許せない北電の怠慢

おそらく世界的に見ても例のない事態ではないだろうか。500万人が住む島のすべての電気が一瞬にして止まってしまったのだ。これは天災ではなく人災だ。
これだけの重大事故を起こしながら、北電のトップに反省の色が伺えないのも摩訶不思議である。
停電以来私たちの情報はラジオに頼ってきたのだが、ここで北電の代表が喋ったのを聞いた記憶もないし、まして謝罪の言葉も一切聞いていない。
だいたいが、こんなクソマニュアルが作られ、平然としてまかり通っていたところに、北電という組織の企業精神の最大の堕落を感じる。

メディアの情報で下記のことがわかった
① 道内最大の厚真火力発電所が地震によって運転をストップした。
② このため需給バランスが一気に崩れ、他の発電所に過重な負担がかかったため、それらの発電所も緊急停止した。
③ 東京の人の評価では、北電はこれらの可能性を想定していなかった、らしい
というのである。
それならそれで分かった。あとは順次運転を再開して、厚真火発がダウンしたための不足分は、いろいろ融通しましょう、ということになる。
それができないのだ。
6日の朝から日暮れまでは10時間はある。その間になんとかなると誰でも思っていた。
昼前には経産大臣が直接会見し、「4時間以内に復旧させるよう北電に指示した」と語った。これはNHKのラジオでも流された。
しかしそれは遅れに遅れた。というより、北電は為す術を知らなかった。
午後になって、経産省は矢継ぎ早に指示を出した。水力発電をただちに稼働せよ、これによって厚真以外の火発の再稼働を行え、本州からの送電受け入れを開始せよ、救急用に全国から電源車を確保せよ…
まさかと思った電気のない夜がやってきた。これほどまでに北電がアホだとは思わなかった。
しかも反省の色をサラサラ見せない。「受忍せよ」という態度がありありだ。
これはブスの根性悪だ。
「おカミ」として業務を独占している植民地会社の、最悪の面がさらけ出されたということだ。内地並みの水準で見るなら会社の体をなしていない。

電力会社がやってはいけない最大のミスが「全電源停止」だ。そこまで行かないように、何重ものフェイルセーフのネットを掛けていくのがすべてのマニュアルの肝だ。
想定外というが、想定外とは言わせない。地震で発電所が落ちるなんていうことはこれまでいくらでもある。
「周波数が合わない?」
とぼけたことを言いなさんな。子供のいいわけじゃあるまいし。周波数があっていないのはアンタ方の頭でしょう。
それで周波数が合わなかった。「だから俺達は悪くなかった」って言えるのですか。言うつもりなのですか。
これからの時代もっとも怖いのはサイバーテロだ。北朝鮮がミサイル飛ばしたと行ってアラート鳴らしているが、あれは反共宣伝にしか過ぎない。もし北朝鮮が日本を攻撃するならサイバー攻撃に決まっている。発電所1ヶ所壊すだけで北海道がマヒするのだから、これほど美味しい標的はない。
エネルギーの根幹を託されている人間であるなら、そのことに思いを致すべきだ。

ミスは誰でもある。しかし反省しないミスは、ミスではなく犯罪だ。
とりあえず、総務・経理担当以外の会長・社長・執行役員は全員辞職すべきだ。第三者を入れた監査体制を強化するとともに、早急に国の責任で技術監査を行うべきだ。
他の電力会社から人材を突っ込まなくてはならない。とくに保安・技術部門には少なくとも2けた規模で幹部を突っ込まなくてはならない。当然、来たい人など誰もいないだろうから、経産省に一度アマアガリしてから出向してもらうことになるだろう。

これら技術幹部にやってもらいたいのは、技術優先の企業風土の涵養、すなわち集団的技術形成だ。
馴れ合いを排し、異論も受け入れ、叩き合い・磨き合いの精神を引き継ぐことなしに技術は進歩しない。