コンビニに行ったら、こんな雑誌が出ていて、つい買ってしまった。
10年くらい前まではよく買っていた雑誌だ。おまけのCDにフリーソフトがずいぶん載っていて、大半は何の役にも立たないのだが、なんとなく使ってみるのが楽しかった。
ここ最近は手にはとってみるものの、別にそそられるものもなく、そのまま書棚に戻していた。考えてみればよく持ったものだというべきかもしれない。
最終号らしく全編が「裏と表のパソコン20年史」という特集で埋め尽くされている。その世界の先頭を走ってきた老舗雑誌だけに、ツボを押さえた書きぶりである。つい3時間かけて読み通してしまった。
ぜひお読みになるようお勧めする。CDが2枚もついているが、別に必要なものはない。
考えてみれば、これはネットが繋がりにくく高価だった時代の代替物である。
ダウンロードするだけでも大変で、その上ソフトの使い方の説明もなかった。もっと昔、NECの頃はソフトというのは買うものであった。そして教科書と首っ引きで操作を覚えるものであった。一太郎や松も、桐や花子もそうやって憶えたものだ。
書棚にはウィンドウズ関係の説明書が5,6冊は並んでいた。
今やネットは光で瞬速、説明書もネットでいくらでも手に入る。
もっとも私が学術・研究活動から離れ、趣味の世界でしかパソコンを使わなくなったためでもある。
もはやエクセルを使って統計処理したり、それをパワーポイントで仕上げたりしなくなって久しい。今使えと言われても、MS-DOSを使うより難しい。
パソコンの世界はたしかに驚異的に進歩した。しかし案外変わっていないと言えば変わっていないのかもしれない。
パソコン操作の基本はすでにNEC98シリーズで完成している。Windowsの出現というのは端的に言えばインターネットとの連動だろう。それさえなければ案外今でもNECを使っていたかもしれない。
私がホームページをはじめたのは97年の5月ころだと思う。初めて買ったウィンドウズのパソコンで「簡単ホームページ接続」というのがあって、富士通のプロバイダーにつながるセットが組み込まれていた。それを使って立ち上げたのである。いまでもその頃のhttpアドレスにリンクしている人がいる。
その前にはマックを使っていて、Niftyのサイトにつながってからインターネットに再接続する仕組みになっていたが、人にセットしてもらってもすぐ切れてしまう。
話が横道にそれた。
最初のネットは遅かった。コンテンツも乏しかった。もっぱら英語のサイトを検索していた。そのうちADSLというのが出てきて10倍位のスピードになった。ただこれは特殊な仕掛けが必要で自宅では利用できなかったから、休みの日に医局のパソコンで落としまくって、それを自宅で処理するという日々であった。
それが2003年になって光が使えるようになって、インターネット環境が激変した。通信速度の飛躍的な増加がパソコンのあり方を一変させたのである。
多分あとは量的な増大であろう。CPUの高速化、記憶容量のギガ→テラ化、ネット情報の巨大化だ。あまり革命的な変化があったとはいえない。
ということで、パソコン=インターネットの進化は
1.OSの進化とGUIの普及…NEC98
2.インターネットとの連動…Windows95
3.光通信の普及…Windows XP
の3つがエポックといえるのではないだろうか。