もう一回、光化学系Ⅱからやり直し。

最初は059: 光化学系II (Photosystem II) - 今月の分子 - PDBjというページ

PDBj というのは日本蛋白質構造データバンク(PDBj: Protein Data Bank Japan)の略称らしい。

光化学系II (photosystem II): 

光合成系において最初の入口となる部分である。光化学系IIは光子を捕らえ、そのエネルギーを水分子から電子を取り出すのに使う。

光化学系IIの要は反応中心(reaction center)で、ここでは光エネルギーが励起された電子の運動に変換される。

反応中心に存在するクロロフィルが光を吸収すると、クロロフィルが持つ電子のうちの1つが高エネルギー状態へ移る。

励起された電子はクロロフィルを離れて下に移動し、最終的にはプラストキノンBに付着する。

プラストキノンは十分な電子を得ると光化学系Ⅱから離れ、電子伝達系へと移動する。つまりプラストキノンは電子の運び屋の役を果たす。

残されたクロロフィルは陽性荷電した状態で残される。

これに対し酸素発生中心(oxygen evolving center)は水から電子をひきはがし、それをチロシンを運び屋としてクロロフィルに引き渡す。

電子を獲得したクロロフィルは、ふたたび別の光子を吸収する準備が整う。

RC

光の取り込み

このあと、光エネルギーの取り込みについて書かれているが、アンテナ系と集光性タンパク質(light harvesting protein)についてはこれまでの知識でとりあえず足りそうなので、ここでは省略する。

酸素発生中心(oxygen evolving center)

電子の発生に水は一切関係していない。水が関係するのはクロロフィルの再イオン化である。

再イオン化に必要なイオンは酸素発生中心から補給される。そしてイオンは水を分解することで発生する。

酸素発生中心の構造はマンガンイオン、カルシウムイオン、そして酸素原子でできた集合体(クラスター)である。

酸素発生中心は2分子の水分子を捕獲して4つの電子を除去し、酸素ガスと4つの水素イオンを作る。使うのは水素イオンではなく4つの電子だ。

酸素発生中心

著者は「この魅力的な分子を見る際、苦労することを覚悟して欲しい」と書いている。

極めて面倒な絵だが、大赤玉が酸素原子(実体としては炭酸水素イオン)、紫がマンガンイオン、水色がカルシウムイオンだそうである。小赤玉はイオン化されたチロシンでイオンの運び屋だ


ということで、初めてPSⅡの構造がスッキリとわかった。それと同時に多くの専門家が結構あやふやな知識のまま語っていることもわかった。

「その8」で書いた情報は間違いだった。

ただ、この説明では酸素発生中心を駆動している力が何なのかは示されていない。電子の発生過程に比べれば核心ではないが、問題は問題だ。

またこの文章では触れられていないが、クロロフィルの活性体であるp680についても確認して置かなければならない。

しかしそれにしても、我ながら、長いオディッセイだ。

とりあえず書き出しておく。


藍藻なくして動物なし