国際日本文化研究センター 
教授 安田喜憲
長江流域における世界最古の稲作農業」ノート

1.世界最古の土器を作った人々

最終氷期最盛期後半の2万~1万8000年前  世界最古の土器は、いち早く森林環境が拡大した長江中流域の南部で誕生した。「森の民」が、いちはやく土器づくりを開始し、世界にさきがけて定住生活に入った。

2.定住革命から農耕革命へ

稲作は長江中流域で1万年以上前に誕生した。野生イネは完熟するとただちに脱粒してしまう。しかし突然変異で脱粒性を失ったものが発見され育成された。

約8500年前 中流域の彭頭山遺跡は、確実に巨大な稲作農耕集落が存在していたことを示している。

稲作農耕は、ヒツジやヤギなどの家畜を伴ってはいなかった。農民たちはタンパク源を野生動物や魚類にもとめたのである。

麦作農耕の起源は、晩氷期の1万2000年前とされる。