米朝破談、ファーウェイ事件、ベネズエラ攻撃は一連だ

この間ファーウェイ事件を取り上げたばかりなのに今回は米朝破談だ。

1.何が起きたのか

昼のニュースで米朝破談が報じられた。その背景に本日午前の複数会談の映像が流れた。
その絵を見た途端にすべての疑問が氷解した。ちゃぶ台返しの犯人はボルトンだ。

そもそも昨日の複数会談に出ていないことが奇妙な話だ。ハノイまで来ていて出ないということは考えられなない。
出ろと言われて出ない、出るなと言われて出る、まさに傍若無人である。
前回の米朝会談のときには、シンガポールには行かずに、せっせと会談つぶしに精力をつぎ込んでいた。

今回は会談にあわせてコーエンの公聴会が行われた。これがボルトンが繰り出した「奥の手」だ。彼が何をしゃべるか(ボルトンが何をしゃべらせるか)はトランプの政治的運命に関わる。
だからトランプはボルトンの言うことを聞かざるを得なかった。これがすべてだ。
ボルトンは前回会談のときも会談つぶしに動いた。下記を参照されたい。
2.ボルトンの背後に米軍産複合体

ボルトン個人にそれほどの力があるわけではない。その背後に大統領すらあごで使うような巨大な権力が存在している。彼らがボルトンを政権内に押し込んだのであって、その逆ではない。

かつてその露頭となったのが、イラク戦争のときのチェイニー元副大統領を先頭とするグループである。(いまは誰か知らない)

それは恐ろしく野蛮な勢力であり、イラクに侵攻してフセインを暗殺したり、リビアでカダフィを虐殺したりしてきた。

それが最近息を吹き返して、ファーウエイのトップレディを誘拐したり、ベネズエラの合法政府をねじ伏せたり(まだ死なずに頑張っているが…)と傍若無人ぶりを遺憾なく発揮しているのだ。

いまやトランプの乱暴ぶりは、この軍産グループのたんなるベールに過ぎなくなり、それさえも場合によってはかなぐり捨てんばかりとなっている。

3.世界は束になってもかなわなくなっている

彼らがここ数年で急速に息を吹き返したのには3つの理由がある。

一つは米国の金融力である。リーマン・ショック後世界はとてつもない不況に見舞われた。このとき苦境をともかく救ったのは米国の三次にわたる量的金融緩和(QE)である。
各国は当面の苦境から救われたものの、米国の金融支配に全面的に屈服した。

二つ目は米国の経済制裁力である。とくに輸出入制限に加え金融制裁が課せられた場合、どの国でも致命的影響力を被ることになる。
中国でさえもそうである、そのことが明らかになった。

三つ目は、米国企業の利益力である。現在米国籍の世界企業による租税回避が大きな問題になっているが、問題はそこではない。
問題は脱税額が巨額になるほどそれらの企業が膨大な利潤(超過利潤)を上げていることである。GAFAを始めとする米国籍の巨大企業の競争力は群を抜いている。


4.米軍産複合体は世界の人々の共通の敵

彼らは利益をむさぼることを何ら躊躇しない。
彼らはそのために暴力や不当な制裁、理由のない攻撃をかけること、いわれなく人を脅したり貶めることを何ら躊躇しない。

敵はトランプではなく、その背後にいる人々だ。

米軍産複合体に抗議する世界の人々が、今やお互いに赤い糸で結ばれ、連帯を強めなければならない。

そしてその一つ一つの表れを警戒し注視し警告しあわなければならないだろう。