伊藤大一さんによる「アメリカ労働運動の新潮流とサンダース現象」という講演の要旨が紹介されていて、面白い。
http://www.minpokyo.org/journal/2017/03/5060/

2 大統領選挙が示したもの
新自由主義路線に対抗する道は、サンダースの社会民主主義路線か、トランプの「ネオ・ナショナリズム」かのふたつの道しかないことが示された。

3 アメリカの労働運動の新潮流
労働組合の組織率は、全体で11%、民間部門は6%で、長期衰退傾向は変わらない。
しかしその内容は大きく変わっている。1980年代に始まり、1995年にAFL―CIOが採択した社会運動的労働運動(Social Movement Unionism:SMU)がその中心となっている。
SMUは、労働組合の目的を、組織維持でなく、「社会正義の実現」とそのための組織の拡大におく。
そのため、組織化の対象を従来顧みられなかった女性、マイノリティ、低賃金労働者などに拡大し、企業だけでなく、NGO、地域コミュニティ、宗教コミュニティとの連帯を重視する。
その先進的な取り組みとして、農業労働組合、ビル清掃労働者の組織化、訪問介護ヘルパーの組織化、ホテル・レストラン従業員国際組合、ファストフード労働者の最低賃金獲得要求などの運動がある。
最低賃金要求のたたかいは、過大な生活負担に苦しむ労働者・国民の切実な要求として多くの支持を得ている。そして多くの州・都市において実現を見つつある。

4 アメリカの労働者の窮状
アメリカの労働者の生活は本当に厳しい。都会のアパートの家賃は1LDKで月額3500ドル(約35万円)である。ほかに過大な学費もある。公立であるニューヨーク州立大学でさえ年間学費約180万円、私立の名門スタンフォード大学では約480万円に達する。また過大な医療保険代・医療費はよく知られている。

5 SMUとサンダース
SMUが掲げる要求はサンダースの政策とよく一致している。

*我々はすでにオキュパイ運動の影にその片鱗を垣間見ている。以下の記事を参照されたい。