2017年02月28日 離乳と断乳
2017年02月28日 母乳原理主義の危険性
と書いてきたが、12日の赤旗書評欄に下記の本についての紹介があった。
沢山美果子「江戸の乳と子ども」(吉川弘文館)
江戸時代は…無事に出産したからといって必ずしも乳が出るとは限らなかった。今日のような有効な人工乳が存在しなかった当時、それは即、赤ん坊の死へとつながった。
小林一茶は妻の看病のため赤ん坊を「乳持ち」に預けたところ、乳ではなく水ばかり飲まされ死んでしまったという。
当時、乳は「母の乳」「人乳」「女の乳」などと呼ばれていた。
“乳は母親が自分の子供に与えるもの”という意識が表れている「母乳」という言葉は、大正時代に「母性」イデオロギーが強調される中で現れた。
ということで、私には「人乳」という言葉がとても新鮮に響く。
「母乳」の長所としてあげられているものは、医学的に見れば「人乳」の長所にすぎない。
「母乳主義」を頭から否定するわけではないが、「人乳」が出なくても母親だ。
冷静な見方が、とくに母児と向き合う医療関係者には冷静さが求められているのではなかろうか。
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