2016年12月20日 を作成。2017年02月03日 に1回増補している。その後、つい先日2回めの増補を行ったばかりである。


2017年9月10日、杉谷健一郎「オーストラリアの荒野によみがえる原始生命」(共立出版 2016)を読んだ。題名の印象とは異なり、かなり原始生命全般の解説も展開されており、しかも非常に読みやすい。「論争」の絶えない分野ではあるが、節度のあるレビューとなっていて共感できる。ただし学術論文でないせいもあり、年代表記は必ずしも厳密ではない。こういう文章が年表作者を一番困らせる。


杉谷さんの文章で一番困ったのが、先カンブリア紀の小区分である。

これまで私は仲田崇志さんの分類に従っていた。それが下記の図である。

原始地球

生物の起源~細胞生命の起源~」より転載

ところが、杉谷さんの本では下記のようになっている。(クリックで拡大)
杉谷
片や生物屋さん、片や地質屋さんであるが、それにしてもこれではバベルの塔状態である。

ポイントは二つあって、

①仲田さんの図は//が挿入されているように、不完全な図である。

②仲田さんの図は最終修正が2009年であり、杉谷さんの図は2016年のものである

ということで、どちらを採るかといえば杉谷さんの図を採るしかない。

しかしそれでは、こちらが納得出来ない。

①2009年には仲田さんの図が正しかったのか。

②その後名称が変わったのか

③始生代という言葉は消えたのか

ということで、仲田さんの文章をもう一度チェックしてみた

地質年代表

というページがあって、大変詳しい分類が紹介されている。この図は2017年の更新となっているから、杉谷さんよりさらに新しい。

やや煩雑で、しかも逆順なので、編集して紹介する。

45億6700万年前

地球誕生


冥王時代


40億3000万年前~

太古累代(始生期累代)

原太古代

36億年前

古太古代

32億年前

中太古代

28億年前

新太古代

25億年前 原生累代

古原生代

16億年前

中原生代

10億年前

新原生代

5億4100万年前

カンブリア爆発


顕生累代

古生代

2億5190万年前

中生代

6600万年前

新生代

ということで、旧仲田分類として私が把握していた分類法が間違いで、杉田分類が標準であることがわかった。

始生期という言葉は、いまは主流ではなくなっていることもわかった。英語は Archean で変わっていないから、訳語の問題らしい。おおかた学閥がらみの事情であろうが、太古のほうが適切であろう。


これに基づいて年表を訂正します。たいへんお騒がせしました。