前から気になっていたが、さすがに一人では入りにくかった。
そこへ釧路から孫(ピカピカの1年生)がやってきて、これ幸いと連れ出して行ってきた。
感想は表題のとおりである。第一に子供が感動する。「僕、泣いちゃった」そうだ。第二に「絵」が実物以上にリアルで感動する。第三にメキシコと人々への素直な愛情が胸を打つ。
正直のところ、あのディズニーがメキシコ人にこれだけ共感と敬意(おめなへ)をもって映画づくりをしようとは思わなかった。メキシコと言えば唐辛子とテンガロンハットとカルテルしか知らない日本人に是非見てもらいたい映画だ。
音楽もよい。馴染みのせいもあって、主題歌の「リメンバー・ミー」よりもところどころに挿入される「サンドゥンガ」(ひょっとして「ジョローナ」?。多分ハリスコあたりの民謡)がとても有効だったと思う。
なお劇中に頻出するフリーダ・カーロは実在した女性画家。
カーロ
女装しているのがもったいないような男装の麗人。「自画像」よりはずっと良い。
父親はハンガリ生まれのユダヤ人でメキシコで写真家として成功した。当然といえば当然、フリーダも生まれつきのアカで、メキシコが最も輝いた1920~1930年代を駆け抜けた。スペイン人民戦争を支援し、トロツキーをかくまった。今日では国民的芸術家として女性運動の先駆者として尊敬されている。