あまりYou Tubeの特定のサイトを宣伝して良いことはないだろうし、ひょっとして迷惑かもしれないが、素敵なサイトを見つけると一言感謝したくなる。

それがDeucalion Projectというサイトだ。日本人のサイトらしくファイル名が日本語で入っている。2016/12/30 日に登録となっているのでまだ1年未満だ。

にも関わらず膨大なリストを抱えているのは、誰かのサイトをそっくりそのまま譲り受けたかららしい。
デュカリオンというのはプロメテウスの息子だから、世のために「悪事」を引き継いだということなのか。ありがたい話だ。

再生リストにはクラシック曲が作曲家別に多数並んでいる。特徴的なのはかなり地味目の曲が拾われていること、古めの音源が多いこと、音質がブラッシュアップされていること、だ。特に最後のポイントはだいじで、かつての新潮文庫的な匂いがする。岩波でも角川でもなくてクリーム色の新潮ですよ。わかります?

これから少し潜り込んで、よさ気なものをピックアップします。
まずはモーツァルトで、196本のファイルが並ぶ。

出て来る順に紹介するとセルのクラ協。ついでカサドシュとセルのP協が21~27と続く。つぎがチッコリーニの初期ソナタで15番まで。V協はオークレールで揃える。これは泣ける。音質もみごとに磨きあげられている。

後期交響曲は誰で揃えるというわけではないが、イッセルシュテットのプラハ(59年)とジュピター(61年)は聞きものだ。Fl協はモイーズのSPだが、さすがに辛いところがある。ハスキルのP協20盤はご存知の名盤。音質は最高だ。カザルスがいくつかあるが好みの分かれるところ。

弦楽五重奏をバリリで揃えた。いまあえてという感もあるが、音は素晴らしい。フルベンがP協20の伴奏をしているが54年5月のものらしい。ひどいものだ。グリュミオーとコリン・デイビスのV協は定番。音質も素晴らしい。

ユーディナとペルルミュテールのピアノは趣味の世界。タックウェルのHr協はステレオというのが強みだが、私はブレインでよい。

25番以降の交響曲がワルターでまとめてアプロードされている。おなじみで、音質も良いのでCD持っていない人はダウンロードしておいたほうが良い。

以降は特記するものはないので端折らせてもらう。