ 後出しではなく先制に近い同時攻撃。
おまけ
おまけ
クロスカウンターは 相手の左パンチに対して右腕でカウンタ-を打つ方法。両者の腕どうしがクロスするのでそう言う。
が鮮やかだ。こちらは相手のフックに対してストレートのカウンターを放っている。「あしたのジョー」とは逆だ。「あしたのジョー」は、どう見てもやられた方だ。
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