結局、現下の経済不安の主因は、トランプの存在そのものだ。
議会も民意もない。彼がツイッターに書き込めば、それが世界を動かしていく。これは民主主義の対極だ。

そういうトランプ現象を生み出したものが2つある。
一つはアメリカの草の根に潜む漠然とした不条理であり、それはいかなる時も40%の不正義への支持を叩き出す。
もう一つはドル基軸通貨体制である。これがあるために、世界の国々はますます米国に逆らえなくなっているし、そのためにトランプの顔を伺うようになっている。

この「構造欠陥」はリーマンショックとその後の欧州金融危機のときにも話題になった。その後大規模な量的緩和の中で話題から外れた形になったが、米中経済摩擦が激化する中で再び深刻な問題として浮上しつつある。

赤旗(金子記者)によると、今回はイングランド銀行のカーニー総裁が口火を切ったらしい。
米ドルという一つの国の通貨が、世界の通貨金融システムの中で優越的地位をしめている。
今やリスクは積み上がり、それらは構造的だ。
多極的な世界経済システムに、単一の通貨体制はふさわしくない。
赤旗もいうように、シティーの主がそう語ったとしても、にわかに信用できるものではない。しかし“シティーでさえも”、という言い方もできる。

今や世界の最大リスクはトランプであり、世界はこの一人の変人の奇行をまったくコントロールできない。
ヒトラーに対してはもう一つの極が形成されたが。しかしトランプに対しては、21世紀の世界は、未だにもう一つの極を形成し得ないでいる。なぜなら単一通貨制だからだ。

ここが問題だ。

下記の記事をご参照ください

2011年10月25日  中国の国際通貨論