東洋経済ONLINE の 2013年05月23日付にアパホテルに関する記事が掲載されている。

1.急拡大を示す数字

グループが積極拡大路線に転じたのは、2000年代に入ってからだ。00年末に20件だったホテルは、2013年には219件へと膨張した。客室数も10倍になっている。

これは東横インの243件、ルートインの243件と肩を並べる数字である。

2.いつから急成長したのか

飛躍の転機になったのは、意外にも、08年秋に起こったリーマンショックだ。

元谷代表の言

他の不動産デベロッパーが物件を手放す中、われわれは積極的に買った。ウチは全部自己資金で賄った。

それなりの営業努力もあったようで、07年には売上げ287億円に対して利益3.8億円だったのが、12年には売上げ432億に対し利益が22億に達している。

これで見てもやはり急成長を支えた資金源が見えてこない。

3.現在の財務状況

今年1月のライブドアニュースによると、

元谷氏は取材に対して「(総資産は)2,000億円から2,500億円程度ある。借り入れは1,000億円程度だ」と語っている。

資産に比べれば借入額は比較的手堅いといえるが、キャッシュ・フローに限れば事情は違ってくる。

アパグループの売り上げは900億円なので、年間売り上げを大幅に上回る借入残高があることになる。

なお一部報道ではリーマンショック前のバブル期に不動産を処分して売り抜け、その後積極的に底値買いしたと書いているが、この手の話は信用できない。こういうギラギラした一匹狼は必ず大損しているはずだ。

4.一番怖いのは建築強度の手抜き

闇に葬られたままになっているが、一番の問題は、客観的に見ればとても高層ビルが建てられるとは思えないような半端な土地に、どんどこアパホテルが建てられていることだ。

本来、日本の建築規制はきわめて厳しい。それを利用して官庁の天下り構造が形成されている問題もあるが、ある程度の厳しさは絶対必要だ。

しかし官庁というのは利権にはとてもソフトにできているのも事実だ。だから何処かに抜け穴が作られているのでは?と疑ってしまう。

赤坂のホテルが焼けたときの横井社長の蝶ネクタイが、何故かまぶたに浮かんでしまうのは、私が高齢化したせいだろうか。