昨日、東京に行ったついでに上野の科学博物館を訪れた。
折悪しく連休の只中で、しかも昆虫特別展ということで長蛇の列。レストランも喫茶店も売店もとても入れる雰囲気ではない。
子供も多かったが、流石に科学博物館に来る子供といえばそんなに駆け回ったり大声を出すような人間ではない。これには助かった。
まず元気なうちにと思い、日本館の2階日本人の起源の展示を見に行った。意外とこじんまりとしたもので、30分もあればみ終わるほどのスペースだ。
それだけに説明が非常に濃縮されていて結構ズシンと来る。まず旧石器人。
いちばん、感動したのは世田谷の小学校のグランドを垂直に10メートルも掘り下げている展示だ。
関東ローム層というのは火山灰からなる地層だから、噴火の歴史と照らし合わせることによって、かなり絶対年代の同定ができる。しかもその間に温暖期の海進、段丘の形成などアルので気候変動と火山活動の経緯の中で古代人の活動を絡め取れるという優点を持っている。
さて、前置きが長くなったが、この地層の説明には次のように書かれている。
1.関東地方の旧石器時代は3万8千年前に始まった。
2.これは2万年前までまばらに積み上がっている。
3.旧石器時代の遺物は2万年前を過ぎてから密度を増している。
との所見を提示したあと、次のように説明する。
1.3万8千年前に関東にやってきた旧石器人は朝鮮半島由来とおもわれる。
2.これに対して2万年前から増えてきたニューカマーは北方由来の可能性がある。
ということになると、これから先は私の推理になるが、3万8千年前の渡来人はY染色体ハプロで言うC1人ではないかと思われる。そしてあとから来たのが北方由来のD系人ではないかと思う。D系人は氷河期の寒さに押されて南下してきた。二つの旧石器人は融合し共存してやがて縄文人となっていく。
もともとC系人は南方由来であり、それが北方に進出してついにはベーリング海を越えてアメリカへと広がる。これに対しD系人は現在では日本人とアイヌ人だけだからよくわからないが、ウラル・アルタイ経由で東方に進出した可能性もある。
というわけで、2万年以前に日本にいた旧石器人の話は結構気になる話題であった。

これまでD系人=旧石器人で、日本に入ったD系人以外のD系人(D2人)はすべて絶滅した。残ったD系人がそのまま縄文人に横滑りした、と思いこんでいたが、そう簡単な話ではないようだ。
少し関連文献をあたってみたい。