このあいだ、前原新体制について思いを巡らしたところだが、事態は思わぬ方向へと急展開しつつある。
率直に言えば、総選挙の動きは半ファシスト安倍政権の思惑が暴走したものとしか思えない。
前原構想の目標
前原構想というのは、一言で言えば二大政党制の復活であった。二大政党制は小選挙区制とペアーとなった、日本の政治システムづくりの「目標」であった。小選挙区で自民党が長期低落を続ければ、いずれ独裁か革命かという選択を迫られることになる。どちらにしても政治の不安定化は避けられない。
だから、とくに財界を中心にかなりテコ入れも行い、民進党の政権掌握までこぎつけた。
民進党政権は3つの傾向を生んだ。民進党の右傾化(経団連の御用政党化)、自民党の半ファシスト化、そして共産党をふくむ(排除しない)リベラル勢力の伸長である。
半ファシスト勢力とリベラル勢力の対立という構図の中で、民進党(財界主流)は谷間に落ち込んだ。そこからの復活を目指すにはどうしたらよいか、というのが前原の問題意識であったろう。
「共産党を除く」路線が桎梏となっている
それは「リベラル右派」(というものがあるとして)の悩みでもある。結局「共産党を除く」路線が清算されない限り出口がないのだが、そこには未だ踏ん切りがつかない。( 
だから前原は「共産党とは志を同じくせず」と言いつつ、党利党略的に選挙協力はして(させて)、民進党の生き残りと二大政党制の再建を図ったのだろうと思う。
それは明らかな建前と本音の矛盾であり、経団連・連合は前原を信用はしなかった。しかしトリプル補選までは様子を見ようとしていた。
そこを安倍半ファシスト勢力は容赦なく衝いてきた。
これが大まかな構図ではないだろうか。
安倍政権は本来は異端
押さえておかなければいけないのは、安倍政権は日本の支配層にとって異端だということである。
ひとつは極端な右翼思想をバックボーンとし、反中国・反北朝鮮の推進役である。
もう一つは財政再建、金融引締めのオーソドックスな経済政策に対抗して、赤字国債・量的緩和というヘテロな政策を断行したことである。
アベノミクスが打ち出された時、ときの経団連会長はこれを面罵した。しかし兎にも角にもアベノミクスのもとで円高は是正され、日本企業は息を吹き返し、今や空前の利益を上げている。
いっぽう、正統派が打ち出した消費税増税は惨憺たる結果をもたらした。
今や彼らはアベノミクスの前に拝跪し、みずからのビジョンを失ったまま金儲けに奔走しているのである。
半ファシストとの関係を断て
ヒトラーが登場した時、ドイツ経済界の大勢はナチスにきわめて批判的であった。しかし彼らは最終的にはヒトラーの驥尾に付し、十分に儲け、そして第二次大戦へと突き進んでいった。
いま、そういう時代を迎えようとしているのではないか。
小池・細野ラインでの政界の再編はありえない、もはやそのような余裕はないと、臍を固めるべきではないだろうか。反共リベラルの諸氏よ!
需要創出を中核とする経済政策への切り替えを
そして同じヘテロでもリーマンショックをもたらしたグリーンスパンと、それを(欧州を犠牲としてだが)再建したバーナンキの違いくらいは理解すべきだ。(2013年08月05日 バーナンキの変節
変えられない(短期的には)世の流れというものはある。健全化一辺倒の経済政策の誤ちを総括し、内需拡大を中心とするヘテロ政策を組み込んだ新たな経済ビジョンを構築すべきではないか。
最後に、山崎元さんの「民進党への提言」を再掲しておく。これは財界(連合)への提言でもある。

前原・民進党は何をすべきだろうか。簡単にまとめるなら、以下の7点だ。

(1)安倍首相への批判に争点を絞る

(2)憲法と対共産党の議論は棚上げ

(3)選挙協力は実を取る

(4)「再分配政策」重視を打ち出す

(5)金融緩和継続と消費税率引き上げ延期を確約

(6)フレッシュな顔を前面に出す

(7)仲間割れしない!

もご参照ください