ジョン・ダワーの「敗北を抱きしめて」には45年9月22日に公表された「降伏後における米国の初期対日方針」の他にもう一つの基本文書があったとされている。
それは統合参謀本部からマッカーサー最高司令官に送付された「包括的軍事指令」である。
ジョン・ダワーはこれを占領軍の基本的指導文書であったとしている。
この文書は45年8月下旬、対日初期方針とほぼ同時にマッカーサー宛に草案段階で送付されていた。そして11月になって長大かつ詳細な文書として完成したという。
しかし48年11月まで機密扱いとされたある。
「指令」に示された占領の目的は「初期方針」より広範で、野心的だった。
ということで、どんなものか調べたいと思ったが、全体像がつかめる資料が見つからない。
ネットでグーグル検索すると
History of the Non-Military Activities of the Occupation of Japan, 1945-1951
という資料が国会図書館にあるそうだ。日本語仮訳として「日本占領の非軍事的活動史(GHQ正史)」と題されている。
実際には資料集のようなもので、すでに占領終了年の1951年中に編纂作業を終え、最終的には序説と54編のモノグラフが、マイクロフィルムの形で調製されている。
国立図書館は、1978年度に米国国立公文書館(NARA)から市販されていたマイクロフィルムを購入した。
これを邦訳したものが『GHQ日本占領史』竹前栄治、中村隆英監修 天川晃、荒敬、竹前栄治、中村隆英、三和良一編 日本図書センター 1996-2000 56冊 として発行されているらしい。
あとはいずれ、もう少し資料アサリをしてから…
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