メキシコ大統領選挙について、新藤ニュースが送られてきた。

「メキシコ、左派勢力圧勝の背景」という、いつもながら凝縮されたレポートだが、いささか胃もたれするので、5分読み切りのダイジェスト版にして紹介する。

この記事は「背景」には踏み込まず、「圧勝」がどれほどの圧勝であったかを示すことに絞る。

今回のメキシコ総選挙は、大統領選挙と上下両院、首都メキシコ市などの首長選挙が一度に行われた。日食と月食が一度に来たみたいなことになっている。

大統領選挙でアムロ(ロペス・オブラドール)が勝利したのは既報の通りだが、ほかの3つの選挙でもアムロ派が“地滑り的な勝利を収めた”ようだ。

まず大統領選挙。
大統領選

こうやって並べると、あらためて53%というのがいかに“ありえない数字”であるのかが実感される。
アムロへの支持が半分、残りは「バスタジャン」(もうたくさんだ!)票なのだろう。

次に国会選挙。
上が上院議会選挙
上院
下が下院選挙
下院
(図上で左クリックすると拡大画面が見られます)

略称ばかりで見づらいが、右の3つが中道左派連合の構成政党。
MORENAがアムロの所属する「国家再生運動」で、PTが労働党、PESが社会合流党という。
この与党連合が上下院ともに過半数を握った。

次に地方選挙
これについてはあまり詳しく触れられていない。
地方選挙では、「共に歴史を」連合は、首都メキシコ市をはじめ、8 州のうち4つの州知事選挙で勝利を収めた。
ということである。

ついでに 女性進出も歴史的
国会上院議員の男女比率は63/65、下院議員の比率は男女246/254となり、ともに女性議員数が男性議員数を上回った。これは史上初めてのことである。
メキシコ市長に当選したのも女性であり、初代女性市長となる。
また新政府の閣僚は、男9人、女7人 と発表されている。

なお新藤さんはアムロ躍進の背景としてのメキシコ経済事情にも触れているが、マクロ指標で端的に言えばGDPの低下と激しいインフレが進行しているということだ。それは1984年とか90年の状況を思い起こさせる。
ただしあの頃の保護政策はすでに放棄され、市場開放と変動相場前は全面的に展開されているから、その性格はかなり異なったものであろう。
スタグフレーションと同時に失業率の低下とジニ係数の低下も進んでいると言うからよくわからない。
かなり背景の背景にまで迫らないと評価は難しい。