知っている人にはつまらないことでしょうが、私には今まであまりスッキリしていなかったので…

資本論をわかりやすく説明するために、資本というのを資金と言い換えてはどうかなと思ったんです。

「元手」という言葉がある。これは「おカネ」だが、「商売に使えるおカネ」という意味だ。

これがかなり「資本」や「資金」に近い言葉だと思う。

「資」というのはきっと動詞なのだろう。「…に資する」というから「力を与える」みたいな言葉なのかなぁ、それは株であっても預金であっても、換金可能なものだから結局は資金ということになるんではないか、と思ったんですね。

そしたら、全然違っていた。そもそも考え方が全然違っていた。

同じような言葉に「資産」というのがあるが、資本はどうもそちらに近いらしい。

「流動資産」というのに近いらしい。要するに生産の「因」、あるいは「元」をなすものだ。流動しないと「因」にはなれない。

流動資産というのは、資産家がその一部を流動化させているわけだが、それは資産を生産に回そうとしているためである。そうでなければ財産をわざわざ不安定化させる必要はない。

これにたいして「資金」というのは、あくまで、まずもって「カネ」である。流れる力を持つカネと言うより、現に流れているカネそのものである。

というわけで片やストック(資本)であり、片やフロー(資金)である、とも言える。

となんとなくわかった気になるが、「じゃぁ元手というのはどっちなんだい」と聞かれると、たちまちしどろもどろになってしまう。

何かそこには言葉が足りないのである。

「それじゃ、これならどうだ」というのが自己資本という言葉で、会社を経営するのには自己資本と借金が必要だ。両方合わせて運転資金となる。

自己資本というのも変な話で、そもそも他己資本というのはない。それは借金だ。金融機関等からの融資と、有期・有利子の債券発行によるものだ。

つまり、自己資本というのはまさに資本そのものであり、借金であろうと何であろうと、当座自分のために使えるものが資金なのだ、とは考えられないだろうか。

これは貸借対照表の世界になる。資金の方はキャッシュフローの世界になる。

もちろん借金には担保が必要なので、それはいわば固定資産の(書類の上での)強制的な流動化でもある。

株式の話は面倒なので省略。

ということで結論。

① 資本と資金とは違う。

② 資本というのは営利という目的をもつ資産

③ 資金というのは営利のために使えるキャッシュ

③ 資金には自己資本の他に借金もふくまれる。

④ 「元手」は、本人の気持ちとしては自己資本を指すが、客観的には借金もふくめた資金を指している。この気持ちのズレが「連帯保証人」の悲劇を生み出す。