の学習ノートです

はじめに

シェリングは生きた創造的自然という見方を提起した。
それは自然を能動的な主体として捉えた。
そして自然そのものを生成し、形態化する力を備えた主体として把握しようとした。
彼の自然哲学は、その自然の産出過程を描き出そうという試みであった。

シェリングの「主体としての自然」という表現は、ロマン主義的な擬人観ではないかと考えられてきた。
しかし今日では自然を主体として捉える発想は一定の支持を受けるようになっている。

今日、シェリング自然哲学は環境学の立場から3つの点で注目される。
(1)普遍的有機体
前期自然哲学で提示された「精神と自然との根源的同一性」の考えは普遍的有機体という概念を生み出した。
これは「総体としての自然」を一つの有機組織ととらえる考えである。
そして、その中に自我・意識・精神もふくまれる。
(2)個別的有機体
自然が普遍的有機体としてとらえられるとき、その全体的自然のうちで、個別的有機体は規定されるのか。
個別的有機体(例えば人類)は普遍的有機体(環境)の中で、どのようにして存立できるか。
(3)客観的観念論
自然哲学は、主観的なものに一面化された観念論(フィヒテ)に対する批判である。
それは客観的存在の自立性と主観に対する規定性を意味している。
その際に、自我・主観は自然に対してどのように再措定されるのであろうか。

と、ここまでが短い序論。ついで(1)、(2)、(3)について検討に入る。