ベネズエラでは野党連合に「左翼勢力」の一部が加わっていることから、さまざまな憶測を呼んでいます。
オーストラリアの左翼活動家が、この点に関して包括的なレポートを発表しています。
ものすごく長くて、とても訳すことはできませんが、最初のところだけちょっと紹介しておきます。


著者は社会主義オルタナティブ・オブ・オーストラリアの活動家と言うことです。

1. ベネズエラにおける実験
商業メディアでベネズエラ政府について何かを読んだことがある人は、気づいているだろうと思います。
そこでは過去17年間、ベネズエラ政府は抑圧的な独裁政治として特徴付けられてきました。
しかし、ボリバル革命の支持者たちは、別な物語を語ります。
彼らは今、急進的な民主化を達成し、貧困を大幅に削減しつつあると主張しています。
この間に展開された生産拠点における労働者の管理への参加、協同組合組織の普及と拡大、地域コミューンの活性化の試みなどは、いまもなおボリーバル革命の重要な礎石であり続けております。
しかし、2000年代の最初の10年を通じて進行した急進的変化は、いま大きな挫折に直面しています。
ボリバル革命は資本主義国家に打撃を与えたかもしれないが、 社会主義の生産方式を確立するには至っていません。逆に深刻な経済的、政治的危機に直面しています。
ボリバル革命の未来への可能性は残っていますが、強力で多様な右翼の野党の台頭も進行しています。
それは民主円卓会議(MUD)として知られています。
さらに米国は「ベネズエラの脅威」を騒ぎ立て、演出しています。
 MUDの目的は明確です。 それはボリバル革命を破壊するための政府を設置することです。それは米国の利益に準拠しています。
今の政府は革命の成果をまもり、革命の基盤を広げ、そのことで危機に対処しようとしています。
7月30日、ベネズエラで新しい制憲議会(ANC)が選出されました。制憲議会を立ち上げるための選挙は、国内外の強い妨害に会いました。野党の支持者が200ヶ所の投票所を攻撃し、10人以上が死亡しました。海外の右翼メディア、特に米国とスペインではマドゥロ政府の暴力を非難して「非民主的で抑圧的だ」と宣伝しました。
ベネズエラのブルジョア・プレスは、恐怖とヒステリーという広範な雰囲気を引き起こし、「新議会がニコラス・マドゥロ大統領に独裁権力を与える」と主張し、選挙の有効性に疑問を呈しました。

2.反政府合唱に加わった「左翼」
このような反政府の合唱に一部の左翼も加わっています。
米国人のマイク・ゴンザレスのようなマルクス主義者です。ゴンサレスはグラスゴー大学の教授で歴史家、文学評論家です。
不確実性と米国の介入という状況の中で、彼らは連帯を促進するかわりに「権威主義と抑圧」という右翼と同じ言葉を使って政府を非難しています。

ゴンサレスらは、「社会主義潮流」(MS)というベネズエラ内の一派閥を無批判に支持しています。MSは与党の「統一社会主義党」(PSUV)から分かれ、右派連合に加わったグループです。
 3月27日に公表された声明の中で、MSは「最も広い統一行動」を求めています。
彼らは右派の抗議者の行動をこうやって擁護しました。
「国家が市民権の行使を侵犯したときに、デモ参加者が正当防衛権を行使することは正当です」
彼らは抗議の性質について嘘をつきました、デモ関連死のほとんどが国家警備隊の手によるものであったと主張しました。
野党がボリーバル革命支持者へのテロとリンチを実行していた時に、MSは「それは人々の抗議の声である」と主張しました。
ボリバル革命支持の集会に出席していた公務員に野党勢力が発砲したとき、MSは「彼らは "偶然"殺されたに過ぎない」と主張しました。
ゴンザレスとその仲間が分析を引き出すのは、これらの反革命家です。彼らは一貫した革命的な路線を持っていないが、政府とボリバル革命を体系的に非難します。

3.「左翼」のふりをした反革命勢力
彼らは「マドゥロが問題である」と述べ、「政府は非民主的であり、トップダウンであり、抑圧的である」と主張します。そして事実上、右翼の野党の主張を繰り返しています。
彼らは、政府が労働者階級によって打ち倒される必要があることを叫びます。
ここで私が強調したいのは、社会主義者には、商業メディアが主張する主張を批判的に分析し評価する責任があるということです。
ゴンサレスらは、「ベネズエラ政府は非民主的かつ抑圧的である」と述べています。そうやって野党や企業メディアの主張を繰り返します。
国家と民族の尊厳が危機に瀕しているときに、そこでは国際連帯の原則が放棄されています。彼らは米国の帝国主義的介入をカバーする役割しか提供していません。
ベネズエラの社会主義の主な敵は政府ではなく、米国の支援を受けているベネズエラのブルジョアジーです。
彼らこそが、ベネズエラにおける貧困の根絶と労働者階級の解放のための、主な障害であるのは彼らです。

まぁ、政府側にもいろいろ誤りはあると思いますが… お互いの話も聞いた上で、これまでの経過も勘案して判断してはいかがでしょうか。