光合成の仕組み

いよいよ、ということになるのだが、ご本人がおっしゃるとおり、“「さわり」を少しだけ”で、肝心なところはモザイクとボカシがバッチリでなんにも見えない。その割にはビラビラの小物が満載でイライラさせることうけあいである。

光合成の仕組み1:二酸化炭素を糖やデンプン(有機物)に変える

ということで、まず第二段階(炭酸固定反応)の説明から入る。いわゆる「暗反応」だ。

この説明が業界用語のオンパレードで、外国語を聞いているようだ。

1.PGAの作成

炭酸ガスを取り込んだあと、これをPGAという形で固定するのが第一段階のようです。

このPGAというのは、葉緑体が持っているRuBPという「担体」に炭酸ガスが吸着されてできるようだ。

2.トリオースリン酸の作成

PGAは何かしらの過程を経てトリオースリン酸という物質に変化する。これがどんなものかは説明はない。

3.NADPHとATP

それでトリオースリン酸の話は突然終わり、炭酸ガスの炭素についているO2を外してH20に置換する話になる。

炭素1個あたりでは、二酸化炭素から酸素を1個はずして、水素を2個くっつけると炭水化物になることになります。

まぁたしかにそういう計算だ。

この作業を担当するのがNADPHで、NADPHにエネルギーを与えて回転させるのがATPだという話になる。

ただ率直に言わせてもらえば、これはエネルギー伝達系の話で、“二酸化炭素から酸素を1個はずして、水素を2個くっつける”現場の話ではない。

そんなことで二酸化炭素を糖やデンプン(有機物)に変えることなんぞできやしないのである。

ということで、以上の説明は「おさわり」どころか「のぞき」にもなっていない。「入場料返せ!」の世界である。

光合成の仕組み2:光エネルギーの吸収と変換

しかし、まぁそちらはどうでも良い世界である。

光合成の話は光エネルギーを電気エネルギーに変換して、水素の発生という形でエネルギーにするところにあるのだから、そちらがはっきりすれば、あとはどう保存するかという話である。

1.光合成色素による光エネルギーの受け止め

光エネルギーを使うためには、まず光を吸収しなくてはなりません。それを行なうのが、光合成色素です。

その代表が葉緑素(クロロフィル)ということになる。

うん、よしよし、それで…

クロロフィルがたくさん集まってタンパク質に結合し、光を集めるアンテナを形成しています。

うん、そうだ。それで…

アンテナのどれかの色素分子が光を吸収すると、色素は励起されます。励起された色素は隣の色素にエネルギーを渡します。こうして最終的に反応中心 という特別の光合成色素にエネルギーが渡ると、そこで、酸化還元の反応が起こります。

えーと、どっちなの。酸化なの還元なの? まぁとにかく電子伝達系スイッチが入るんだ。

2.2種類の「反応中心」

高等植物では、この反応中心には二種類あり、それぞれ光化学系Ⅰ、光化学系Ⅱと呼ばれています。

前に聞いた話とはちょっと違うけど、とりあえずもう少し話を聞いてみよう。

始まりは、水が酸化されて電子を放出して酸素になる反応です。

ずいぶん荒っぽい言い方だが、二つのH2Oが壊れてO2ができるとき、4つの荷電されたHが生成されることを言うのだろう。

放出された電子は、光化学系Ⅱを通り、次にシトクロムb/f複合体という酸化還元成分を通り、さらに光化学系Ⅰを通って、最終的にNADP+という物質に渡されてNADPHが生成します。

これもずいぶんひどい言い方だ。

とりあえず、それで良いことにして電子の最終受け取り手はNADPHだというところに進もう。

光合成の仕組み3:ATPの合成

つまり、これまでのところせっせと書き込んできたのはNADPHが水素イオンを抱いて炭化水素の生成回路に入り、炭酸ガスから酸素を飛ばして水素を押し付けるということだ。

そしてNADPHが光エネルギーを源とし、ややこしい電子伝達系回路を経由して最終産物となることが、遡って説明される。

このパート3では、このNADPHを炭酸ガスにくっつけて水素イオンを伝達するためのエネルギーがATPと呼ばれ、これも光エネルギーを源としているということだ。


これで「光合成の仕組み」の話はおしまい。光合成の仕組みについてはほとんど書かれておらず、ひたすらカルビン回路の説明ばかりだ。カルビン回路について知りたければもっとまともな説明がたくさんある。電子伝達系の説明も恐ろしく下手くそだ。

私も医者の端くれとして、NADP→NADPHとADP→ATPの共役とか、プロトンポンプの話は一応は聞きかじっているが、これほど的外れの説明は見たことがない。


読んで損したというのが第一印象だ。

「端折って書いたので分かりにくいかもしれないが、もっと詳しく書いたものがあるのでそちらを見て欲しい」と書いているが、絶対に見ないぞ。