面白いかどうか、一応メモしておく。
魚にも利き手があって、右利きと左利きがあるそうだ。
魚と言っても魚みんなではない。アフリカのタンガニーカ湖に棲むシクリッドという魚だ。この魚の存在は以前から知られていたらしい。
それで今回は、この魚の脳を調べて、構造の左右差を見つけたという話だ。
赤旗の科学面の囲み記事。出処は「ゲノム・バイオロジー・アンド・エボリューション」という科学誌の11月15日付の記事で、ドイツ・コンスタンツ大学を中心とする国際グループが発表したもの。
1.導入 まずシクリッドについて
タンガニーカ湖というのはアフリカ東部の大地溝地帯にある湖だ。ここは淡水湖で生態系は周囲と孤立している。
この湖にシクリッドという魚がいる。変わった魚で、ほかの魚に後ろから近づいてウロコを奪い、それを餌にしているそうだ。「通り魔」みたいな卑怯なやつだ。これでもやはり肉食といえるのだろうか。
それが、後方左から近づくものと右から近づくものがいて、長年やっているものだからアゴの発達が違っているそうだ。カレイとヒラメの目のようなものだろうか。
2.それでもって本論
コンスタンツ・グループは40匹のシクリッドを捕まえ、脳を調べた。
違いは大きく言って二つある。
一つは「利き手をコントロールする側の視覚を処理する領域」が強く発達していることである。何かわかりにくい話だが、利き手側脳半球の「視蓋」領域が強く発達しているのだそうだ。
もう一つは、視蓋領域の神経細胞のDNAを調べたところ、140個の遺伝子活性で左右差を認めたという。これについては、言っていることがよくわからない。
3.結論はとくにない
それだけの話らしい。結局、我々素人にとっては、シクリッドという魚がいて、右利き左利きがあって、口の形まで違っているんだそうだ、ということ以上のものではない。
これがヒラメとカレイの違いまで話が進むともうちょっと面白いかもしれないが。