近代経済学年表(ミクロ経済学に焦点を当てつつ…)

重商主義の時代

英国は海外植民地を獲得し、貿易を進めて急速に経済システムを発展させた。これらの貿易に関する知見を集約したのが重商主義である。

1662 ペティ『租税貢納論』
1664 マン『外国貿易によるイングランドの財宝』
1688 名誉革命
1689 権利章典制定(議会主権確立)
1690 バーボン『交易論』
1690 ペティ『政治算術』 
1691 ノース『交易論』
1692 ロック『利子論』
1694 イングランド銀行設立(財政革命)
1695 ケアリー『イギリス貿易論』
1728 デフォー『イギリス経済の事情』
1755 ルソー『人間不平等起源論』
1756 七年戦争はじまる

重農主義の時代

フランスで適切な徴税をめぐり、再生産に焦点を当てた農業経済の理論化が試みられた。

1758 ケネー『経済表』
1767 ジェームズ・スチュアート『経済学原理』

古典派経済学の時代

英国で工場生産が発達し始め、貿易と結びついた産業政策(投資)が求められるようになった。

1776 アダム・スミス『国富論』
1776 アメリカ独立
1780ごろ 産業革命はじまる
1789 フランス革命はじまる
1798 マルサス『人口論』
1803 セー『経済学概論』 
1817 リカードウ『経済学および課税の原理』
1821 オウエン『現在の窮乏の原因の解明』
1821 ミル『経済学綱要』

1838 クールノー『富の理論の数学的原理に関する研究』
1840 プルードン『所有とは何か』
1841 リスト『経済学の国民的体系』

1846 穀物法廃止(穀物輸入の自由化)
1848 J.S.ミル『経済学原理』

1861-65 アメリカ南北戦争
1867 マルクス『資本論』(第一巻)
1867 大政奉還


新古典派経済学の時代

新古典派経済学は交換と資源配分に関心が集中している。価値の問題は効用という“現象”に矮小化される。
労働価値説を否定し「価値は効用で決まる」と主張した。さらに効用は欲望が充足されるたびに減っていくとした。これに微分法を応用して数理経済学を打ち立てていく。
これに市場均衡論が付け加えられ、経済の現象を数値化して分析する。まさに形而上学的なニュートン力学の世界である。
基本的にはマーシャルの経済学(ケンブリッジ学派)をさす。これにウィーン学派とワルラス派を加えることもある。
新古典派

1871 ジェボンズ『経済の理論』
1871 C.メンガー『国民経済学原理』
1874 ワルラス『純粋経済学要論』
ワルラスを指導者とするローザンヌ派は、「土地社会主義」を基礎とする完全競争社会の実現を目指した。
1890 マーシャル『経済学原理』
ジェヴォンズ効用価値説を引き継ぎ、アダム・スミスの均衡を結び付け、需要・供給曲線を作り出した。
1893 シュモラー『国民経済、国民経済学および方法』
1896 ベーム=バヴェルク『マルクス主義体系の終結にあたって』
1902 ホブスン『帝国主義』
1904 ヴェブレン『企業の理論』
1905 ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』
1910 ヒルファディング『金融資本論』
1912 シュンペーター『経済発展の理論』
1914 第一次世界大戦はじまる
1917 ロシア革命
1917 レーニン『帝国主義論』
1920 ピグー『厚生経済学』
1920 ミーゼス『社会主義国家における経済計算』(独)
1925イギリス金本位制に復帰
1926 スラッファ『競争的条件の下における収益法則』
1929 世界恐慌はじまる
1929 ハイエク『貨幣理論と景気理論』

ケインズ経済学の時代

1936 ケインズ『雇用・利子および貨幣の一般理論』
ケインズは古典派の第二公準を否定し、商品・労働市場のいずれにおいても、市場の硬直性と情報の非対称性が必然であるとした。非自発的失業が長期化する可能性を強調した。

1938 ランゲ,F.M.テイラー編,『社会主義の経済理論』
1939 スウィージー『寡占状態下の需要』
1939 第二次世界大戦

新古典派総合の時代

1948 サミュエルソン『経済学』

新古典派とケインズのいいとこ取りみたいな“学派”。目的は新古典派と同じであるが、不均衡が強くなれば政策介入を行うというもの。

1956 J.V.ロビンソン『資本蓄積論』
1958 ガルブレイス『ゆたかな社会』
1960 フリードマン『貨幣の安定をめざして』
1960 ロストウ『経済発展の諸段階』
1960 ミュルダール『福祉国家を超えて』
三大経済思想
           https://cruel.org/econthought/essays/margrev/ncintro.html