「一体的・包括的かつ段階的」と聞いても分からないが…

この間の2面を費やした北朝鮮問題でも、いくつかすっきりしない問題があったが、本日の赤旗にテレビのインタビュー記事が掲載されたので、また勉強することにする。

BSフジ プライムニュース
「日米首脳会談・北朝鮮問題…志位委員長大いに語る」

1.日米首脳会談 トランプ発言に注目

非核化と戦争終結・平和体制をセットで考える

南北朝鮮の首脳が朝鮮戦争の終結を議題にしようとしている。自分はそれに賛成だ。大いに支持する。(日米首脳会談での冒頭発言)

この考えは米朝首脳会談でも取り上げられることになるだろう。

2.安倍政権 主体性と能動性の欠如

圧力と対話が基本だったにも拘らず、圧力一本槍になってしまったから、対話のための戦略が不在だ。

このために新状況に対応できない。

3.拉致問題 包括的解決の一環と位置づける

アメリカは真剣にやらないだろう、日本が取り組むしかない。そのためには日朝平壌宣言のところまで戻って仕切り直す以外にない。

核・ミサイル、拉致、過去の清算など諸懸案を包括的に解決して国交正常化を目指す(日米首脳会談後の安倍首相発言)

4.安倍首相の立場 対話による外交的解決が基本

「対話のための対話は意味がない」からの変化

5.非核化 まず北朝鮮の核放棄、ついで朝鮮半島の非核化

実際には、北が核放棄すれば半自動的に朝鮮半島の非核化になる。ただしアメリカの「持ち込まず宣言」がもとめられる。(南北非核宣言、6ヶ国協議で規定されている)

トランプの「朝鮮半島非核化」はアメリカの「持ち込まず宣言」を意味する。
6.6カ国協議 必須ではないが最良の枠組み
枠組みありきではない。できるところから始めることになる。
しかし“一番安定して進む仕掛け”であろう。
7.過去の検証 到達点からの再出発

最大の要因は北朝鮮の協定破り。しかし05年9月の米財務省による金融制裁(マカオ銀行の北朝鮮口座の閉鎖)が引き金になっている。
相互不信が非常に強い状況のもとでは、まず協定遵守、そして検証のステップを踏むことが大事だ。
8.交渉をつづけることが鍵 過去の交渉の教訓
12年にオバマ政権は6カ国協議をやめて、「戦略的忍耐」という交渉否定論に移った。それ以降に核ミサイル開発は一気に進んだ。
したがって事実としては、協議が時間稼ぎになったのではなく、協議の中止が引き金になったというべきだ。
交渉には、相互の内部事情により、進む時期と停滞する時期がある。続けることが大事だ。
9.「約束対約束、行動対行動」の原則
これは05年6カ国合意の中心原則である
「約束対約束、行動対行動で段階的に進む」(05年共同声明の第5項)
約束に約束、行動に行動が伴わなければ交渉は止まってしまう。

というわけで、相変わらず肝心のところの見通しは良くないが、この間に日米首脳会談が行われ、金正恩演説が行われたため、それを踏まえての議論になっており、少しかみ合わせは良くなってきた感がある。
要は05年6カ国合意に立ち帰り、相互確証にもとづいてじっくりやりましょう、ということと、「交渉は継続が大事ですよ」ということに尽きるか。
ただし今回の話で注目するのは、まずアメリカが「持ち込まず」原則を確認するかどうかが成否の決め手だとしていることだろう。これが「約束対約束」の核心になるという視点にはまったく同感する。