ヒッグス粒子がボトムクォークに崩壊
加速器実験で観測成功

というニュースだ。流石にわからない。以前にヒッグス粒子の勉強をしたとき、まったく分からないということが分かった。
ただその中で存在というのはエネルギーなのだなと感じたことだけを覚えている。エネルギーというのは質量にもなるし加速度にもなるし熱量にもなるし光にもなる。とにかくアモルファスですべての源なのだ。
とにかく言葉だけでも再勉強だ。
中村秀生記者がきれいにまとめてくれているので、中身はわからないのに、見てくれだけはよく分かる。

1.ヒッグス粒子について
まず囲みの中の用語解説から、
「標準理論」というのは前に勉強した。
素粒子の世界は17種類の基本粒子からできている。キッズサイエンティストから拝借した表をもう一回展示する。
素粒子
ということでいちばん右下にいるのがヒッグス粒子で、これが他の粒子に質量を与えるとされる。言ってみればこの表はまさにヒッグス粒子のためにあるといっても過言ではない。ニュートンのリンゴはここに落ちてくるのである。
ヒッグス粒子は通常は真空のなかに潜んでいますが、加速器実験によって高いエネルギーを得た真空に一瞬だけ姿を現します。
というなかなか文学的な叙述。
しかもこれは日常の姿に過ぎず、宇宙誕生時には特別な有り様が出現する。

最初、宇宙は高温で真空で、「ヒッグス場」によって満たされていました。すべての粒子は質量ゼロで、その真空の中を高速で動き回っていました。

その後、宇宙の温度が下がっていくと、突然ヒッグス場の状態が変わります。(なぜかは語られないが、気相が液相になるような感じだろうか)

このため粒子がヒッグス粒子と結合し、“重さ”を獲得します。これはすべての粒子について平等に起こるわけではなく、ヒッグス粒子との結合が強い粒子ほど多くの質量を獲得し、その結果重くなります。

ということで、ヒッグス粒子が重さ付けをすることで、エネルギーの一部が物質に変わるプロセスの感じはつかめる。

「物質というのはエネルギーと質量の統一体だ」と言ってもよいのかも知れない。

2.今回の実験の意味

ヒッグス粒子の存在を確認する実験については以前触れたので省略。

基本的にはあの時の実験の流れのようだ。

囲み記事の紹介から類推すると、ヒッグス粒子が存在することは証明できた。そしてそれがヒッグス以外のさまざまな粒子と結合することも証明できた。では結合したあとヒッグス粒子はどういう運命をたどるのか、ということがいろいろ考えられた。

その結果、“素粒子物理学の標準理論”にもとづいて、次のような仮説が立てられた。

ヒッグス粒子はその他の素粒子に質量を与えたあと、みずからも物質を構成する素粒子の一つになります。
その素粒子とは、フェルミ粒子グループの一種である「ボトムクォーク」です。
ヒッグス粒子はみずから崩壊し、二つの「ボトムクォーク」のペアーとなります。
そして今回その仮説を証明することに成功したということのようである。
ただし、実験内容については面倒なため省略する。

3.ボトムクォークとは
中村さんはボトムクォークを以下のごとく説明する。
ボトムクォークなどのフェルミ粒子には、質量の小さい第一世代から、質量の大きい3世代まであります。
…一方、力を伝える素粒子のグループもあり、こちらはボース粒子と呼ばれます。
これは非常にまずい説明である。少なくとも素人には人を煙に巻く“反説明”というべきである。
上の図に基づけば、フェルミ粒子は「物質粒子」で、ボース粒子は「力を伝える粒子」というべきである。
さらにフェルミ粒子には、12種類の物質粒子だけでなく、複合粒子であるバリオンに属する陽子や中性子もふくまれる。
中村さんの論旨はこのあたりから揺れ始める。
記事の冒頭で、「今回の実験はヒッグス粒子が崩壊して2個のボトムクォークになることが証明された」ということになっているが、とんとその話が出てこない。
なにか訳のわからない写真が掲載され、その説明にこう書いてある。
ヒッグス粒子がボトムクォークのペアに崩壊した。
ヒッグス粒子とともにW粒子が生成されるが、このW粒子はミュー粒子とニュートリノに崩壊する。
ということで、実験結果ははるかに多彩で多義的なようである。おそらく複雑で難しいから中村さんは割愛したのだろうが、割愛の仕方が悪いからよけい難しい。

4.中村さんによる実験結果の説明
A) 今回、第3世代クォークであるボトムクォークとヒッグス粒子との結合が観測された。
B) これまでトップクォーク、タウとの結合が観測されているので、物質粒子の第3世代との結合としては3つ目になる。
C) その他、力を伝える粒子グループのWとZ(すなわち弱い相互作用グループ)との結合もすでに以前から確認されている。
ということで、「おいおい、それだけの話しかよ」という感もなくもない。

5.今後の研究目標
この実験に日本チームの代表として加わっている花垣さんの談話。
第1,第2世代の粒子がヒッグス粒子と相互作用するのは稀である。まずは第2世代の中のミュー粒子を標的に観測していきたい。またヒッグスとヒッグス同士の結合も見つけたい。

ということで、解説は滑り出し快調ながら、じゃっかん尻切れトンボに終わっている。もう一度整理して提供していただければと願っている。