ドヴォルザークのバイオリン協奏曲ですごい演奏を見つけた。

スーク・ノイマン・チェコフィルの演奏がとにかくひどい音で、聞くに堪えない。諏訪内さんの演奏も良いのだが、古いアップのためか音がくぐもる。

何かもう少し良いものがないかと探してみた。

Johanna Martzy

という、聞いたこともない女流奏者の演奏で、フリッチャイとRIASがバックをつとめている。1953年の録音らしい。

dvorak

DGGの正規盤だからそれなりに由緒ある録音なのだろうが、かなり聴き込んだLP(モノ)からの盤起こしで、かなりスクラッチ・ノイズが気になる。オケの音はかわいそうなくらい貧弱だ。

SERIOSO SERIOSO さんも流石に気になったのか、同じ演奏を2ヶ月後に再アップしている。こちらは同じDGGでもヘリオドール・レーベルで違う盤のようだ。ステレオと銘打っているがもちろん疑似ステだ。

もちろん、ヌヴーよりはるかに音質は良い。たぶんリマスターして出してくれれば相当の音質で聞けると思う。

とにかくバイオリンの音色に酔いしれるべき演奏だ。どこまでが演奏家の腕で、どこまでが楽器の良さなのかは分からないが、低音での繊細さと高音での天まで伸びていく輝きが有無を言わせずに迫ってくる。

クレモナの名器を使用してたらしいがさもありなんと思わせる。

気になってヨハンナ・マルツィの音源をいろいろ探してみた。一世を風靡したらしく結構な音源がある。しかし結局のところこの演奏一発の人のようだ。結局名器に足を引っぱられてしまったのか

悪くはないがちょいと臭い。ヌヴーとはレベルが違う。この人でなければという人でもない。ブルッフあたりを入れていればもう少し人気が長持ちしたのではないかと思うが。

P.S. Beulah さんという方がものすごい音質でリマスターしている。これはリマスターが専門の会社のようで、デモンストレーションとして抜粋(約10分間)がアップされている。