AALA全国大会に向けての準備

1.世界が当面する三大問題と人権

方針案は核・環境・格差を三大問題としている。現実に世界で興っているさまざまな闘いも、これらの問題を巡ってのものである。

注目されるのは、これら多くの運動が人権をめぐる課題として提起されていることだ。

それは平和的生存権であり、持続可能な生活環境を維持する権利であり、差別されずに生活する権利であり、他国の不当な脅迫を拒否する権利である。

これらの権利は人類がともに共有すべき権利であり、我々が思想・信条の違いを乗り越えて擁護すべき権利である。

私は、人民連帯運動の基本的な構えとして、この考えを徹底していく必要があると考える。


2.国際紛争をどう解決すべきか

国際紛争をめぐっては2つの考えが必要だ。

まず、国家や民族の自決権を擁護するという立場である。ホーチミンがいうように「独立ほど尊いものはない」のである。

もう一つは、いかなる紛争であれ、平和的解決を目指すべきだということである。

平和的解決は多国間の協議を通じてしか実現しない。一方的な制裁や脅迫は、決して正しい解決にはつながらない。

7月に行われた非同盟諸国外相会議の声明は、それらのことをきっぱりと示している。


3.「自主的な国作り」とはなにか

総会方針に「キューバとベネズエラ、ニカラグアは「自主的な国作りを続けている」と書かれている。

自主的という言葉には、一般的な「自主」という以上の特別な意味が込められている。

それは「モンロー主義」には従わないという不服従の立場だ。
それはアメリカに支配されてきた歴史への批判と、ホセ・マルティのいう「我らのアメリカ」への誇りだ。

「自主的な国作り」という表現は、そこを読み込んでいくべきだろうと思う。


4.コンセンサスにもとづく運動を

日本AALAはコンセンサスに基づいて運動を展開する組織である。

もともと、多様な意見を持つ人がコンセンサスで共同活動するのだから、一致できない論点が出てくる可能性はある。

それらについては、当面全体方針とはせずに、引き続き研究・議論を重ねながら合意形成を目指すことになる。もちろん、その間メンバーが個人の見解に基づいて意見を表明することは妨げられない。

具体的に、ベネズエラ政権に対する評価の不一致が問題になっている。

もちろんベネズエラをふくめたラテンアメリカ諸国の人々との連帯は、私たちの共通の願いであり、組織としての死活的任務だ。

そのうえで一致点はどこで、不一致点はどこかを明らかにしなければならないだろう。

「一致できない論点は原案から削除する」という意見があるが、アメリカの「制裁」は認められないということは一致できるのではないか。

それは書くべきであろうと思う。

いま間違いなく、アメリカの干渉行為(武力脅迫・経済制裁・金融攻撃)がベネズエラの民衆を苦しめている。

だから、「いかなる情勢変化があろうとも、私達はベネズエラの民衆を見捨てない」と宣言することでは、私たちは一致できるのではないか。

5.不破講演(2005年)の核心

日本AALA50周年の記念講演「アジア・アフリカ・ラテンアメリカ―いまこの世界をどう見るか」はいまなお示唆に富むものだ。

そこで話された大事なことは、「歴史的出来事の現実の推進力」がどこにあるのかという見方、すなわち「21世紀論」の視点と「変革の立場」を貫くことである。

世界の「99%」がアメリカの一国行動主義を批判し、ルールある平和を擁護する方向、これが21世紀の流れなのだと不破さんは主張する。

さらに世界の進歩勢力の中にも、さまざまな否定的現象が噴出することがあるが、その際も、一般的な評価にとどまらず、功罪を明らかにし、教訓を導き出さなければならない。これが「変革の立場」だと強調している。

以上のような立場を強調し、日本AALAのさらなる発展に向け奮闘したいと考える。